【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。
(業績等の概要)
(1) 業績当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が一層緩和され個人消費や設備投資を中心に持ち直しの兆しがみられる状況となりましたが、世界的なエネルギー価格や原材料価格の高騰、円安の進行、ウクライナ情勢の不透明さなどの影響により、依然として先行きは不透明な状況であります。このような環境の中で、首都圏を中心とした人材不足及び働き方改革への関心の高まり、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進の加速、地方創生の促進といった需要を背景に、当社グループのプロフェッショナル人材向けサービス事業は、様々な事業会社を中心に新規受注を拡大し、事業活動を推進しており、売上高は成長を続けております。当社グループでは、プロフェッショナル・エージェント事業を主軸事業とし、近年ではWebプラットフォーム事業、ソリューション事業を展開しております。プロフェッショナル・エージェント事業においては、顧客企業と当社グループで業務委託もしくは人材派遣の契約を締結し、当社グループはその業務を、当社グループ案件紹介サービス「FreeConsultant.jp」に登録のあるプロフェッショナル人材へ再委託、あるいは当社グループで有期雇用をして顧客企業へ人材派遣を行っております。また、顧客企業より依頼があれば、有料職業紹介サービスとして正規雇用の採用支援も行っております。Webプラットフォーム事業においては、社会課題である東京一極集中の是正を目指した副業・転職プラットフォームサービスの提供を行っております。副業イノベーションプラットフォーム・サービス「Skill Shift」においては、地方金融機関や自治体と業務提携を行い、都市部人材の持つ業務スキルで地方中小企業の経営課題の解決を目指し、地方へ副業人材を供給しております。地方求人メディア・サイト「Glocal Mission Jobs」「Glocal Mission Times」においては、都市部プロ人材の地方転職を目的に、地方での働き方や地方企業に関する情報発信を通じ地方への興味喚起を行い、魅力ある地方優良企業の経営幹部ポジションなどの転職先を紹介しております。また、転職力を上げるキャリア情報サイト「FIND CAREERS」を運営しており、人生100年時代におけるみらいの働き方を支えるプラットフォームとなることを目指しております。ソリューション事業においては、プロフェッショナル・エージェント事業及びWebプラットフォーム事業により蓄積されたノウハウとビッグデータを活かしたソリューションの提供を、地域金融機関や大企業・自治体を中心に進めております。現在、人材紹介事業の立ち上げ支援のため地域金融機関向けに「人材紹介伴走サポート」・45歳以降のセカンドキャリア構築支援のため企業人事向けに「リカレント・リスキリング推進サービス」・社内外の人材を活用することで企業自治体が進めるイノベーションの推進を支援するため「イノベーション・サポート」・起業を志すプロフェッショナル人材や成長段階にある企業に対し資金面を含めた総合的な支援を行う「みらいインキュベーション」以上4つのソリューションをそれぞれ提供しております。これら事業推進の結果、特にプロフェッショナル・エージェント事業の売上高に直結する各種KPI(契約数、直接営業人員数、大手企業取引数)が順調に成長したことで、当連結会計年度の業績は、売上高8,369,907千円となりました。また、利益面に関しては、特に、売上総利益率の高いビジネスモデルとなっているWebプラットフォーム事業において、企業・自治体等との関係強化及び人員体制強化が進んだ結果、営業利益は235,173千円、親会社株主に帰属する当期純利益は129,012千円となりました。なお、当社グループは、プロフェッショナル人材向けサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。(注) サービス名は商標又は登録商標です。
(2) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、当連結会計年度末には886,276千円となりました。また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下の通りであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、310,914千円となりました。これは主に、売上債権及び契約資産の増加256,598千円による資金の減少があった一方で、税金等調整前当期純利益232,856千円、 減価償却費26,965千円、のれん償却額93,164千円、減損損失16,983千円及び仕入債務の増加131,178千円による資金の増加によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、285,366千円となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出245,375千円、無形固定資産の取得による支出40,970千円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動により獲得した資金は、36,000千円となりました。これは、ストックオプションの行使による収入36,000千円によるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(2) 受注実績当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(3) 販売実績当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループはプロフェッショナル人材向けサービス事業の単一セグメントであります。
セグメントの名称
販売高(千円)
前年同期比(%)
プロフェッショナル人材向けサービス事業
8,369,907
―
合計
8,369,907
―
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2) 経営成績の分析(売上高)当連結会計年度の売上高は8,369,907千円となりました。この主な要因は、プロフェッショナル人材向けサービス事業が堅調に推移し、顧客数が増加したことによるものであります。(売上総利益)当連結会計年度の売上総利益は2,178,040千円となりました。(販売費及び一般管理費)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,942,866千円となりました。この主な要因は、営業人員増加による人件費や広告宣伝費、採用費が増加したことによるものであります。(営業外損益及び特別損益)当連結会計年度の営業外損益は、営業外収益が15,969千円となり、営業外費用が1,062千円となりました。営業外収益の主な内訳は、経営指導料4,383千円、保険解約返戻金8,000千円、雑収入の3,580千円、営業外費用の主な内訳は、支払利息の1,062千円であります。また当連結会計年度の特別損益は、特別損失に投資有価証券評価損240千円、固定資産除却損0千円、減損損失16,983千円を計上したことにより17,224千円となりました。
以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上高8,369,907千円、営業利益235,173千円、経常利益250,081千円、親会社株主に帰属する当期純利益129,012千円となりました。
(3) 財政状態の分析(資産)当連結会計年度末における流動資産は2,034,237千円となりました。主な内訳は、現金及び預金が886,276千円、売掛金が1,037,680千円であります。また、固定資産は664,367千円となりました。主な内訳は、有形固定資産が74,893千円、無形固定資産が450,834千円、投資その他の資産が138,638千円であります。以上の結果、当連結会計年度末における総資産は2,698,605千円となりました。(負債) 当連結会計年度末における流動負債は1,547,406千円となりました。主な内訳は、買掛金が1,153,834千円、未払法人税等が86,032千円、賞与引当金56,420千円であります。 以上の結果、当連結会計年度末における総負債は1,547,406千円となりました。(純資産) 当連結会計年度末における純資産は1,151,198千円となりました。主な内訳は、資本金は77,315千円、資本剰余金377,777千円、利益剰余金721,016千円、自己株式24,910千円であります。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 (業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5) 経営戦略の現状と見通し今後の見通しにつきましては、プロフェッショナル・エージェント事業、Webプラットフォーム事業、ソリューション事業を「3本の柱」として、引き続き事業拡大を図ってまいります。「3本の柱」事業を拡大していくにあたり、登録人材と取引クライアント(企業・自治体等)双方の輪を広げていくこと、そして自社の組織体制を整備・強化していくことが必要だと認識しております。登録人材の輪を広げるにあたっては、引き続きWebの力を活用しつつ、収集データ活用や事業間の情報連携を強化していくことによる相互送客の推進、ライスワーク(生活のための仕事、食料を得るための仕事)・ライフワーク(夢や自分の好きなことを追い求めるための仕事、自己実現の仕事)といった多様な案件の拡充に取り組んでまいります。さらに、クリエイター領域や官公庁出身者といった2023年9月期に着手した新領域に加え、さらなる新領域を見つけていくことで、人材の輪の拡張を加速してまいります。取引クライアント(企業・自治体等)の輪を広げるにあたっては、売上高1,000億円以上の大手企業の開拓・深耕を引き続き推進すると共に、事業間のクロスセルを創出していくことによるクライアントの深耕や、既存ソリューションの横展開・新規ソリューションの開発に取り組んでまいります。自社の組織体制を整備・強化するにあたっては、積極採用、社員定着施策の実施、営業社員の早期戦力化のための研修実施(セールスイネーブルメント)を引き続き行ってまいります。また、社内のオペレーションの仕組化・DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めることで、適正な利益を創出できる組織体制への転換を図ってまいります。以上の取り組みにより、「3本の柱」事業を拡大し、「プロフェッショナル人材が挑戦するエコシステムを創造する」というビジョンの実現を通じた「人生100年時代」を実践する「新しい働き方」の創造、そして地方経済活性化と東京一極集中の是正といった社会課題の解決へ取り組みを一層進めてまいります。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
#C6563JP #みらいワークス #サービス業セクター