【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(経営成績等の状況の概要)当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかに持ち直しています。先行きについては、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあって景気が回復していくことが期待されます。 ただし、世界的な金融引き締め等が続くなか、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクがあります。また、物価上昇による家計や企業への影響や供給面での制約、及び金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。このような環境のもと、当社においては、当社が強みを持つCG関連ビジネスに注力し、経営基盤の強化に取り組んでまいりました。開発推進・支援事業においては、当社が注力している製造、土木・建築、自動車といった産業分野向けでの協業を目的に株式会社アルゴグラフィックスと資本業務提携に関する契約を締結いたしました。研究開発面では、大域照明とも呼ばれるグローバルイルミネーションをリアルタイムに処理するミドルウェア『Enlighten』がモバイルデバイスに対応いたしました。人材事業においては、当連結会計年度より本格稼働を開始したミドル・ハイクラス人材向けサービスが順調に立ち上がり計画を上回る成果をあげることができました。なお、市場販売目的であるソフトウエア資産について回収可能性を検討し、将来の見込み等を勘案した結果、ソフトウエア評価損84百万円を特別損失として計上しております。以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高が4,510百万円(前年同期比13.2%増)、営業利益は381百万円(同478百万円増)、経常利益は394百万円(同466百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は254百万円(同356百万円増)となりました。
なお、報告セグメントの状況は、以下のとおりであります。
① 開発推進・支援事業受託開発の売上高は、ゲーム開発環境構築支援等エンターテインメント業界からの受注増に加え、機械学習向け教師画像生成ソリューション『BENZaiTEN(ベンザイテン)』をはじめ、3Dレーザースキャナー等で物体や地形を計測したデータの集合体である点群データの活用支援等、産業界からの引き合いが増加したことも寄与し増収となりました。ミドルウェアライセンス販売の売上高は、第3四半期連結会計期間において成約した大型ライセンス契約の売上を一括計上したことにより大幅増収となりました。ネットワーク構築・運用等のサービスを提供するソリューション売上は、オンラインゲーム向けのサーバー開発、運用が共に堅調で増収となりました。以上の結果、売上高は2,763百万円(前年同期比19.6%増)、セグメント利益は425百万円(同3,263.7%増)となりました。
② 人材事業前年度から減少していた人材派遣の稼働者数は、下期に入り反転増加に転じました。有料職業紹介においては、成約件数が増加したことに加え、ミドル・ハイクラス人材向けサービスが好調に推移し平均単価を押し上げました。 当連結会計年度における派遣先企業で稼働した一般派遣労働者数は延べ2,241名(前年同期比8.3%減)、有料職業紹介の成約実績数は382名(同20.1%増)となりました。 以上の結果、売上高は1,746百万円(前年同期比4.7%増)、セグメント利益は445百万円(同30.7%増)となりました。
(2)
キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度と比べ651百万円増加し、1,679百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、566百万円(前期は107百万円の収入)となりました。これは主に売上債権の増加104百万円等の資金の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益309百万円、減損損失84百万円、減価償却費74百万円等の資金の増加要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、8百万円(前期は125百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の減少30百万円等の増加要因があったものの、有形固定資産の取得による支出30百万円、無形固定資産の取得による支出9百万円等の資金の減少要因があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動により獲得した資金は、93百万円(前期は120百万円の収入)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出87百万円等の資金の減少要因があったものの、長期借入れによる収入100百万円、自己株式処分による収入82百万円の資金の増加要因があったことによるものです。
(3) 資本の財源及び資金の流動性当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金又は銀行借入により調達することとしており、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当期末における有利子負債の残高は、578百万円となっております。設備資金を確保するとともに、資金調達の機動性及び安定性を高めることを目的に、取引銀行1行と貸出コミットメントライン契約を継続しております。有利子負債残高のうち当期末における借入残高は250百万円となっております。また、当期末における現金及び現金同等物の残高は、1,679百万円となっております。
(生産、受注及び販売の状況)
(1)
生産実績当社グループはミドルウェア等のソフトウエアの開発・保守等に関するサービスを行っており、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(2)
受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高(百万円)
前年同期比(%)
受注残高(百万円)
前年同期比(%)
開発推進・支援事業
2,727
115.2
506
93.3
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.人材事業については、受注から販売までのリードタイムが短い(1ヶ月未満)場合が多いため、記載を省略しております。
(3)
販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(百万円)
前年同期比(%)
開発推進・支援事業
2,763
19.6
人材事業
1,746
4.7
その他
0
△95.3
合計
4,510
13.2
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度(自 2020年12月1日至 2021年11月30日)
当連結会計年度(自 2021年12月1日至 2022年11月30日)
販売高(百万円)
割合(%)
販売高(百万円)
割合(%)
任天堂株式会社
563
14.1
580
12.9
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。なお、この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債及び連結会計年度の収益・費用の数値に影響を与える見積りは、主に資産の評価や引当金の計上であり、これらの見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 追加情報(新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積り)」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
① 資産、負債及び純資産の状況(資産の部)当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて615百万円増加(前連結会計年度末比21.8%増)し、3,440百万円となりました。これは主に、ソフトウエア仮勘定の減少65百万円、ソフトウエアの減少55百万円等があったものの、現金及び預金の増加620百万円、売掛金及び契約資産の増加104百万円等があったことによるものであります。
(負債の部)当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて273百万円増加(同18.7%増)し、1,737百万円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金の減少11百万円等があったものの、未払費用の増加121百万円、買掛金の増加50百万円等があったことによるものであります。
(純資産の部)当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて341百万円増加(同25.1%増)し、1,702百万円となりました。これは主に、資本剰余金の減少117百万円があったものの、利益剰余金の増加257百万円、自己株式の減少199百万円等があったことによるものであります。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末比1.3ポイント増加し、49.5%となりました。
(3) 経営成績の分析
① 売上高当連結会計年度の売上高は4,510百万円(前連結会計年度比13.2%増)となりました。これは、開発推進・支援事業において、ゲーム開発環境構築支援等エンターテインメント業界からの受注増に加え、物体や地形を計測したデータの集合体である点群データの活用支援等、産業界からの引き合いが増加したことや、ミドルウェアライセンス販売で第3四半期連結会計期間において成約した大型ライセンス契約の売上を一括計上したこと、人材事業において、有料職業紹介の成約件数が増加したことに加え、ミドル・ハイクラス人材向けサービスが好調に推移したことによるものであります。
② 営業利益当連結会計年度の営業利益は381百万円(前連結会計年度比478百万円増)となりました。これは、前連結会計年度において、子会社で不採算案件の発生により受注損失引当金繰入額166百万円を計上していたことや、開発推進・支援事業において利益率の高いミドルウェアライセンスの売上の増加があったこと、人材事業の有料職業紹介が好調に推移したことによるものであります。
③ 経常利益当連結会計年度の経常利益は394百万円(前連結会計年度比466百万円増)となりました。これは、持分法による投資利益9百万円等によるものであります。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は254百万円(前連結会計年度比356百万円増)となりました。これは、特別損失としてソフトウエア評価損84百万円を計上したことと、法人税等(法人税等調整額を含む)54百万円計上したことによるものであります。
(4) キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績等の状況の概要) (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、各事業に共通するリスクとして市場動向、法的規制、情報セキュリティ等のリスクがあります。また、開発推進・支援事業では技術革新、人材確保、人材事業では社会保険のリスク要因があります。当社グループではこれらのリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは、社内管理体制の整備、法令及びコンプライアンス遵守の浸透、優秀な人材の採用と教育、情報セキュリティの強化等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分析し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で諸々の課題に対処していくことが重要であると認識しております。そのためには、ミドルウェア製品の強化、法令等の遵守、開発体制の強化を図ってまいります。
(7) 経営戦略の現状と見通し「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、より収益性の高いビジネスへの注力及びコスト意識を高めることにより、利益率改善に努めていくことが重要であると認識しております。
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