【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される一方、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっています。また、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある状況となっております。
当社グループの属する教育サービス業界におきましては、少子化が進むなかで、様々な教育制度改革が進行しております。また、あらゆる産業でアナログからデジタルへの転換、サービスの在り方が見直されるなか、IT技術の活用等による新たな教育・指導形態の必要性も一層高まってきております。
この結果、当連結会計年度の売上高は30,363百万円(前期末比3.4%増)、営業利益は1,318百万円(前期末比52.6%減)、経常利益は1,319百万円(前期末比52.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は561百万円(前期末比65.1%減)、EBITDA(=営業利益+支払利息+のれん償却額+減価償却費)は2,521百万円(前期末比36.0%減)となりました。
セグメント情報は次の通りです。
「森塾」
中核事業である個別指導形式の学習塾「森塾」におきましては、当連結会計年度末において209教室(前期末比18教室増)展開しておりますが、その内訳は、株式会社スプリックス運営が164教室(前期末比18教室増)、株式会社湘南ゼミナール運営が45教室(前期末比増減なし)であります。なお、森塾においては、授業料の単価アップとともに、生徒数が順調に推移いたしました。
これらの結果、当連結会計年度末における「森塾」在籍生徒数は49,089人と、株式会社湘南ゼミナールの運営する「森塾」と合わせ、前期末比1,361人増となりました。その内訳は、株式会社スプリックス運営が39,193人(前期末比1,602人増)、株式会社湘南ゼミナール運営が9,896人(前期末比241人減)であります。
「湘南ゼミナール」
集団指導形式の学習塾「湘南ゼミナール」におきましては、当連結会計年度末において196教室(前期末比14教室増)を展開しております。2023年春の合格実績は回復したものの合格実績がマーケットに浸透するまでには時間を要しており、当連結会計年度末における「湘南ゼミナール」在籍生徒数は18,233人(前期末比2,685人減)となりました。
「河合塾マナビス」
講義映像とチューターを用いた大学受験指導を行う学習塾である「河合塾マナビス」におきましては、当連結会計年度末において株式会社湘南ゼミナールがフランチャイジーとして50教室(前期末比2教室増)を展開しております。大学入試における一般入試割合の低下による高校3年生の生徒数減少などから、当連結会計年度末における「河合塾マナビス」在籍生徒数は4,857人(前期末比345人減)となりました。
なお、当連結会計年度末における主な学習塾ブランドごとの売上高、セグメント利益、教室数及び生徒数は以下のとおりであります。
森塾
湘南ゼミナール
河合塾マナビス
スプリックス
運営
湘南ゼミナール
運営
売上高(注1)
15,530百万円
12,372百万円
3,157百万円
8,798百万円
3,106百万円
セグメント利益(注1、2)
3,725百万円
2,926百万円
798百万円
745百万円
312百万円
EBITDA(注3)
3,948百万円
3,037百万円
910百万円
1,083百万円
480百万円
2023年9月末現在教室数
209教室
164教室
45教室
196教室
50教室
2023年9月末現在生徒数
49,089人
39,193人
9,896人
18,233人
4,857人
注1)売上高は外部顧客への売上高、及びセグメント利益は、セグメント間取引の相殺前の数値であります。
注2)セグメント利益は、のれんを除く無形固定資産の償却費を反映しております。
注3)EBITDAは、営業利益+支払利息+のれん償却額+減価償却費であります。
「その他」
「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、「新規事業(研究開発費等を含む)」、「自立学習RED」、「そら塾」、教育関連サービス(フォレスタシリーズの販売、「東京ダンスヴィレッジ」、「和陽日本語学院」、「プログラミング能力検定」の運営)等を含んでおります。
「自立学習RED」は、教育ITを利用した学習塾であり、当連結会計年度末において直営6教室(前期末比1教室増)、FC197教室(前期末比14教室増)を展開しております。
また、「その他」に含まれる教育関連サービスにおきましては、個別指導用教材「フォレスタシリーズ」、ICTを活用した映像教材「楽しく学べるシリーズ」、塾講師募集webサイト「塾講師JAPAN」などの既存事業がいずれも堅調だったことに加え、AIタブレットで基礎学力を養成する「DОJО」や、株式会社サイバーエージェントグループと協業中の「キュレオプログラミング教室」「プログラミング能力検定」などの新規事業も順調に拡大しております。さらに、投資フェーズではありますが、国際基礎学力検定「TOFAS」の受験者数は累計350万人を突破し、当期の当初計画である200万人を大きく上回る推移となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、6,007百万円(前連結会計年度末比71百万円増)となりました。主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果として得られた資金は、1,676百万円となりました。これは主に、減価償却費841百万円、のれん償却額330百万円、前受金の増加額122百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果として使用した資金は、1,354百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出751百万円、敷金及び保証金の差入による支出482百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果として使用した資金は、249百万円となりました。これは主に、短期借入れによる収入1,264百万円があったものの、配当金の支払額654百万円、短期借入金の返済による支出509百万円、長期借入金の返済による支出363百万円があったことなどによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
ロ.受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
ハ.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
金額(百万円)
前年同期比(%)
森塾
15,530
7.0
湘南ゼミナール
8,798
△1.6
河合塾マナビス
3,106
△6.7
その他
2,927
14.2
合計
30,363
3.4
(注)1.その他には、製品売上高が含まれております。
2.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績については、以下のように分析しております。
イ.経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は30,363百万円(前期末比3.4%増)、営業利益は1,318百万円(前期末比52.6%減)、経常利益は1,319百万円(前期末比52.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は561百万円(前期末比65.1%減)、EBITDA(=営業利益+支払利息+のれん償却額+減価償却費)は2,521百万円(前期末比36.0%減)となりました。
セグメントごとの経営成績につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
ロ.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、20,143百万円(前連結会計年度末比569百万円増)となりました。主な要因は、敷金及び保証金が450百万円、建物及び構築物が264百万円増加したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、10,437百万円(前連結会計年度末比637百万円増)となりました。主な要因は、長期借入金が363百万円減少したものの、短期借入金が754百万円、未払金が271百万円増加したことなどによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、9,706百万円(前連結会計年度末比68百万円減)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益561百万円により増加したものの、配当金の支払いにより654百万円減少したことなどによるものであります。
ハ.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、規模、収益性、資本効率を重視しております。規模については「売上高増加率」、収益性の指標としては営業外取引に重要な取引がないことから「売上高営業利益率」、また、資本効率の指標としては「ROE(自己資本当期純利益率)」を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度における「売上高増加率」は3.4%、「売上高営業利益率」は4.3%、「ROE(自己資本当期純利益率)」は5.8%でした。
当社グループでは、引き続きこれらの指標を重要な経営指標と位置づけ、経営課題に取り組んでまいります。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの分析につきましては、営業活動収入1,676百万円を、新規教室の開校などの投資活動支出1,354百万円、及び配当金支払や長期借入金の返済に伴う財務活動支出249百万円に充て、現金及び現金同等物は、71百万円増加しております。詳細は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループの運転資金及び設備投資資金は、原則として自己資金で賄い、必要に応じて銀行借入を行う方針であります。今後も適切な資金確保及び健全で安定した財務体質の維持に努めてまいります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、重要となる会計方針については、第5「経理の状況」 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。
当社グループは、資産の評価等に関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果を反映して連結財務諸表を作成しております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、記載すべき事項の全部を第5「経理の状況」 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載しております。
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