【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第3四半期連結累計期間(2023年3月1日~2023年11月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症によるリスクが限定的となり、社会経済活動は回復傾向となりました。個人消費は物価の高騰による影響があるものの、円安基調もありインバウンド需要の回復が伺えます。建設業界においては国内における大型プロジェクト等の進行もあり、設備投資は前年と比較し増加傾向にあります。一方で、不安定な国際状況により依然として原材料費やエネルギー価格への影響が懸念されるうえ、2024年に控えた建設業の時間外労働上限規制への対応が課題視されるなどの状況が続いております。このような状況のもと当社グループは、中期経営計画の方針に基づき工事事業に経営資源を集中させるため、人材サービス事業を展開する㈱アヴァンセ・アジルの全株式をベイシス株式会社に譲渡する一方で、音響・照明設備事業における新たな事業シナジー創出のためAVC(オーディオ・ビジュアル&コントロール)機器設備のシステム構築分野において高い技術力を有する㈱サンケンシステムの全株式を取得しました。 これにより当社グループは、工事会社主体の体制(工事会社5社)となり、新たな成長の実現と次の成長に繋げるポジションの獲得を目指してまいります。 当第3四半期連結累計期間は、経済活動の制限が緩和されたことにより、内装工事事業、音響・照明設備事業を中心に受注済み案件の完工が進んだことから売上高及び利益面ともに前年を上回る推移となりましたが、採用費など人件費は増加傾向にあります。なお、㈱アヴァンセ・アジルの全株式を譲渡したことにより、特別利益として213百万円を計上いたしました。この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は8,902百万円(前年同四半期比11.9%増)、営業利益は75百万円(前年同四半期は35百万円の損失)、経常利益は48百万円(前年同四半期は27百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は212百万円(前年同四半期は44百万円の損失)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。前連結会計年度において「その他」に含まれていた㈱ラルゴ・コーポレーション及び㈱エヌ・アイ・エル・テレコム並びに㈱アドバンテージの全株式を譲渡し、連結の範囲から除外したことに伴い、第1四半期連結累計期間より「その他」の区分を廃止しております。
(内装工事事業) 内装工事事業は、㈱日商インターライフが展開しており、売上高は4,570百万円(前年同四半期比27.3%増)、セグメント利益は135百万円(前年同四半期は27百万円の損失)となりました。 大型案件の完工や新規案件の受注が増加したことや、大阪営業所の受注が増加したことに加え、期初より進めている利益率改善効果もあり、売上高及び営業利益ともに前年同四半期を大幅に上回る推移となりました。
(音響・照明設備事業) 音響・照明設備事業は、㈱システムエンジニアリングが展開しており、売上高は2,882百万円(前年同四半期比 15.5%増)、セグメント利益は91百万円(前年同四半期比23.7%増)となりました。 大型工事案件の完工が進んだことや保守サービス部門が堅調に推移したことに加え、新規案件の受注も進んだことから、売上高及び営業利益ともに前年同四半期を上回る推移となりました。
(設備・メンテナンス事業) 設備・メンテナンス事業は、ファシリティーマネジメント㈱、玉紘工業㈱が展開しており、売上高は763百万円(前年同四半期比24.4%減)、セグメント損失は6百万円(前年同四半期は21百万円の利益)となりました。 施設管理や保守点検などは受注を伸ばし堅調に推移しましたが、公共工事案件の進行が大幅に遅延していることに加え、入札案件が低調だったことが大きく影響し、売上高及び営業利益は前年同四半期を下回る推移となりました。
(人材サービス事業)人材サービス事業は、㈱アヴァンセ・アジルが展開しており、売上高は686百万円(前年同四半期比7.0%増)、セグメント利益は10百万円(前年同四半期比59.3%減)となりました。 なお、㈱アヴァンセ・アジルの全株式を2023年11月30日付で譲渡いたしました。(単位:百万円)
セグメント名
売上高
セグメント利益
前第3四半期連結累計期間
当第3四半期連結累計期間
増減額
前第3四半期連結累計期間
当第3四半期連結累計期間
増減額
内装工事事業
3,590
4,570
979
△27
135
162
音響・照明設備事業
2,494
2,882
387
73
91
17
設備・メンテナンス事業
1,009
763
△246
21
△6
△27
人材サービス事業
642
686
44
24
10
△14
合 計
7,736
8,902
1,165
92
230
137
(注)前第3四半期連結累計期間の売上高及びセグメント利益の合計には、第1四半期累計期間に廃止した「その他」の売上高及びセグメント利益を含んでおりません。
(2)財政状態の状況当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて555百万円増加し、7,853百万円となりました。これは現金及び預金が334百万円、未成工事支出金が284百万円、のれんが252百万円増加した一方、受取手形、完成工事未収入金及び契約資産等が411百万円減少したことなどによるものであります。負債は、前連結会計年度末に比べて382百万円増加し、4,399百万円となりました。これは長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が597百万円、賞与引当金が75百万円増加した一方、支払手形・工事未払金等が373百万円減少したことなどによるものであります。純資産は、前連結会計年度末に比べて172百万円増加し、3,453百万円となりました。これは利益剰余金が134百万円増加したことなどによるものであります。
(3) 経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の重要な変更等当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動該当事項はありません。
(6) 従業員数① 連結会社の状況当第3四半期連結累計期間において㈱アヴァンセ・アジルの全株式を譲渡し、連結の範囲から除外いたしました。また、㈱サンケンシステムの全株式を取得し、連結子会社としております。その結果、当社グループの従業員数は、29名増加(167名減少)しております。なお、従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者は含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は、年間平均雇用人員を(
)内に外数で記載しております。
② 提出会社の状況提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
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