【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限の緩和による個人消費の回復や外国人観光客の受け入れ再開によるインバウンド需要の高まり、雇用環境の改善等により景気に持ち直しの動きが見られる一方、物価上昇による実質賃金の伸び悩みや為替相場の変動等、景気下振れリスクが懸念される状況が続いてまいりました。また、世界経済においても、ウクライナ情勢の長期化や原材料等の価格高騰による世界的なインフレとそれに伴う金融引き締めに対する景気後退への懸念等、先行き不透明な状況が続いております。このような環境の中、当社におきましては、学校給食以外の集団給食分野の拡大に向けた営業活動と資材価格の高騰への対応を進めるとともに、厨房設備の省人化・省力化に向けた研究開発活動を促進した結果、当期の業績概要は以下のようになりました。
(単位:千円)
前事業年度2022年9月期
当事業年度2023年9月期
増減
機器設備売上
13,007,327
14,979,373
1,972,046
修理備品売上
2,460,432
2,662,730
202,298
売上高合計
15,467,759
17,642,103
2,174,344
売上総利益
4,313,953
4,637,023
323,069
売上総利益率
27.9%
26.3%
△1.6%
販売管理費
3,970,718
4,095,613
124,895
営業利益
343,235
541,409
198,174
営業利益率
2.2%
3.1%
0.9%
学校給食以外の集団給食分野において期初の想定を超える受注を獲得したことにより、売上高は期初の予想を上回ることとなりました。また、利益面においては、一部の大型案件で低利益率となったものの、その他の案件における原価低減の取り組みと売上高の増加、経費削減等の効果により、営業利益、経常利益、当期純利益においてそれぞれ期初の予想を上回ることとなり、機器設備案件の売上額は1,972,046千円増加し14,979,373千円を計上することとなりました。また、機器の修理額及び備品等の販売額は、アフターサービスを充実させた事等により前事業年度より202,298千円増加し2,662,730千円となりました。なお、本稿では、当事業年度の顧客市場の動向及び当社の事業活動の状況を経営成績と関連付けで分析するにあたり、損益計算書における製品売上高と商品売上高に含まれる機器設備関連の売上を機器設備売上高とし、損益計算書における製品売上高と商品売上高に含まれる修理・保守及び食器などの備品売上を修理備品売上高と標記しております。これらの結果、当事業年度の売上高は17,642,103千円(前期比14.1%増)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費の増加に伴い給与及び手当で27,485千円の増加、賞与引当金繰入額で27,167千円の増加等により、4,095,613千円(前期比3.1%増)となりました。営業外損益は、営業外収益では仕入割引が9,174千円減少したこと等により24,604千円(前期比6.8%減)となりました。営業外費用では上場に伴う上場関連費用が17,393千円、株式交付費が6,864千円減少したこと等により2,659千円(前期比90.7%減)となりました。利益については、売上総利益は4,637,023千円(前期比7.5%増)、営業利益は541,409千円(前期比57.7%増)、経常利益は563,354千円(前期比65.2%増)、税引前当期純利益は540,501千円(前期比64.3%増)、当期純利益332,269千円(前期比61.3%増)となりました。
なお、当社は業務用厨房機器製造、仕入、販売及び保守修理事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
b.財政状態財政状態は、総資産で前事業年度末に比べ1,247,024千円増加の13,984,447千円となりました。資産の部は、現金及び預金が1,449,152千円増加したものの、受取手形及び売掛金並びに電子記録債権が441,060千円減少となった結果、前事業年度末に比べ1,247,024千円増加しました。負債の部は支払手形及び買掛金並びに電子記録債務が727,849千円増加となった結果、前事業年度末に比べ1,051,287千円増加の7,461,302千円となりました。純資産の部は、利益剰余金が196,004千円増加したことにより前事業年度末に比べ195,737千円増加の6,523,144千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前事業年度末に比べ1,449,152千円(前期比47.1%増)増加し、4,522,743千円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ2,313,175千円増加し、1,951,455千円の収入(前年同期は△361,720千円の支出)となりました。主な資金増加要因は、税引前当期純利益540,501千円、売上債権の減少額441,300千円及び仕入債務の増加額727,849千円であります。主な資金減少要因は棚卸資産の増加額193,222千円等であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ178,940千円減少し、260,503千円の支出(前年同期は81,563千円の支出)となりました。主な資金減少要因は有形固定資産の取得による支出251,764千円等であります。主な資金増加要因は、PFI事業におけるSPCへの長期貸付金の回収額7,093千円等であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ408,962千円減少し、241,798千円の支出(前年同期は167,163千円の収入)となりました。主な資金減少要因は長期借入金の返済額66,500千円、配当金の支払額136,265千円等であります。
③ 生産、受注及び販売実績生産実績は次のとおりであります。
生産高(千円)
前年同期比(%)
3,098,265
105.3
(注) 金額は、製造原価によっております。
商品仕入実績は次のとおりであります。
商品仕入高(千円)
前年同期比(%)
9,008,225
117.4
受注実績は次のとおりであります。
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
16,524,393
88.5
4,010,098
93.3
(注) 金額は販売金額で表示しております。
販売実績は次のとおりであります。
販売高(千円)
前年同期比(%)
17,642,103
114.1
(注) 総販売実績の10%以上の主要顧客はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①
重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務、収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」および「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりでありますが、財務諸表に重要な影響を与える可能性のある見積を含む会計方針は以下の通りであります。
a.棚卸資産の評価基準及び評価方法当社は、製品・仕掛品・原材料及び商品並びに貯蔵品に係わる貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により算定しております。期末日以降における顧客の需要及び市況により収益性が見積以上に悪化した場合、評価損の追加計上が必要となる可能性があります。
b.貸倒引当金当社は、債権の貸倒損失に備えるため一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。経済環境や取引先の経営環境の急激な悪化などに起因し、貸倒実績率を超える債権の貸倒れや回収遅延が生じた場合、評価損の追加計上が必要となる可能性があります。
c.退職給付費用及び債務当社は、退職給付費用及び債務の計上において、将来の金利の動向・退職率・割引率等の一定の前提に基づいて計算しております。将来の不確実な経済条件の変動等により前提条件の見直しが必要となった場合、退職給付に係る費用及び債務の追加計上が必要となる可能性があります。
d.繰延税金資産当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産の回収可能性の判断に重要な影響を与える可能性があります。
②
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等について当事業年度の売上高は、前期比14.1%増の17,642,103千円、営業利益は同57.7%増の541,409千円、経常利益は同65.2%増の563,354千円、当期純利益は同61.3%増の332,269千円となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績」に記載のとおりです。
b.当社の資本の財源及び資金の流動性について当社は、中長期的に持続的な成長を図るため、生産能力の増強や労働生産性の向上、販売・物流体制の整備、研究開発体制への投資を計画しております。事業を成長・拡大させるための資金需要があるほか、必要に応じてM&A等を行う可能性もあります。当該資金は、営業活動で生み出される内部資金で賄うこととしておりますが、資金需要の大きさや時期、金融マーケットの状況によっては、自己資金以外の資金調達の方法を検討する場合もあります。外部からの調達に関しましては、大型の設備投資資金は国内金融機関からの長期借入金を中心とした調達を行い、運転資金や小規模な設備資金は短期借入金で調達しております。迅速かつ効率的に調達を行うために、取引銀行と貸出コミットメント契約、当座貸越契約など総額43億円の借入枠を確保しており、資金の流動性は確保しております。また、M&Aや工場建物など大型の超長期資金需要に対しては、資本コスト、金利動向などを考慮し、新株発行や社債発行などの直接金融を検討する予定であります。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社では、人にやさしい、環境にやさしい新製品の開発ならびに付加価値を強化することにより、自社製品力およびブランド力を強化する経営戦略を推進しております。この達成状況を判断するための指標として、売上高、製品売上高、売上総利益、営業利益を重視しております。当事業年度を含む過去3期の各指標の実績推移は以下のとおりです。当事業年度におきましては、学校給食以外の集団給食分野において期初の想定を超える受注を獲得したことにより、売上高は期初の予想を上回ることとなりました。
単位:千円
指標
2021年9月期
2022年9月期
2023年9月期
売上高
17,061,477
15,467,759
17,642,103
製品売上高
4,842,096
4,354,644
4,812,614
売上総利益
4,640,790
4,313,953
4,637,023
営業利益
664,095
343,235
541,409
