【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、個人消費活動がコロナ禍以前の状態に戻り、インバウンド消費の需要回復もある等、経済活動は回復基調にあります。しかしウクライナ情勢の影響による原材料やエネルギー価格の高騰による物価上昇が継続しており、欧米各国の金融引き締め等による景気後退のリスクもあり、先行きは依然として不透明な状況であります。
このような経営環境の中で、当社グループは「『ボルティング・ソリューション・カンパニー』として社会の発展に貢献し、地球上になくてはならない企業をめざす。」ことを企業理念に掲げ、「ボルト締結分野」においてお客様が求める価値を的確に捉え、「スピード感と一体感のある製品開発体制」を基軸に保有技術を有効的に活用し、より多くのお客様に「ボルト締結」に最適な手段を提供するとともに、「締結」に関する課題解決を通じて「満足」「感動」「価値」を提供してまいりました。
その結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績につきましては、売上高は33億5千万円(前年同期比7.6%増)となりました。また、利益面では営業利益は4億1千4百万円(前年同期比27.8%減)、経常利益は4億6千7百万円(前年同期比25.0%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億1百万円(前年同期比28.9%減)となりました。
各セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(国内)
作業工具類の売上高に関しましては、国内企業の経済活動が回復基調であることに加え、対面販売・展示会の頻度がコロナ禍以前の水準に回復しております。より多くの人々に工具の魅力を伝えることを目的に行っているモータースポーツの応援(レースチームサポートやレース協賛)による継続的なブランディング活動により「TONEブランド」の浸透及び販売促進活動を行ったことで、売上高は前年を上回りました。
機器類の売上高に関しましては、国内企業の収益改善による設備投資や、大型物流倉庫や半導体工場の建設及び再開発事業の計画等による建築需要は高まっており、コードレスタイプの新製品が加わった主力製品「シヤーレンチ」及び「建方1番」、「ナットランナー」並びにボルト締結に重要な役割を果たす「トルク管理機器」製品群の販売促進活動、顧客需要を満たす提案活動を行いましたが、売上は前年を下回りました。
その結果、売上高は27億6千9百万円(前年同期比8.9%増)となり、セグメント利益は2億7千4百万円(前年同期比31.2%減)となりました。
(海外)
作業工具類の売上高に関しましては、新型コロナウイルス感染症による経済活動の制限が緩和されたため、リモート営業活動と対面での営業活動を並行して取り組んでおります。東南アジアで新規産業向けの需要を獲得し、売上高は前年を上回りました。
機器類の売上高に関しましては、国内同様、主力製品「シヤーレンチ」製品群及び「ナットランナー」製品群、ボルト締結に重要な役割を果たす「トルク管理機器」製品群等の拡張に加え、新規市場開拓を図る提案活動を行いましたが、売上高は前年を下回りました。
その結果、売上高は5億8千1百万円(前年同期比1.8%増)となり、セグメント利益は1億3千9百万円(前年同期比19.8%減)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
資産合計は、118億4千1百万円(前連結会計年度末113億4千5百万円)となり前連結会計年度末に比べ4億9千6百万円増加しました。この主な要因は、現金及び預金の減少8億2千9百万円、受取手形及び売掛金の減少1億4千6百万円、商品及び製品の増加5億3千8百万円、仕掛品の増加1億4千4百万円、原材料及び貯蔵品の増加1億4千4百万円、投資有価証券の増加5億3千1百万円等によるものです。
(負債)
負債合計は、18億4千5百万円(前連結会計年度末16億1千8百万円)となり前連結会計年度末に比べ2億2千6百万円増加しました。この主な要因は、支払手形及び買掛金の減少1億5千6百万円、短期借入金の増加4億円等によるものです。
(純資産)
純資産合計は、99億9千6百万円(前連結会計年度末97億2千6百万円)となり前連結会計年度末に比べ2億7千万円増加しました。この主な要因は、配当金の支払による減少2億3千8百万円、自己株式の増加9千9百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上3億1百万円等によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、10億1千万円となり、前連結会計年度末に比べ8億2千9百万円の減少となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動においては、税金等調整前四半期純利益4億6千7百万円、棚卸資産の増加8億1千3百万円、法人税等の支払額1億9千万円等により、資金はマイナス5億9千6百万円(前年同期はプラス1億9千6百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動においては、有形及び無形固定資産の取得による支出1億8千9百万円、投資有価証券の取得による支出1億9千4百万円等により、資金はマイナス3億8千4百万円(前年同期はマイナス1億1百万円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動においては、短期借入れによる収入4億円、配当金の支払額2億6百万円等により、資金はプラス1億3千5百万円(前年同期はマイナス1億9千2百万円)となりました。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は34,081千円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第2四半期連結累計期間において、重要な変更があったものはありません。