【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、経済社会活動の正常化が進む中で、個人消費や設備投資などの内需の持ち直しにより、緩やかな回復が続きました。
インターネット広告市場は、社会のデジタル化を背景に、動画広告やデジタルプロモーションの拡大により、2022年度の「インターネット広告費」は前年比14.3%増の3兆912億円となりました(株式会社電通調べ)。
こうした環境の下、当社グループの業績は、上期まではインターネット広告事業、メディア運営事業ともに過去最高水準の収益で推移いたしましたが、その後のメディア運営事業における大幅な広告単価の下落や、アフィリエイトにおける大型案件の休止などにより、収益は減少し、これらに対処すべく、コンテンツメディアの改善や、新規顧客の獲得および既存顧客の再稼働に注力いたしました。
また、株式会社ストアフロントにおいて、2023年1月に、ストック収益のさらなる積み上げを図る新規プロダクトとしてクラウドバックアップサービス「ポケットバックアップ」をリリースいたしました。さらに、株式会社N1テクノロジーズにおいては、2023年4月に、顧客の収益化を支援するWebマーケティングツール「賢瓦」を取得いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は7,284百万円(前連結会計年度比2.3%増)、営業利益は791百万円(同25.8%減)、経常利益は908百万円(同29.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は585百万円(同4.0%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
<インターネット広告事業>
当連結会計年度のインターネット広告事業において、「アクセストレード」では、求人などのサービスジャンルが好調に推移いたしましたが、一部広告主の広告予算縮小などの影響を受け、収益は伸び悩みました。
「ストアフロントアフィリエイト」では、スマートフォン向けセキュリティ商品を扱う「МWノートンストア」や「ポケットバックアップ」のストック収益を着実に積み上げました。
海外事業は、EC、金融、旅行などのジャンルが伸長し取扱高は増加したものの、採用活動を強化したことなどにより販管費が増加し、収益は伸び悩みました。
以上の結果、当事業の売上高は4,606百万円(前連結会計年度比0.9%増)となり、営業利益は584百万円(同10.8%減)となりました。
<メディア運営事業>
当連結会計年度のメディア運営事業において、主力のコンテンツメディアである「ママスタ」では、月間閲覧数が2023年6月に過去最高となる9.4億ページビューを突破したものの、2023年3月以降は、広告プラットフォーマーの表示規制による広告単価下落の影響を受け、収益は減少いたしました。また、比較・検討メディアは、求人関連の広告需要を取り込んだことや、SEO施策が奏功したことにより、大きく伸長いたしました。
以上の結果、当事業の売上高は2,680百万円(前連結会計年度比4.6%増)となり、営業利益は207百万円(同49.6%減)となりました。
また、当連結会計年度における財政状態の概況は次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は9,339百万円となり、前連結会計年度末に比べ311百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が124百万円、売掛金及び契約資産が212百万円減少したことによるものであります。売掛金及び契約資産の減少は前第4四半期連結会計期間に比べて当第4四半期連結会計期間の売上高が減少したことに伴うものであります。固定資産は1,754百万円となり、前連結会計年度末と比べ338百万円増加いたしました。これは主に、有形固定資産が29百万円、無形固定資産が188百万円、投資その他の資産が119百万円増加したことによるものであります。無形固定資産の増加は株式会社tactの事業の一部を吸収分割により取得したことに伴い、のれんが128百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、資産合計は11,094百万円となり、前連結会計年度末に比べ27百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は5,244百万円となり、前連結会計年度末に比べ398百万円減少いたしました。これは主に未払法人税等が350百万円、役員賞与引当金が30百万円減少したことによるものであります。固定負債は69百万円となり、前連結会計年度末と比べ0百万円増加いたしました。
この結果、負債合計は5,313百万円となり、前連結会計年度末に比べ398百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は5,780百万円となり、前連結会計年度末に比べ425百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益585百万円及び剰余金の配当156百万円により、利益剰余金が429百万円増加した一方で、為替換算調整勘定が5百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は、52.1%(前連結会計年度末は48.4%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ、124百万円減少し、5,631百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は下記のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収入は512百万円(前連結会計年度は1,180百万円の収入)となりました。
主な資金増加要因は、税金等調整前当期純利益906百万円、売上債権及び契約資産の減少額220百万円、減価償却費215百万円によるものであります。主な資金減少要因は、法人税等の支払額663百万円、持分法による投資利益90百万円、役員賞与引当金の減少額30百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金支出は482百万円(同263百万円の支出)となりました。
主な資金増加要因は、貸付金の回収による収入18百万円であり、主な資金減少要因は、無形固定資産の取得による支出198百万円、吸収分割による支出142百万円、有形固定資産の取得による支出101百万円、投資有価証券の取得による支出55百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金支出は156百万円(同657百万円の支出)となりました。
主な資金増加要因は、短期借入れによる収入500百万円であり、主な資金減少要因は、短期借入金の返済による支出500百万円、配当金の支払額156百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動をおこなっておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループにおいては、受注高および受注残高の金額に重要性がないため記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自
2022年10月1日
至
2023年9月30日)
前年同期比(%)
インターネット広告
(千円)
4,606,252
+1.0
メディア運営
(千円)
1,699,373
△8.8
調整額(注)2
(千円)
979,094
+40.1
合計
(千円)
7,284,721
+2.3
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.外部顧客への売上高の調整額は、報告セグメントにおいて代理人として処理した取引のうち、他の当事者がセグメント間に存在するため、連結損益計算書上は本人として処理される取引額であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針は、「第5
経理の状況
1
連結財務諸表等
(1)連結財務諸表
注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
また、この連結財務諸表作成にあたり必要となる会計上の見積りは、合理的な基準に基づいておこなっております。会計上の見積りは、その性質上入手し得る情報や判断に基づいておこなうため、実際の結果は異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりです。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産の計上にあたり将来の課税所得およびタックス・プランニングを合理的に予測し、繰延税金資産の回収可能性を判断しております。経営環境等の変化により、将来の課税所得およびタックス・プランニングに関する予測が変動する場合、繰延税金資産の計上金額が変動し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち収益性が著しく低下した資産または資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
売上高は、期初の連結業績予想7,400百万円を下回る7,284百万円となりました。売上高の詳細については「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
利益につきましては、営業利益が期初の連結業績予想1,100百万円に対し791百万円、経常利益が同1,200百万円に対し908百万円、および親会社株主に帰属する当期純利益が同770百万円に対し585百万円と、いずれも期初の連結業績予想を下回りました。
インターネット広告事業においては主力の「アクセストレード」の売上が若干下振れたものの、「ストアフロントアフィリエイト」におけるストック売上の積み上げにより、概ね前連結会計年度並みの業績を確保できました。一方で、メディア運営事業においては比較メディアにおいて売上・利益とも前連結会計年度を上回る実績を確保したものの、主力のコンテンツメディアが広告単価下落の要因により、売上・利益とも前連結会計年度を大きく下回ることとなったため、上記の結果となりました。
b.キャッシュ・フローの状況の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
c.資本の財源及び資金の流動性について
当社グループにおける資金需要の主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用等に係る運転資金ならびにシステム開発等に係る設備投資資金であります。当社グループは事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保するために、資金は内部資金でまかなうことを基本とし、必要に応じて銀行借入もしくは社債発行による資金調達を実施する方針であります。
当連結会計年度末における内部資金および上記の資金調達を併用することにより、当社グループの事業を継続していくうえで十分な手元流動性を確保するとともに、必要とされる運転資金および設備投資資金を調達することは可能であると判断しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,631百万円であり、借入金の残高はありませんでした。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、法的規制、海外展開に伴うリスク等の要因に重大な影響を受ける可能性があります。当社は、内部統制の運用、コンプライアンスに関する教育および関係子会社の適切な管理等をおこなうことにより、これらのリスク要因に対応してまいります。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「売上高」「営業利益」の2指標を重視しております。第25期において、当社グループは「比較・検討メディアへの投資推進」「海外アフィリエイトへの投資と収益モデルの展開」「マーケティングソリューション分野への投資とアフィリエイトの生産性向上」をおこなうことで、「売上高」「営業利益」を成長させ企業価値の向上を目指してまいります。
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