【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ2,595,578千円増加し、5,414,923千円となりました。これは主に現金及び預金が2,206,002千円増加したこと、売掛金が272,197千円増加したこと、有形固定資産が44,910千円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ41,043千円増加し、1,368,049千円となりました。これは主に短期借入金が62,370千円減少したこと、未払費用が51,650千円増加したこと、未払消費税等が
62,059千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,554,535千円増加し、4,046,873千円となりました。これは主に株式上場による新株発行や新株予約権の行使により資本金が645,991千円、資本剰余金が
645,991千円増加したことや、親会社株主に帰属する当期純利益1,260,112千円を計上したことにより利益剰余金が増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和等により、持ち直しの兆候も見受けられます。一方で、地政学的な緊張感が続いていることに加え、欧米を中心に金融引き締めの傾向が継続しており、これによる我が国の資本市場などへの影響には注意が必要な状況です。
このような事業環境のもと、当連結会計年度においては、メディカルプラットフォーム事業の「MedicalDOC」について顧客事業所数が引き続き順調に推移したことに加え、スマートクリニック事業の「NOMOCaシリーズ」「CLINIC BOT」についても共に顧客事業所数が伸長したことで、増収となりました。売上が伸長する中、人員の採用と、教育・育成への積極投資を継続実施し、新サービス提供に向けた事業提携も積極的に検討してまいりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は6,513,466千円(前年同期比35.6%増)となり、営業利益は
1,733,937千円(前年同期比64.4%増)、経常利益は1,714,898千円(前年同期比61.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,260,112千円(前年同期比83.6%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(メディカルプラットフォーム事業)
メディカルプラットフォーム事業では、医療メディアであるMedical DOCを中心に、医療機関と患者様への適切な医療情報のマッチングを実現しております。その中でも、事業の改善を図る一環として、医療情報に特化した新たなAIチャットボットである「Medical DOC AI™」の開発に着手致しました。超高齢化社会をむかえた現代の日本において健康寿命増進という社会課題を解決すべく、利用者の皆様に一層より適切な情報へアクセスいただくことを目的としております。
また、医療メディアである「Medical DOC」においては、引き続き900万超のPV数を維持しており上昇傾向です。利用者の増加を背景に顧客事業所数が伸長したことにより増収となり、当連結会計年度における契約件数は3,062件となりました。
この結果、セグメント売上高は4,082,759千円(前年同期比41.0%増)、セグメント利益は2,266,550千円(前年同期比56.3%増)となりました。
(スマートクリニック事業)
スマートクリニック事業では、主に、クリニックの業務効率化を進め、将来的に「受付0」の運営をできるよ
う、自動受付精算機とセルフ精算レジを展開しております。新たな取り組みやサービスを検討している中、今期において医療DXの推進を図るべく「GENOVA SMART One」の開発に着手致しました。「GENOVA SMART One」では予約・問診・決済がデジタル上で完結するサービスです。このような新たな商材も含め、医療機関における、「多くの待ち時間と短い診察時間」という課題を医療DXの推進を通じて解決することを引き続き目指します。
新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和等により、営業活動が活発になりスマート簡易自動精算機/再来受付機、及び、CLINIC BOTを中心に顧客への導入が堅調に推移し、当連結会計年度における契約件数は783件となりました。
この結果、セグメント売上高は1,898,790千円(前年同期比51.5%増)、セグメント利益は415,582千円(前年同期比39.4%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,221,003千円増加し、3,860,506千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,203,079千円(前連結会計年度は623,774千円の収入)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益1,717,776千円、減価償却費54,259千円、主な減少要因は、売上債権の増加額272,201千円、法人税等の支払額479,416千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、113,450千円(前連結会計年度は179,061千円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出91,733千円、敷金及び保証金の差入による支出43,642千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、1,131,226千円(前連結会計年度は59,885千円の収入)となりました。主な増加要因は、株式の発行による収入1,291,983千円であり、主な減少要因は、短期借入金の純減少額62,370千円、長期借入金の返済による支出67,288千円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
セグメントの名称
受注高(千円)
前期比(%)
メディカルプラットフォーム事業
3,966,291
30.5
スマートクリニック事業
1,565,776
34.8
その他
212,676
2.3
合計
5,744,744
30.3
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
セグメントの名称
販売高(千円)
前期比(%)
メディカルプラットフォーム事業
4,082,759
41.0
スマートクリニック事業
1,898,790
51.5
その他
531,915
△18.5
合計
6,513,466
35.6
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
また、サービスごとの販売実績は次のとおりであります。
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
サービスの名称
販売高(千円)
前期比(%)
Medical DOC
4,079,596
40.9
NOMOCa
1,559,412
41.4
CLINIC BOT
333,879
122.8
その他
540,578
△17.2
合計
6,513,466
35.6
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える判断・仮定・見積りを必要としておりますが、これらは期末日における資産・負債の金額、開示期間の収益・費用の金額及び開示情報に影響を与えます。ただし、これらの見積り、判断並びに仮定は、実際の結果とは異なる場合があります。
連結財務諸表に関して、経営者が認識している特に重要な見積りを伴う会計方針は、以下のとおりです。
貸倒引当金
当社は、債権の貸倒損失に備えるため一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。経済環境や取引先の経営環境の急激な悪化などに起因し、貸倒実績率を超える債権の貸倒れや回収遅延が生じた場合、追加で貸倒引当金の計上が必要となる可能性があります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態に関する認識及び分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、メディカルプラットフォーム事業では運営するメディアのPV数が増加したことから顧客事業所数が順調に増加し、契約件数が3,062件(前期は2,233件)となりました。スマートクリニック事業では精算業務の改善ニーズの高まりにより契約件数が783件(前期は472件)となり、両セグメントにおいて契約件数が増加したことや、サービスごとの営業手法の改善や組織的な営業効率の改善やオンライン商談の定着により営業効率が向上した結果、6,513,466千円(前期比35.6%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、2つの事業セグメントのうち、原価率の低いメディカルプラットフォーム事業の売上高の構成比率が高まったことにより、原価率が0.7ポイント減少の26.5%と低下し、1,723,556千円(前期比32.1%増)となりました。その結果、売上総利益は4,789,910千円(前期比36.9%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、積極的に採用を実施したことに伴う人員の増加、昇給昇格、決算賞与により人件費が380,680千円増加、主にメディカルプラットフォーム事業に関連する販売促進を強化したことに伴う販売促進費が104,129千円増加したことから、3,055,973千円(前期比25.1%増)となりました。その結果、営業利益は1,733,937千円(前期比64.4%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、主に受注後のキャンセルに伴う解約金収入が2,380千円減少したこと等により、8,597千円(前期比23.4%減)となりました。営業外費用は、主に株式公開費用が25,500千円発生したことにより27,635千円(前期比330.6%増)となりました。その結果、経常利益は1,714,898千円(前期比61.9%増)となりました。
(特別利益、特別損失)
当連結会計年度における特別利益は子会社清算益3,174千円や固定資産売却益2,394千円により、5,568千円(前期比-)となり、特別損失は子会社清算損2,690千円が発生したことにより、2,690千円(前期比338.7%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等が454,508千円発生したことから、1,260,112千円(前期比83.6%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
当社グループは、事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社グループの主な資金需要は、事業規模の拡大による人件費に係る運転資金となります。これらの資金需要につきましては、自己資金によることを基本としておりますが、必要に応じて銀行借入で調達する方針であります。
当社グループの事業は先行投資となる仕入等は無く、提供サービスに対する対価を顧客から受領するビジネスモデルであります。現時点で、短期的な資本の財源及び資金の流動性に問題はありませんが、今後も資金の残高及び各キャッシュ・フローの状況を常にモニタリングしつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保・向上に努めて参ります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に市場動向、政府の政策に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保と育成等に力を入れ、当社の経営成績に重要な影響を与えるリスクに対し、適切に対応を行ってまいります。
⑤ 経営の問題意識と今後の方針について
今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑥ 経営目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループは、事業の進捗を図るため売上高及び営業利益を重要な経営指標としており、高い成長と高収益な事業体制を構築するため売上高成長率と営業利益率についても重要な経営指標としております。
また、売上高を構成する要素としてセグメント別の年間契約件数を経営成績に影響を与える重要な指標として捉えております。加えて、当社グループは全国の医療機関に向けた営業力を強みとしており、それを図る指標として、営業人員一人当たり売上高を重要な経営指標として位置付けております。
当該指標に対する今後の方針としては、2軸のセグメントをそれぞれ強化していくことで売上高、営業利益の成長につなげていきたいと考えております。また、顧客満足度の向上の結果セグメント別の年間契約件数及び営業人員一人当たり売上高の増加に繋がると考えており、顧客満足度の向上を促すためのサポート体制を構築しております。
尚、各指標については、売上高、営業利益、セグメント別の年間契約件数、営業人員一人当たり売上高は堅調に伸長いたしました。売上高成長率及び営業利益率も20%を超過しており、経営目標の達成に向けて進捗は良好であると判断しております。
決算情報等
第17期連結会計年度
第18期連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
売上高(千円)
4,802,057
6,513,466
営業利益(千円)
1,054,676
1,733,937
売上高成長率(%)
27.4
35.6
営業利益率(%)
22.0
26.6
年間契約件数(件)
メディカルプラットフォーム事業
2,233
3,062
スマートクリニック事業
472
783
営業人員一人当たり売上高(千円)
34,358
36,066
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