【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年6月1日~2023年11月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行され、経済活動の正常化が進んだことなどにより景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、不安定な国際情勢による地政学リスクの長期化、資源価格の高騰、為替相場の急激な変動など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社グループでは、2023年度を初年度とする3ヶ年の中期経営計画「TO PLAN 2026」を策定し、コア事業を中心とした既存事業を安定させることで、業績の回復および財務体質の改善を図り、企業価値の向上に繋げる取り組みを進めております。
この結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高が12,520百万円(前年同期比6.0%減)、営業利益265百万円(前年同期比48.9%増)、経常利益219百万円(前年同期比134.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純損失91百万円(前年同期は31百万円の利益)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(木材事業)
世界的なウッドショックにより高騰した木材価格については調整局面が続いておりましたが、下落基調は当第2四半期連結累計期間では一服しています。売上高については木材価格の下落に加え、住宅着工件数及び設備投資の減少により木材需要が減退しており前年同期を下回りました。利益面においても販売管理費の削減を継続しているものの、売上高減少に伴う売上総利益の縮小及び保有在庫の調整を継続して行ったことにより営業利益は前年同期を下回りました。
この結果、売上高は2,232百万円(前年同期比17.7%減)、営業利益は58百万円(前年同期比58.0%減)となりました。
(流通事業)
新型コロナウイルス感染症にかかる行動制限の緩和による人流の回復が見られたものの、物価上昇による消費者マインドの低下が根強く、当第2四半期連結累計期間を通じて厳しい状況で推移しました。売上高について、ホームセンター事業は前年同水準となりましたが、携帯電話代理店業の事業譲渡及びテーオーデパート本店の閉店により減少しました。利益面では販売管理費の削減に加え、ホームセンター事業の売上総利益率の上昇により前年同期を上回りました。
この結果、売上高は4,560百万円(前年同期比7.8%減)、営業利益は167百万円(前年同期比736.8%増)となりました。
(建設事業)
民間建築において資材価格高騰から設備投資を様子見する動きが続いていますが、厳しい環境の中でも受注については堅調に推移しております。なお、大型物件の完工が前年同期と比較し事業年度後半となっていることから、売上高は減少し営業損失は拡大しました。
この結果、売上高は574百万円(前年同期比29.3%減)、営業損失は40百万円(前年同期は30百万円の損失)となりました。
(不動産賃貸事業)
賃貸物件の稼働率は向上していますが、賃貸資産の売却により、売上高・利益面ともに前年同期を下回りました。
この結果、売上高は149百万円(前年同期比5.2%減)、営業利益は63百万円(前年同期比15.4%減)となりました。
(自動車関連事業)
中古車の販売価格については下落が見られ保有在庫の調整を行ったものの、半導体不足などによる納車時期の遅延は以前より改善されており、新車の登録・販売は順調に進みました。また、メンテナンスなどのサービスも順調に推移した結果、売上高は前年同期を上回りました。利益面においても新車における電気自動車の販売増加による単価上昇があり、営業利益は前年同期を上回りました。
この結果、売上高は4,836百万円(前年同期比9.1%増)、営業利益は115百万円(前年同期比42.0%増)となりました。
(2)財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末の財政状態は、次のとおりであります。
当第2四半期連結会計期間末における総資産は前連結会計年度末に比べ471百万円増加し20,072百万円となりました。主な要因としましては、賃貸用資産が253百万円減少した一方、未成工事支出金が674百万円増加したことなどによるものであります。
負債合計は前連結会計年度末に比べ550百万円増加し19,679百万円となりました。主な要因としましては、支払手形及び買掛金が182百万円、短期借入金が212百万円それぞれ減少した一方、流動負債のその他に含まれる前受金が713百万円増加したほか、債務保証損失引当金290百万円を計上したことなどによるものであります。
純資産合計は前連結会計年度末に比べ79百万円減少し393百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有形固定資産の売却などにより前連結会計年度末に比べ96百万円増加し1,239百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は92百万円(前年同期は66百万円の使用)で、主に棚卸資産が519百万円及び売上債権が205百万円それぞれ増加した一方で、前受金が713百万円増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により獲得した資金は207百万円(前年同期は132百万円の使用)で、主に有形固定資産の売却による収入が332百万円あったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は203百万円(前年同期は396百万円の獲得)で、主に長期借入れによる収入が930百万円あったものの、短期借入金の減少額が351百万円及び長期借入金の返済による支出が692百万円あったことなどによるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)従業員数
当第2四半期連結累計期間において、主にテーオーデパート本店閉店に伴い流通事業の人員が22名減少しております。
なお、従業員数は就業人員数(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。