【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績の分析当第3四半期累計期間(自2022年12月1日 至2023年8月31日)における日本経済は、コロナ禍からの社会・経済活動の正常化が一段と進んだ一方、継続して不安定なウクライナ情勢や物価上昇など、景気の先行きは不透明な状況が続きました。当社の関わるアウトドア関連産業のうち、釣用品市場では、3密を避けられる屋外アクティビティとして注目された需要からの反動減や、記録的な猛暑による釣行回数の減少などにより低調に推移した一方、アウトドア衣料品市場は、ターミナルを中心とした百貨店やショッピングセンターなどの商業施設に客足が回復したことや、トレッキング需要及び旅行需要の回復に伴う影響などにより、概ね販売は順調に推移しました。このような状況の中、当社では収益確保に取り組み、当第3四半期の売上高は25億84百万円(前年同期比5.2%増)、営業利益は1億12百万円(前年同期比43.7%増)、経常利益は1億14百万円(前年同期比33.7%増)、四半期純利益は1億6百万円(前年同期比39.0%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次の通りであります。
(フィッシング事業)フィッシング事業に関しては、コロナ禍において3密を避けられる屋外アクティビティとして需要が高まった反動や、原価高騰及び円安に起因する商品の値上げによる買い控えなどに加え、記録的な猛暑による釣行回数の減少などの影響を受け、全般的に市況は低調に推移いたしました。当社の取り扱うルアー用品やフライ用品の販売に関しては、フライフィッシング用やトラウトルアー用のロッド(釣竿)などの一部商品において大きく売上を伸ばしたものがあった一方、市況の悪化に伴い全体的に販売が苦戦いたしました。その結果、当第3四半期におけるフィッシング事業の売上高は7億55百万円(前年同期比9.2%減)となり、セグメント利益(営業利益)は1億28百万円(前年同期比11.5%減)となりました。
(アウトドア事業)アウトドア事業に関しては、コロナ禍において低迷していたターミナルを中心とした百貨店やショッピングセンターなどの商業施設に客足が回復したほか、トレッキング需要及び旅行需要の回復も見られ、販売は順調に推移しました。特に、透湿防水素材(ゴアテックス)を使用した軽量ジャケットや防虫素材(スコーロン)を使用した商品、フィッシングギア等の販売が前年同期を上回る実績となりました。その結果 当第3四半期におけるアウトドア事業の売上高は18億14百万円(前年同期比12.7%増)となりました。また、滞留商品の値引き販売が少なかったことなども影響し、セグメント利益(営業利益)は1億20百万円(前年同期比90.8%増)となりました。
(その他)その他の主な内容は、不動産賃貸収入売上であります。当第3四半期に関しては、その他売上高は14百万円(前年同期比0.4%減)となりました。また、セグメント利益は8百万円(前年同期比1.1%減)となりました。
(2) 財政状態の分析資産、負債、純資産の状況(資産)当第3四半期会計期間末の資産は、前事業年度末に比べ2億1百万円減少し55億25百万円となりました。
流動資産は、電子記録債権の増加65百万円や商品の増加82百万円、その他に含まれる立替金の増加15百万円などの一方で、現金及び預金の減少2億92百万円や受取手形及び売掛金の減少1億37百万円、有価証券の償還による減少99百万円などの影響により、前事業年度末に比べ3億68百万円減少し、36億41百万円となりました。固定資産は、有形固定資産や無形固定資産の減価償却などによる減少13百万円などの一方で、投資有価証券の増加1億70百万円や、投資その他の資産のその他に含まれる敷金および保証金の増加6百万円などの影響により、前事業年度末に比べ1億66百万円増加し、18億83百万円となりました。
(負債)
当第3四半期会計期間末の負債は、前事業年度末に比べ2億71百万円減少し8億57百万円となりました。
流動負債は、賞与引当金の増加12百万円などの一方で、支払手形及び買掛金の減少2億26百万円や未払法人税等の減少14百万円、その他に含まれる未払費用の減少26百万円や返金負債の減少17百万円などの影響により、前事業年度末に比べ2億73百万円減少し、6億19百万円となりました。固定負債は、その他に含まれるリース債務(長期)の減少4百万円などの一方で、退職給付引当金の増加6百万円などの影響により、前事業年度末に比べ1百万円増加し2億38百万円となりました。(純資産)
当第3四半期会計期間末の純資産は、前事業年度末に比べ70百万円増加し、46億67百万円となりました。これは主に、四半期純利益1億6百万円の発生などの一方で、前事業年度決算の配当金29百万円やその他有価証券評価差額金の減少6百万円などによるものです。(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は53百万円であります。
なお、当第3四半期累計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。