【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、経済社会活動の正常化を反映して、景気は緩やかな回復基調を維持しました。グローバルでの地政学リスクやインフレに伴う金融引き締めなどによる景気減速リスクは依然として高く、さらに日本国内においては、急速な円安による経済への悪影響や物価高が懸念材料となるなど、先行きの見通しにくい経営環境が続いています。美容業界においては、外出規制やマスク規制の緩和といったアフターコロナの動きが顕著になる中、個人消費活動に持ち直しの傾向が見られ、当社商品を販売するアジュバンサロンにおいても同様の影響がありました。
美容業界のトレンドは、“自分らしく”や“私たちらしく”など、個性を楽しむ時代へと変化しています。一方、生活用品価格の値上げ継続が見通され、従来のお気に入りを我慢してやめたり、トレードダウンする傾向が高まる中、美容業界においても顧客の消費マインドの変化が必然として起こりうると予測されます。
このような経営環境のもと、当社グループは、社員、代理店様、サロン様、お客様との「共創」をテーマに、社内外に向けて「美と健康を通じてすべての人に夢と感動をお届けする」という経営理念を浸透させ、ブランドの強化やトレンドを踏まえた製品開発・顧客消費マインドをプラスにする応援への取り組みを進めています。
当第3四半期連結累計期間の連結売上高は、3,500百万円(前年同期比0.6%増)となりました。営業活動もコロナ禍前に戻りつつある中、常態化されたオンラインも活用するなど、より効率的に営業活動を実施し、アジュバンサロンのサポートを強化したことなどの結果、増収となりました。詳細は区分別売上高の概要を参照ください。なお、アジュバンサロン実稼働軒数は、8,386軒(前年同期比304軒増)となりました。
利益面におきましては、売上高の増加はありましたが、棚卸資産評価減、広告宣伝費、通信費、旅費交通費、減価償却費などの増加および保険解約損の発生により、営業利益94百万円(前年同期は営業利益242百万円)、経常利益 101百万円(前年同期は経常利益273百万円)となりました。また、前年同期に発生した投資有価証券売却益263百万円がなくなったことなどにより、親会社株主に帰属する四半期純損失は16百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益334百万円)となりました。
区分別売上高は、売上割戻金を含めて次のとおりです。
区分
前第3四半期連結累計期間
当第3四半期連結累計期間
増減額
増減率
金額(百万円)
構成比(%)
金額(百万円)
構成比(%)
金額(百万円)
(%)
スキンケア
1,388
39.9
1,295
37.0
△93
△6.7
ヘアケア
2,219
63.8
2,265
64.7
46
2.1
その他
154
4.4
240
6.9
85
55.6
売上割戻金
△283
△8.1
△301
△8.6
△17
-
合計
3,479
100.0
3,500
100.0
20
0.6
(注)1.ADJUVANT GLOBAL COMPANY LIMITED(連結子会社)、株式会社2C(連結子会社)及び株式会社シアー・プロフェッショナル(連結子会社)の売上高は、「その他」に含んでいます。
2.売上割戻金は、商品ごとではなく売上高の合計を基準として割戻率を設定しているため、区分ごとに配賦せず合計額で表示しています。
国内海外別売上高は、次のとおりです。
区分
前第3四半期連結累計期間
当第3四半期連結累計期間
増減額
増減率
金額(百万円)
構成比(%)
金額(百万円)
構成比(%)
金額(百万円)
(%)
国内売上高
3,277
94.2
3,318
94.8
40
1.2
海外売上高
201
5.8
182
5.2
△19
△9.5
合計
3,479
100.0
3,500
100.0
20
0.6
当社グループは、単一セグメントであるためセグメント別の記載はしておりませんが、区分別売上高の概要は以下のとおりであります。
(スキンケア)
スキンケア商品の売上高は、顧客消費マインドをプラスにするための企画である「MELECTバウンシー」の増量限定商品や美容師向けの「ミスティⅢ」の限定商品など企画を実施しましたが、「MELECTバウンシー」の前年導入期実績を大きく下回ることとなり、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,295百万円(前年同期比6.7%減)となりました。
(ヘアケア)
ヘアケア商品の売上高は、「KASUIプレミアムエッセンス」の上市、昨年リニューアル発売をした「Re:>>>BASIC LINE(リ ベーシックライン)」の限定サイズ企画実施などが牽引し、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,265百万円(前年同期比2.1%増)となりました。
(その他)
ADJUVANT GLOBAL COMPANY LIMITED(連結子会社)の売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に小さくなり回復基調にあります。株式会社2C(連結子会社)は、ネット広告を計画的に実施し、順調に定期顧客を増やしています。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は240百万円(前年同期比55.6%増)となりました。
②財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して160百万円減少の5,391百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末と比較して77百万円増加の3,416百万円となりました。主な変動要因は、売掛金199百万円の増加などによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末と比較して237百万円減少の1,974百万円となりました。主な変動要因は、投資有価証券の減少91百万円、保険積立金の減少73百万円、繰延税金資産の減少45百万円などによるものです。
負債合計は 前連結会計年度末と比較して26百万円増加の1,091百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末と比較して28百万円増加の667百万円となりました。主な変動要因は、買掛金の増加83百万円、返金負債の増加68百万円、未払法人税等の減少68百万円、賞与引当金の減少37百万円などによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末と比較して1百万円減少の423百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末と比較して186百万円減少の4,300百万円となりました。主な変動要因は、親会社株主に帰属する四半期純損失16百万円、配当金の支払による減少191百万円、自己株式の処分による増加12百万円などによるものです。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、137百万円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。