【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 我が国経済の状況
当第2四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ、経済活動が緩やかに回復しつつあります。その一方で、中東地域をめぐる情勢や長期化するウクライナ情勢、円安基調の経済情勢等を背景としたエネルギー価格の高騰、物価の上昇、各国の金利政策等により、景気の先行きは不透明な状況が継続しております。
② 当社業績と関連性が高い市場の状況
アプリケーションサービス事業と関連性がある宿泊旅行業界においては、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う行動制限や日本への入国制限等の影響がなくなり、宿泊需要の回復が見られました。
観光庁の調査によると、2023年7月から2023年11月までの延べ宿泊者数は前年同期比約25%増、外国人延べ宿泊者数は約565%増となり、外国人延べ宿泊者数の上昇が全体を引き上げております。また、日本政府観光局の発表によると、2023年7月から2023年12月の訪日外客の総数は約1,435万人で、前年同期比約332%増と前年を大きく上回る数字となりました。なお、訪日外客の総数は、2019年と比較し約79%まで回復しております。
このような事業環境の中、当社においては、引き続き宿泊需要が堅調に推移すると捉えており、宿泊施設の業務効率化や利便性向上を目的としたシステム連携や、宿泊施設の販路拡大を目的とした国内外の宿泊予約サイト等との連携、そして『TEMAIRAZU』シリーズの機能拡充や営業活動の強化など、積極的に進めてまいります。
③ 業績の概況
アプリケーションサービス事業において、国内外からの宿泊需要の回復が見られたことから、当第2四半期累計期間の売上高は978,191千円(前年同期比10.0%増)となり、営業利益は720,246千円(前年同期比10.3%増)、経常利益は720,833千円(前年同期比10.2%増)、四半期純利益は473,670千円(前年同期比11.4%増)となりました。
各セグメントの状況は以下のとおりです。
(アプリケーションサービス事業)
宿泊予約サイトコントローラー『TEMAIRAZU』シリーズにおいて、宿泊需要が回復している宿泊業界での人手不足の課題に対して、業務効率化・利便性向上を図ることを目的に、Shiji Japan株式会社が提供するホスピタリティ業界向けクラウド・ホテル基幹システムである『Shiji Enterprise Platform』、株式会社AZOOが提供する予約管理、在庫管理、宿泊運営管理、顧客管理、マーケティング、会計帳票、経営分析など、宿泊業運営に必要な機能を一元化したAll in One型ツールである『WASIMIL』とのシステム連携を開始しました。
また、宿泊施設の販路拡大を図ることを目的に、小田急電鉄株式会社が提供する旅行者好みのプランを自由に作り上げることができる旅行予約サイト『小田急旅の予約サイト』、東急株式会社が提供する全国140以上の宿泊施設からその日の都合や、その時々の気分に合わせてお好きな場所を選び、定額で宿泊可能なサブスクリプションサービス『TsugiTsugi』、一般社団法人別府市産業連携・協働プラットフォームB-biz LINKが提供する別府市と共同で行っている別府温泉の旅館・ホテルを集約した別府市公式宿泊予約サイト『ゆのくにゆのたび別府温泉』とのシステム連携を開始しました。これらのシステム連携により、宿泊施設では販路拡大による稼働率の向上と売上高の増加が期待できます。旅行会社等とのシステム連携拡大を図ることを目的に、フォルシア株式会社が提供する旅行・観光業界向けのSaaS型商品販売プラットフォームである『webコネクト』とのシステム連携を開始しました。当社において、『webコネクト』を利用する旅行会社等とのシステム連携の機会創出が期待できます。
『TEMAIRAZU』シリーズにおいては、顧客要望に応じた複数の機能改善を行いました。機能改善により宿泊施設の更なる業務効率化を図ることが期待できます。営業活動においては、パートナー企業との共同ウェビナー開催等のプロモーション活動を実施するとともに、対面・非対面の両軸での活動を継続して行いました。
宿泊業界では宿泊需要の回復が見られ、当社は、このような事業環境の中、『TEMAIRAZU』シリーズのサービス価値向上に努めてまいりました。
この結果、アプリケーションサービス事業の当第2四半期累計期間における経営成績は、売上高が966,396千円(前年同期比10.9%増)となり、セグメント利益は787,806千円(前年同期比10.4%増)となりました。
(インターネットメディア事業)
比較サイト『比較.com』においては、検索エンジンの最適化、ユーザーインターフェイスの改善、モバイルユーザビリティの向上等の対策を継続的に行いましたが、検索エンジンのアルゴリズムの影響を受け、サイトのトラフィックが減少しました。
この結果、インターネットメディア事業の当第2四半期累計期間の売上高は11,794千円(前年同期比35.4%減)となり、セグメント利益は6,664千円(前年同期比47.9%減)となりました。
④ 資産、負債及び純資産の状況
当第2四半期累計期間における資産合計は、前事業年度末に比べ346,427千円増加し、6,527,936千円となりました。流動資産は331,325千円増加し、6,448,213千円となりました。主な要因は現金及び預金の増加298,261千円であります。固定資産は15,102千円増加し、79,723千円となりました。主な要因は繰延税金資産の増加3,831千円であります。
当第2四半期累計期間における負債合計は、前事業年度末に比べ14,912千円減少し、382,196千円となりました。流動負債は14,912千円減少し、382,196千円となりました。主な要因は未払法人税等の減少16,680千円であります。なお、当社に固定負債はありません。
当第2四半期累計期間における純資産合計は、前事業年度末に比べ361,340千円増加し、6,145,740千円となりました。主な要因は四半期純利益473,670千円の計上による増加と配当金の支払いによる減少113,389千円であります。
(2)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において営業活動の結果獲得した資金は413,138千円(前年同四半期累計期間は447,746千円の獲得)となりました。これは主に、税引前四半期純利益720,833千円の計上と法人税等の支払267,240千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において投資活動の結果使用した資金は1,605千円となりました。(前年同四半期累計期間は2千円の獲得)これは、固定資産の取得による支出1,605千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において財務活動の結果使用した資金は113,272千円(前年同四半期累計期間は97,008千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払い113,129千円によるものです。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
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