【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和を受け、経済活動の正常化に向けて緩やかな回復が見られた一方、緊迫した世界情勢に伴う資源・エネルギー価格等の高騰や急激な為替変動による消費の低迷など、依然として先行き不透明な状況が継続しております。このような状況の下、当社グループにおける主な取り組みとしては、SBCメディカルグループとの業務提携を通じた成長戦略を軸に、主力事業であるD2C事業並びに今後の当社グループを牽引するメディカルサポート事業のそれぞれが以下のセグメントの概況に記載のとおり、事業を推進してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,726,314千円(前年同期比36.8%減)、営業利益277,942千円(前期は営業損失39,779千円)、経常利益287,722千円(前期は経常損失21,640千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は28,360千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失57,156千円)となりました。
セグメントの概況は、次のとおりであります。
(D2C事業)D2C事業におきましては、新規顧客開拓の広告宣伝費を抑制する一方、ロイヤルカスタマーに対する各種施策が奏功し、継続率は年間を通じ想定よりも上回って推移いたしました。また、配送料の見直し及び在庫回転率の向上等、同事業の利益率改善に向け継続的に取り組んでまいりました。更には、育毛・発毛促進に特化した薬用炭酸ヘッドスパ育毛剤「sodatel(ソダテル)」の販売を開始し、同商品を「HADA NATURE(肌ナチュール)」に次ぐ主力商品として成長軌道に乗せるべく、広告宣伝を中心とした各種施策を推進してまいりました。この結果、当連結会計年度の売上高は1,559,809千円(前年同期比38.4%減)、セグメント利益は679,347千円(前年同期比452.5%増)となりました。
(メディカルサポート事業)メディカルサポート事業におきましては、再生医療領域における主な取り組みとして、全国の整形外科等に対して「血液由来加工療法(血液加工サービス)」の導入提案を当事業年度第2四半期以降、本格的に展開した結果、提携医院数の獲得及び加工受託件数は堅調に推移いたしました。
また、営業力及び組織力の強化に向けた人材採用、再生医療領域に知見のある有識者の顧問登用、並びに提携医院からの受注率向上に向けた施策の実践等、来期に向けて同事業の成長発展に寄与すべく施策を促進してまいりました。なお、当社の連結子会社である株式会社Waqooメディカルサポートが展開している医療領域への人的支援及び広告・マーケティング支援の事業の一部サービスは縮小いたしました。この結果、当連結会計年度の売上高は166,504千円(前年同期比16.8%減)、セグメント損失は48,247千円(前期セグメント利益156,266千円)となりました。
(資産)流動資産は、前連結会計年度末と比べて217,636千円増加し、1,561,165千円となりました。主な要因としましては、現金及び預金の増加398,800千円によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末と比べて199,366千円減少し、20,266千円となりました。主な要因としましては、貸倒引当金の増加253,520千円によるものであります。
(負債)流動負債は、前連結会計年度末と比べて51,633千円減少し、503,343千円となりました。主な要因としましては、1年内返済予定の長期借入金の減少49,536千円によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末と比べて39,549千円増加し、305,200千円となりました。主な要因としましては、長期借入金の増加39,549千円によるものであります。
(純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べて30,354千円増加し、772,888千円となりました。主な要因としましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加28,360千円によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ398,800千円増加し、1,305,025千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金の増加は455,850千円(前連結会計年度は、168,547千円の資金の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益34,201千円の計上、貸倒引当金の増加253,520千円、売上債権の減少115,226千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金の減少は49,057千円(前連結会計年度は、175,850千円の資金の支出)となりました。これは主に、長期貸付による支出60,447千円、償却債権の回収による収入11,750千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金の減少は7,991千円(前連結会計年度は、129,166千円の資金の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入200,000千円、長期借入金の返済による支出209,987千円があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績当社グループの提供する事業の性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
b.受注実績当社グループの提供する事業の性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
c.販売実績当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
D2C事業
1,559,809
△38.4
メディカルサポート事業
166,504
△16.8
合計
1,726,314
△36.8
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。その内容等については、(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況に記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
b.売上原価、売上総利益当連結会計年度の売上原価は414,576千円(前年同期比48.3%減)となりました。当連結会計年度における売上原価率は24.0%となり、前連結会計年度の売上原価率29.4%より5.4ポイント減少しております。以上の結果、当連結会計年度における売上総利益は1,311,737千円(前年同期比32.0%減)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,033,795千円(前年同期比47.5%減)となりました。当連結会計年度における売上高に対する割合は59.9%となり、前連結会計年度の売上高に対する割合72.1%より12.2ポイント減少しております。以上の結果、当連結会計年度における営業利益は277,942千円(前期は営業損失39,779千円)となりました。
d.経常利益当連結会計年度における営業外収益は13,552千円(前年同期比44.6%減)となりました。これは、主に償却債権取立益11,750千円を計上したことによるものであります。また、当連結会計年度における営業外費用は3,772千円(前年同期比40.5%減)となりました。これは、主に支払利息2,995千円を計上したことによるものであります。以上の結果、当連結会計年度における経常利益は287,722千円(前期は経常損失21,640千円)なりました。
e.当期純利益当連結会計年度における当期純利益につきましては主に貸倒引当金繰入額253,520千円の計上、法人税、住民税及び事業税5,841千円(前年同期比83.6%減)の計上をしたことにより、28,360千円となりました。
ロ.財政状態の分析当連結会計年度末における総資産は、1,581,432千円となり、前連結会計年度末と比べて18,270千円の増加となりました。当連結会計年度末における負債は、808,543千円となり、前連結会計年度末と比べて12,084千円の減少となりました。当連結会計年度末における純資産は、772,888千円となり、前連結会計年度末と比べて30,354千円の増加となりました。主な増減内容については「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。以上の結果、財務指標としては、自己資本比率が前連結会計年度末の47.5%から48.9%に増加いたしました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの資金需要の主なものは商品仕入、販売費及び一般管理費に含まれる広告宣伝費であります。これらの運転資金につきましては内部資金または銀行からの借入により資金調達することとしております。また、一時的な資金の不足については、5億円の当座貸越枠を設定し、必要資金を適時に確保する体制を整えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案して合理的に見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。連結財務諸表における当社グループの財務諸表の作成に係る重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。また、当社グループの連結財務諸表の作成にあたり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑥ 中長期的な会社の経営戦略経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑦ 継続企業の前提に関する重要事象等について当社は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (4)継続企業の前提に関する重要事象等について」に記載のとおり、当該事象を解消するための対応策を実施しているため、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと認識しております。