【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第1四半期連結累計期間(2023年9月21日~2023年12月20日)におけるわが国経済は、個人消費を中心に経済活動の活性化が進み、一部に足踏みは見られるものの、全体的には緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、世界的な金融引き締めに伴う影響や緊迫する世界情勢等、先行きは依然として不透明な状況が続いております。 みそ業界におきましては、無添加みそや減塩みそ等、付加価値商品の構成比の増加がみられる一方で、市場全体では厳しい状況が続いております。 豆乳業界におきましては、物価上昇による消費者の買い控えの影響は続いているものの、リピート購入や料理への活用等により需要が拡大している無調整豆乳を中心に、市場は底堅く推移しております。 このような環境の中で、当社グループは「健康で明るい生活へのお手伝い」を企業理念に定め、安全で安心できる製品の供給、企業活動を通じた社会貢献及びコスト削減に努め、経営基盤の強化に取り組んでまいりました。この結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高は、豆乳及び飲料が順調に推移したため83億34百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益は、販売費及び一般管理費の削減により2億87百万円(前年同期比67.8%増)、経常利益は、営業利益が増加したため2億87百万円(前年同期比68.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、経常利益が増加したため2億6百万円(前年同期比164.8%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
① みそ事業生みそ等の売上が減少したため、売上高は、10億91百万円(前年同期比9.5%減)となりました。
a.生みそメディア露出を足掛かりに出荷が増加した「味の饗宴 無添加生750g」が、引き続き好調に推移いたしました。生みそ全体では、利益重視の販売戦略を展開したため、売上単価は上昇したものの出荷数量が減少し、売上高は、9億5百万円(前年同期比5.9%減)となりました。
b.調理みそ利益重視の販売戦略を展開したため、売上高は、64百万円(前年同期比28.0%減)となりました。
c.即席みそ利益重視の販売戦略へ転換するため、品目数の削減を行った結果、売上高は、77百万円(前年同期比24.3%減)となりました。
d.液状みそ利益重視の販売戦略を展開したため、売上高は、43百万円(前年同期比16.2%減)となりました。
② 豆乳飲料事業豆乳及び飲料が順調に推移したため、売上高は、65億24百万円(前年同期比9.1%増)となりました。
a.豆乳無調整豆乳及びカロリーオフシリーズ等が好調に推移したため、売上高は、57億15百万円(前年同期比7.4%増)となりました。
b.飲料アーモンド飲料等が好調に推移したため、売上高は、8億8百万円(前年同期比23.6%増)となりました。
③ その他食品事業「豆乳グルト」シリーズが好調に推移したため、売上高は、7億19百万円(前年同期比7.2%増)となりました。
④ 技術指導料その他当第1四半期連結累計期間における実績はありませんが、前年同期は、技術指導料として売上高3百万円を計上いたしました。 財政状態の状況は、次のとおりであります。
① 資産流動資産は、122億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億26百万円減少いたしました。減少の主な要因といたしましては、原材料及び貯蔵品の減少3億36百万円等によるものであります。 固定資産は、128億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億39百万円減少いたしました。減少の主な要因といたしましては、機械装置及び運搬具の減少1億58百万円等によるものであります。 この結果、資産合計は、250億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億66百万円減少いたしました。
② 負債流動負債は、114億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億55百万円減少いたしました。減少の主な要因といたしましては、その他に含まれる有償支給取引に係る負債の減少3億76百万円、短期借入金の減少2億円等によるものであります。 固定負債は、78億3百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億57百万円減少いたしました。減少の主な要因といたしましては、長期借入金の減少1億12百万円等によるものであります。 この結果、負債合計は、192億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億13百万円減少いたしました。
③ 純資産純資産合計は、58億17百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億47百万円増加いたしました。増加の主な要因といたしましては、利益剰余金の増加1億38百万円等によるものであります。
(2) 経営方針・経営戦略等当社グループは、当第1四半期連結累計期間において、事業ポートフォリオの再編の一環として、2025年3月をもって本社みそ工場でのみそ生産を終了し、みそ事業を子会社等へ集約することを発表いたしました。昨今の原材料費等の高騰による生産コストの上昇及び市場環境の変化により、本社みそ工場の設備では市場競争力の改善が困難な状況となっていること、又、老朽化に伴い品質安全及びBCP(事業継続計画)の観点からも生産の継続が困難であることを踏まえて、同工場での生産は終了し、今後はより成長が見込まれる事業へ経営資源を積極投下することにより、会社をさらなる発展へ導く戦略へと転換いたしました。本対応に伴い、同工場で生産している商品は終売となりますが、一部商品の生産を子会社の株式会社玉井味噌及び関連会社の海寧市裕豊醸造有限公司(海外専用品)へ移管し、付加価値商品の開発等により、みその新たな価値創造を図ってまいります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、29百万円であります。 なお、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動に重要な変更はありません。