【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度においては、コロナ禍の行動制限が緩和から解除に進むなかで、個人消費や訪日外国人数、設備投資が回復基調となって、緩やかな景気回復が続きました。また、当社の主たるマーケットである住宅建設市場も底堅く推移しております。ただし、インフレリスクに対応した海外の金利上昇、解決の兆しが見えないウクライナ情勢や台湾海峡の緊張等の地政学リスクの高まりによる国際的なサプライチェーンの停滞、資源価格の高騰、生産資材の仕入れ納期長期化等、依然として不安定な状況が続いております。
そうした経営環境の中、当社グループにおきましては、売上高は、インダストリーセグメントが年度を通して好調に推移して全社を牽引する一方で、プロフェッショナルセグメントはやや伸び悩んだものの値上げ効果が奏功して、全社の利益率は改善傾向となりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高9,888百万円(前期比2.4%増)、営業利益314百万円(同52.1%増)、経常利益283百万円(同45.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益102百万円(同28.7%減)となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
イ.プロフェッショナルセグメント
プロフェッショナルセグメントは、インテリア内装施工機器・工具・副資材を主力商材とするインテリア事業部門と、畳製造装置を主力商材とする畳事業部門等で構成しております。当連結会計年度のプロフェッショナルセグメントの売上高は7,142百万円(前期比4.1%減)、営業利益132百万円(同19.1%減)となりました。
インテリア事業部門は、令和4年10月のカタログ発刊前の駆け込み需要の反動減の影響がありましたが、リアルの大規模展示会の復活は自動壁紙糊付機をはじめ各種工具・副資材の売上増に結びつき、同カタログにおける価格の見直しと相まって収益力を強化できております。その結果、売上高は6,158百万円となりました。
畳事業部門はリモート営業方式での営業活動のさらなる展開等により、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」(中小企業庁)及び「事業再構築補助金」(中小企業庁)での当社畳製造装置使用の案件採択率は順調でありますが、補助金交付時期の影響や申請件数の減少等から低調に推移しました。その結果、売上高は979百万円となりました。
その他、インテリア・畳両事業部門の取引先に対するコンピュータシステム及び関連資材等の販売につきましては、売上高は4百万円となりました。
ロ.コンシューマセグメント
コンシューマセグメントは、棺用畳をはじめとする各種特殊機能畳等の商品販売及び畳替え仲介のサービス事業を主力とするコンシューマ事業部門と、産業用、一般住宅用等のソーラー発電システムの販売施工を主力とするソーラー・エネルギー事業部門及び売電事業で構成しております。当連結会計年度のコンシューマセグメントの売上高は734百万円(前期比1.0%減)、営業損失12百万円(前期は営業損失12百万円)となりました。
コンシューマ事業部門は、フィットネスクラブ向け防音・防振床材が好調を維持しましたが、住宅向けの畳替え需要は依然として回復してきておらず、棺用畳は円安の影響で海外生産委託分の損益が悪化しました。その結果、売上高は583百万円となりました。
ソーラー・エネルギー事業部門は、中規模以上の案件開拓は依然として低調で、SDGs推進の観点から期待する法人向け市場の開拓も不十分な状況が続きました。その結果、売上高は97百万円となりました。一方、兵庫県佐用町に設置しているメガソーラー発電所「三日月サンシャインパーク」をはじめとする売電事業は、順調に稼働し、売上高は53百万円となりました。
ハ.インダストリーセグメント
インダストリーセグメントは、畳製造装置やインテリア内装施工機器の開発製造で培った当社のコア技術(「縫製」「裁断」「検尺」「塗布」「剥離」「折畳」「測定」)を活用したオーダーメイド産業用機器を開発する産業機器事業部門と、味噌汁、うどん・そば等に対応するオリジナルのマルチディスペンサーを主力商品とする食品機器事業部門で構成しております。当連結会計年度のインダストリーセグメントの売上高は1,462百万円(前期比49.5%増)、営業利益175百万円(同117.9%増)となりました。
産業機器事業部門は、主要製品である二次電池製造装置のリピート受注が極めて好調であったほか、その他の生産設備案件の引き合いも増加いたしました。また、二次電池製造装置の年度末の受注残も積み上がっております。その結果、売上高は1,172百万円となりました。
食品機器事業部門につきましては、大手飲食チェーンからのマルチディスペンサーの引き合いは徐々に回復してきたものの売上の回復にはつながりませんでした。その結果、売上高は289百万円となりました。
ニ.ニュー・インダストリーセグメント
令和2年10月1日に子会社化した株式会社ROSECCを当セグメントに位置付け、得意とする自動車関連業界に加えて、住宅設備関連業界の開拓を進めております。当連結会計年度においては、自動車生産の回復による関連業界の顧客からの消耗品需要の増加が業績回復に貢献いたしました。その結果、当連結会計年度のニュー・インダストリーセグメントの売上高は549百万円(前期比10.8%増)、営業利益18百万円(前期は営業損失25百万円)となりました。
②財政状態
イ.資産の部
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ144百万円増加し、10,575百万円となりました。資産のうち流動資産は、現金及び預金が301百万円減少しましたが、売掛金が387百万円、棚卸資産が113百万円増加したこと等により175百万円の増加となりました。固定資産につきましては、有形固定資産が45百万円増加、投資その他の資産が54百万円増加しましたが、無形固定資産が131百万円減少したことにより、31百万円の減少となりました。
ロ.負債の部
当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ71百万円増加し、7,660百万円となりました。負債のうち流動負債は、短期借入金が200百万円増加、未払消費税等が147百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が124百万円減少、電子記録債務が182百万円減少、未払金が266百万円減少したこと等により、162百万円の減少となりました。固定負債につきましては、主に長期借入金が240百万円増加したことにより、233百万円の増加となりました。
ハ.純資産の部
当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ73百万円増加し、2,915百万円となりました。これは、主に利益剰余金が48百万円増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ284百万円減少し、803百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果、資金は162百万円の減少(前連結会計年度は263百万円の増加)となりました。これは主に、売上債権の増加416百万円、棚卸資産の増加113百万円、仕入債務の減少311百万円等の資金減少要因が、税金等調整前当期純利益175百万円、減価償却費241百万円、減損損失108百万円、未払又は未収消費税等の増減額200百万円等の資金増加要因を上回ったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果、資金は512百万円の減少(前連結会計年度は1,088百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出481百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果、資金は390百万円の増加(前連結会計年度は757百万円の増加)となりました。これは主に、短期借入れによる収入200百万円、長期借入れによる収入510百万円の資金増加要因が、長期借入金の返済による支出214百万円、配当金の支払額53百万円等の資金減少要因を上回ったためであります。
④生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自
令和4年10月1日
至
令和5年9月30日)
金額(千円)
前年同期比(%)
プロフェッショナル
1,713,909
98.0
コンシューマ
331,338
93.1
インダストリー
1,093,284
164.3
ニュー・インダストリー
310,159
94.4
合計
3,448,691
112.3
(注)金額は製造原価によっております。
ロ.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自
令和4年10月1日
至
令和5年9月30日)
金額(千円)
前年同期比(%)
プロフェッショナル
3,219,811
95.7
コンシューマ
89,240
140.9
インダストリー
8
1.9
ニュー・インダストリー
103,256
137.0
合計
3,412,317
97.4
(注)金額は仕入価格によっております。
ハ.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自
令和4年10月1日
至
令和5年9月30日)
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
インダストリー
1,819,930
121.3
1,052,780
146.8
ニュー・インダストリー
101,611
23.4
144,161
175.0
合計
1,921,541
99.4
1,196,940
149.7
ニ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自
令和4年10月1日
至
令和5年9月30日)
金額(千円)
前年同期比(%)
プロフェッショナル
製品
商品
2,474,115
4,668,425
85.3
102.2
計
7,142,541
95.9
コンシューマ
製品
商品
548,014
186,013
91.5
130.3
計
734,027
99.0
インダストリー
製品
商品
1,443,772
18,409
149.0
198.7
計
1,462,181
149.5
ニュー・インダストリー
製品
商品
394,371
154,888
100.8
148.2
計
549,259
110.8
合計
9,888,009
102.4
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における経営成績等の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローについて、営業活動は下請法対応による支払サイト短縮化の影響の結果使用した資金は162百万円、投資活動は神岡工場内の既設工場の改修工事及び社名変更に伴う対応費用の結果使用した資金は512百万円、財務活動は必要資金をSDGsシンジケーションを活用した金融機関借入で調達した結果得られた資金は390百万円となり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は803百万円となりました。詳細については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
財務政策について、運転資金及び設備投資資金は、主として自己資金により充当し、大型投資の資金は必要に応じて金融機関からの借入等により資金調達することを基本方針としております。
当連結会計年度における投資資金は、自己資金と金融機関からの借入により充当いたしました。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は4,359百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
