【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
なお、第2四半期連結会計期間より、一時的な影響を除外した恒常的な収益力を測定する観点から、業績指標として採用しているEBITDAの計算式に、株式取得・売却関連費用を加えて計算しております。
株式取得・売却関連費用は「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係)」に記載の通り、株式売却に伴う事業税(付加価値割)及び子会社株式取得 付随費用であります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、ミッションである「人に人らしい仕事を。」の実現を目指し、日本、北米、東アジア、及び東南アジアを中心に、グローバルに事業を展開しております。
当連結会計年度においては、世界的な新型コロナウイルス感染症の影響がまだ残る中で、ロシア・ウクライナ情勢、米国の景気後退、急速な円安の進行など、非常に先行き不透明な状況が継続しております。
このような状況のもと、当連結会計年度における当社の経営成績は以下のような内容となりました。
まず、広告・マーケティング事業(日本)においては、中期経営計画のフォーカス領域である「プレミアム媒体支援」事業が順調に収益貢献し、株式会社フリークアウトの主力プロダクトであるモバイルマーケティングプラットフォーム「Red」及びプレミアム媒体を対象とした広告プラットフォーム「Scarlet」が順調に推移いたしました。
次に、広告・マーケティング事業(海外)においては、米国の景気後退懸念による広告市場の縮小の影響を受けて、米国法人Playwire,LLCが前年同期比でEBITDA、営業利益が減益となったほか、東アジア・東南アジアもゲーム市場の変化による影響を受けて前年同期比で減益となりました。
また、投資事業においては投資先からの配当金受領及び有価証券の一部売却等を実施し、利益貢献いたしました。
最後に、持分法適用会社では、タクシー内のデジタルサイネージを提供するIRIS社が、順調に利益貢献いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高30,604百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益1,610百万円(前年同期比21.1%増)、経常利益2,338百万円(前年同期比13.7%減)、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額+持分法による投資利益+株式報酬費用+株式取得・売却関連費用)3,452百万円(前年同期比43.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,870百万円(前年同期比476.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(広告・マーケティング事業)
広告・マーケティング事業では、モバイルマーケティングプラットフォーム「Red」(DSP)、プレミアム媒体を対象とした広告プラットフォーム「Scarlet」、ネイティブアドプラットフォームなどの提供を行い、広告主の広告効果最大化及び媒体社の収益最大化に取り組みました。
当連結会計年度においては、プレミアム媒体支援事業が順調に成長し、株式会社フリークアウトの主力プロダクトであるモバイルマーケティングプラットフォーム「Red」及び「Scarlet」についても順調に推移しております。
また、海外子会社の事業は、米国の景気後退懸念による広告市場の縮小と東アジアにおけるゲーム市場の変化による影響を受けて、米国法人Playwire,LLC、アジア(東アジア・東南アジア)が前年同期比で減益となりました。
この結果、広告・マーケティング事業の外部顧客への売上高は29,041百万円(前年同期比0.6%増)、セグメント利益は1,497百万円(前年同期比33.8%減)、EBITDAは2,766百万円(前年同期比16.4%減)となりました。
(投資事業)
投資事業では、Global展開のポテンシャルを有する製品/ソリューションを開発するITベンチャー企業を主たる投資対象として、投資リターンによる企業価値の向上を図るための事業を行っております。
当連結会計年度においては、投資先からの配当金受領及び有価証券の一部売却等を実施いたしました。
この結果、投資事業の外部顧客への売上高は1,474百万円(前年同期は1百万円)、セグメント利益は1,367百万円(前年同期はセグメント損失325百万円)、EBITDAは1,329百万円(前年同期は△350百万円)となりました。
(その他事業)
その他事業では、国内外のグループにおける経営管理機能等の提供をしております。
当連結会計年度においては、M&Aによる投資先を中心とする海外拠点の拡大に伴う管理体制の強化、子会社・関連会社からの配当金受領等を実施いたしました。
この結果、その他事業の外部顧客への売上高は88百万円(前年同期比0.4%増)、セグメント利益は818百万円(前年同期比161.4%増)、EBITDAは1,429百万円(前年同期比541.4%増)となりました。
財政状態は次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は43,362百万円となり、前連結会計年度末と比べ18,627百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が12,107百万円、売掛金が2,055百万円、のれんが4,724百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は24,029百万円となり、前連結会計年度末と比べ9,338百万円増加しました。これは主に、買掛金が1,597百万円、短期借入金が3,419百万円、未払法人税等が3,112百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は19,332百万円となり、前連結会計年度末と比べ9,289百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が7,870百万円、非支配株主持分が1,179百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より12,107百万円増加し、19,394百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動においては、2,461百万円の資金流入(前年同期は877百万円の資金流入)となりました。これは主に投資有価証券売却益の計上11,686百万円による流出があったものの、税金等調整前当期純利益の計上11,259百万円や減損損失の計上2,100百万円による流入があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動においては、10,248百万円の資金流入(前年同期は572百万円の資金流出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,983百万円による流出があったものの、投資有価証券の売却による収入15,377百万円による流入があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動においては、848百万円の資金流出(前年同期は325百万円の資金流入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,943百万円による資金流入があったものの、社債の償還による支出360百万円や長期借入金の返済による支出2,049百万円による資金流出があったためであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(百万円)
前連結会計年度比(%)
広告・マーケティング事業
29,041
100.6
投資事業
1,474
–
その他事業
88
100.4
合計
30,604
105.7
(注)1.セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.投資事業の前連結会計年度の販売高は1百万円であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。 この連結財務諸表の作成にあたり、会計上の見積りは合理的な基準に基づいて行っておりますが、実際の結果は不確実性を伴うため、見積りと異なる場合があります。 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なものは次のとおりです。
イ のれんの評価 のれんは買収時点における将来の事業の成長見込みに基づいた超過収益力や顧客基盤の価値等を反映しております。このため、これらののれんを含む資産又は資産グループが使用されている営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなっていない場合であっても、買収時点で見込んでいた将来の事業の成長が達成されない場合や事業計画の前提となった経営環境に著しい悪化が認められた場合、あるいはそのような見込みがある場合には、減損損失の計上が必要となる可能性があります。 当連結会計年度末時点で残高のあるのれんについては、将来の事業計画に基づき、減損の兆候はないと判断しておりますが、将来の事業計画は経済環境、市場における競合状況といった主要な仮定が用いられております。このため、これらの仮定に変化が生じた場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表におけるのれんの金額に重要な影響を与える可能性があります。
ロ 営業投資有価証券(流動資産「その他」)、投資有価証券の評価
当社グループは、非上場企業に対して投資先企業の将来成長による超過収益力を見込んで、1株当たりの純資産額を基礎とした金額に比べ相当程度高い価額で投資を行っております。このうち、非上場株式の評価にあたっては、当該株式の投資時の超過収益力を反映した実質価額が著しく下落した時に、投資時における投資先企業の事業計画の達成状況等を総合的に勘案して検討しております。
投資先の事業進捗の見通し等と実績に乖離が生じ超過収益力の毀損が認められた場合には、減損処理の実施により翌連結会計年度の連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
② 当連結会計年度の財政状態等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「第2.事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
③ 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
売上高は、30,604百万円(前年同期比5.7%増)、売上原価は、21,300百万円(前年同期比0.8%増)となりました。前連結会計年度からの変動の主な要因は、広告・マーケティング事業(国内)が堅調に推移しつつも、広告・マーケティング事業(海外)においては業績不振があった一方で、投資事業において投資先からの配当金受領及び有価証券の一部売却等を実施し利益貢献したためであります。販売費及び一般管理費は、7,692百万円(前年同期比18.1%増)となりました。増加の主な要因は、株式取得・売却関連費用が増加しているなどによるものであります。この結果、営業利益は1,610百万円(前年同期比21.1%増)となりました。
営業外収益は872百万円(前年同期比46.1%減)、営業外費用は144百万円(前年同期比39.7%減)となりました。営業外収益の主な内容は、持分法による投資利益を計上したことによるものであります。また、営業外費用の主な内容は、資金調達費用及び支払利息によるものであります。この結果、経常利益は2,338百万円(前年同期比13.7%減)となりました。
EBITDAは3,452百万円(前年同期比43.4%増)となりました。主な要因は、投資事業において投資先からの配当金受領及び有価証券の一部売却等を実施したことによる営業利益の増加によるものであります。
特別利益は11,686百万円(前年同期は57百万円)、特別損失は2,765百万円(前年同期比659.6%増)となりました。特別利益の主な内容は、投資有価証券売却益の計上によるものであります。特別損失の主な内容は、減損損失及び投資有価証券評価損の計上によるものであります。
税金等調整前当期純利益は11,259百万円(前年同期比368.5%増)となりました。法人税等は、3,553百万円(前年同期比512.9%増)となりました。また、非支配株主に帰属する当期純利益△164百万円(前年同期は458百万円)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は7,870百万円(前年同期比476.7%増)となりました。
なお、セグメント別には、広告・マーケティング事業の外部顧客への売上高は29,041百万円(前年同期比0.6%増)、EBITDAは2,766百万円(前年同期比16.4%減)、投資事業の外部顧客への売上高は1,474百万円(前年同期は1百万円)、EBITDAは1,329百万円(前年同期は△350百万円)、その他事業の外部顧客への売上高は88百万円(前年同期比0.4%増)、EBITDAは1,429百万円(前年同期比541.4%増)となりました。
この要因については以下のとおりです。まず広告・マーケティング事業において、マクロ環境では新型コロナウイルス感染症の影響がまだ残る中、ロシア・ウクライナ情勢などの影響が生じた一方で、中期経営計画のフォーカス領域である「プレミアム媒体支援」事業が順調に収益貢献し、モバイルマーケティングプラットフォーム「Red」及びプレミアム媒体を対象とした広告プラットフォーム「Scarlet」は順調に推移したことと、海外子会社の事業は米国の景気後退懸念やゲーム市場の変化を受けて、減益したことによるものであります。
次に、投資事業においては、投資先からの配当金受領及び有価証券の一部売却等を実施し、利益貢献いたしました。
最後に、その他事業においてはM&Aによる投資先を中心とする海外拠点の拡大に伴う管理体制の強化、海外子会社からの配当金受領等を実施いたしました。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2.事業の状況 3.事業等のリスク」をご参照ください。
⑤ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源に関する情報
キャッシュ・フローの分析については、「第2.事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
翌連結会計年度のキャッシュ・フローの見通しにつきましては、EBITDA水準が当連結会計年度から減少する見込みであること、法人税等の納付が発生することから、営業活動で得られるキャッシュ・フローは、当連結会計年度と比較して減少する見込みであります。また、投資活動により得られるキャッシュ・フローについては、特段の有価証券の売却等を予定していないことから、当連結会計年度と比較して大きく減少する見込みであります。一方で、財務活動によるキャッシュ・フローについては、金融機関からの借入による資金調達を行い、借入金の返済に充当する等を見込んでおります。
以上の結果として、翌連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高については、当連結会計年度末と比較して増加する見込みです。
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