【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況 当連結会計年度のわが国経済は、期初の好調な滑り出しの後、新型コロナウイルス感染再拡大等の影響から横這いとなり、その後一旦は回復したものの直近では個人消費の伸び悩みや輸入の増加を主因にマイナス成長に転じております。一方、海外においては、米国経済は減速しつつも底堅く推移し、中国経済はロックダウンの影響で減速傾向にあり、欧州経済は成長率が鈍化しています。 こうした情勢の下、当連結会計期間における売上高は45,588百万円となりました。利益面につきましては、化学工業製品販売事業が増益となったことを背景に営業利益が前年度比16.0%増の3,299百万円、経常利益が前年度比17.8%増の3,421百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は固定資産売却益を計上したことから前年度比26.1%増の2,659百万円となりました。 売上高に関する収益認識基準の変更による影響額は化学工業製品販売事業が△6,743百万円、機械製造販売事業が△20百万円となっております。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。(機械製造販売事業) 機械製造販売事業では、国内官需向けでは機械の販売が伸長したものの装置・工事と部品・修理の販売が伸び悩み、国内民需向けでは装置・工事と部品・修理の販売が堅調でしたが機械の販売が伸び悩み、海外向けでは機械の販売が大きく落ち込み更に部品・修理の販売も低調でした。
(単位:百万円)
品目区分
機械
装置・工事
部品・修理
合計
官 需
21/10(旧基準)
710
1,419
2,686
4,815
22/10(新基準)
884
995
2,643
4,523
22/10(旧基準)※
887
1,009
2,643
4,540
民 需
21/10(旧基準)
669
4
2,044
2,719
22/10(新基準)
562
129
2,201
2,892
22/10(旧基準)※
563
129
2,201
2,894
海 外
21/10(旧基準)
2,167
0
2,619
4,787
22/10(新基準)
1,595
0
2,344
3,939
22/10(旧基準)※
1,598
0
2,344
3,942
合 計
21/10(旧基準)
3,547
1,424
7,350
12,322
22/10(新基準)
3,042
1,124
7,189
11,356
22/10(旧基準)※
3,049
1,138
7,189
11,377
※印は、当連結会計年度売上高の収益認識基準変更に伴う影響額を補正したものです。
利益面につきましては、国内民需の機械および部品・修理の収益性が改善したことを主因に営業利益は前年度比1.9%増加し903百万円となりました。
(化学工業製品販売事業) 化学工業製品販売事業では、工業材料関連および鉱産関連の建材・耐火物用途向けを主とした材料、化成品関連の塗料・インキ用途向けを主とした材料、電子材料関連の半導体製造用途向け材料等を中心に全分野の販売が伸長しました。
(単位:百万円)
21/10(旧基準)
22/10(新基準)
22/10(旧基準)※
合成樹脂関連
8,430
5,274
10,439
工業材料関連
5,011
5,996
6,265
鉱産関連
4,257
4,907
4,908
化成品関連
7,106
8,142
8,930
機能材料関連
3,643
4,207
4,645
電子材料関連
4,095
5,451
5,535
その他(洋酒)
265
252
252
合計
32,809
34,232
40,976
※印は、当連結会計年度売上高の収益認識基準変更に伴う影響額を補正したものです。
利益面につきましては、全分野の販売が好調に推移したことから営業利益は前年度比22.5%増加し2,396百万円となりました。
② 財政状態の状況 当連結会計年度末の流動資産は、現金及び預金が減少した一方、商品及び製品が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,575百万円増加し35,980百万円となりました。固定資産は、差入保証金が増加した一方、投資有価証券が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ87百万円減少し9,762百万円となりました。 負債は、支払手形及び買掛金ならびに賞与引当金が増加した一方、製品補償損失引当金、繰延税金負債および電子記録債務の減少等により、前連結会計年度末に比べ58百万円減少し11,354百万円となりました。 純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,546百万円増加し34,387百万円となりました。 以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末の73.6%から1.6ポイント上昇して75.2%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動で収入となった一方、営業活動および財務活動の段階で支出となったことにより、前連結会計年度末に比べ1,874百万円減少し10,732百万円となりました。ここに至る当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況とその変動要因は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の営業活動による資金の減少は、1,739百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益の3,885百万円、減価償却費による資金の留保376百万円等による資金の増加があったものの、棚卸資産の増加2,405百万円、売上債権及び契約資産の増加1,529百万円並びに法人税等の支払1,201百万円等による資金の減少が上回ったことによるものです。なお、前連結会計年度の2,142百万円の収入から1,739百万円の支出となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動による資金の増加は、60百万円となりました。これは、有形固定資産の取得による支出240百万円および差入保証金の増加150百万円等による資金の減少があったものの、有形固定資産の売却による収入496百万円等による資金の増加が上回ったことによるものです。なお、前連結会計年度の977百万円の支出から60百万円の収入となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、498百万円となりました。これは、配当金の支払額498百万円等によるものです。なお、前連結会計年度の493百万円に比べ4百万円の支出増加となりました。
④ 生産、受注および販売の実績
a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
生産高(千円)
前年同期比(%)
機械製造販売
11,231,696
△8.8
(3,912,212)
(△18.8)
合計
11,231,696
△8.8
(3,912,212)
(△18.8)
(注) 1.金額は販売価格をもって表示しております。2.( )は、海外向け生産高を内数で表示しております。
b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
機械製造販売
12,576,007
△0.7
9,414,401
19.7
(5,363,090)
(16.0)
(4,378,558)
(50.3)
合計
12,576,007
△0.7
9,414,401
19.7
(5,363,090)
(16.0)
(4,378,558)
(50.3)
(注) 1.( )内は、海外向け受注高を内数で表示しております。2.上記金額に消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(千円)
前年同期比(%)
機械製造販売
11,356,602
△7.8
(3,939,983)
(△17.7)
化学工業製品販売
34,232,353
4.3
(6,439,842)
(28.3)
合計
45,588,955
1.0
(10,379,826)
(5.8)
(注) 1.( )内は、海外販売高を内数で表示しております。2.上記金額に消費税等は含まれておりません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 財政状態および経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容 当連結会計年度における売上高は45,588百万円となりました。利益面につきましては、化学工業製品販売事業が増益となったことを背景に営業利益が前年度比16.0%増の3,299百万円、経常利益が前年度比17.8%増の3,421百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は固定資産売却益を計上したことから前年度比26.1%増の2,659百万円となりました。当初計画は売上高39,650百万円、営業利益2,390百万円でスタートしました。その後、化学工業製品販売事業の好調を主因に売上高45,150百万円、営業利益3,150百万円に上方修正しました。年間を通じ好業績が持続し売上高、利益共に上方修正計画を上回る結果となりました(連結売上高は新収益認識基準を適用したものになっております)。(以下における中期経営計画最終年度(2022年10月期)の連結売上高の目標および実績は旧収益認識基準を、新年度の連結売上高は新収益認識基準をそれぞれ適用したものとなっております)。
当社グループでは中長期的戦略の継続的な展開に向けて2019年11月に第12回中期経営計画「Change For The Future(将来のための変革)」(2019年11月~2022年10月)を策定し、その中で柱となる事業分野におけるビジネス基盤を確固たるものにすると共に新たな課題に果敢に挑戦することにより更なる業績向上を図り持続的な企業価値向上を目指した事業運営を推進することを基本方針として掲げ、最終年度の2022年10月期に売上高49,000百万円(旧収益認識基準)、営業利益2,600百万円とする目標を立案しました。 初年度は新型コロナウイルス感染症の拡大による影響から業績低迷を余儀なくされました。2年目は自動車業界の急回復を背景に化学工業製品販売事業を中心に伸長し営業利益については当初の最終年度目標を大幅に上回る結果となりました。更に最終年度となる当年度については、世界的な半導体不足による自動車減産に加えて、原材料や部品不足、資源エネルギー価格高騰、物流コスト上昇、インフレ懸念と米国金利上昇、急激な為替変動、ロシア-ウクライナ紛争の長期化、中国ゼロコロナ政策といった不安要因が続いたものの、化学工業製品販売事業がこれまで培ってきたサプライヤーとの強固な関係維持や臨機応変な対応により確実な商材提供を実現し伸長したため、連結売上高は旧収益認識基準で52,353百万円(新収益認識基準では45,588百万円)、営業利益3,299百万円となり、いずれも中期経営計画の目標を上回りました。
(機械製造販売事業) 機械製造販売事業に係る中期経営計画最終年度(2022年10月期)の目標は売上高14,000百万円(旧収益認識基準)、営業利益900百万円としました。これに対して当連結会計年度の実績は、売上高が旧収益認識基準で11,377百万円(新収益認識基準では11,356百万円)、営業利益903百万円となりました。売上高は一部案件の繰延べ等から中期経営計画を下回りました。一方、営業利益は営業開発や研究開発のための販管費を抑制したことを主因に中期経営計画を上回りました。新年度においては、生産体制改革の推進による採算性向上を図る他、中国市場での販売強化と米国市場での営業力強化等により海外事業の拡大を推し進め、更にバイナリー発電装置等の再生可能エネルギー分野への展開などSDGsや脱炭素への取り組みを推進し、連結売上高は前年度比19.8%増の13,610百万円(新収益認識基準)を予定します。営業利益については将来の成長に資するAI制御システム、バイナリー発電装置などの研究開発等による販管費の増加を見込むことから前年度比2.6%減の880百万円となる見通しです。
(化学工業製品販売事業) 化学工業製品販売事業に係る中期経営計画最終年度(2022年10月期)の目標は売上高35,000百万円(旧収益認識基準)、営業利益1,700百万円としました。これに対して当連結会計年度の実績は、売上高が旧収益認識基準で40,976百万円(新収益認識基準では34,232百万円)、営業利益2,396百万円となりました。工業材料・鉱産関連の建材・耐火物用途向け材料、化成品関連の塗料・インキ用途向け材料、電子材料関連の半導体製造装置用途向け材料を中心に全分野の販売が伸長したことから売上高、営業利益ともに中期経営計画を上回りました。新年度においては、タイ現地法人を軸とする東南アジアのビジネス拡大、チェコを拠点とする欧州各国への展開や新たなサプライヤー発掘に注力する他、SDGsや脱炭素への取り組みとして風力発電などの再生可能エネルギー分野やEVおよびそれを支えるパワー半導体分野等に関する商材開発を推進し、連結売上高は前年度比1.4%減の33,770百万円(新収益認識基準)を予定します。営業利益については前年度抑制した将来の成長に資する営業開発関係の販管費の増加を見込むことから前年度比14.1%減の2,060百万円となる見通しです。
今後においては、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等(3)中長期的な会社の経営戦略」で前述したように、中期経営計画で掲げた諸課題達成に向けた取り組みを加速させてまいります。
なお、当社グループの当連結会計年度末の財政状態の概況につきましては、「(1) 経営成績等の概要 ②財政状態の状況」をご参照下さい。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源および資金の流動性 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1) 経営成績等の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。 当社グループの資本の財源および資金の流動性については、運転資金および定常的な設備投資・研究開発は、主に営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金にて賄われております。現時点においては、キャッシュ・フローに大きな影響を及ぼす大型の投資は予定しておりません。また、緊急時の支払いに備えて主要金融機関と当座貸越契約および貸出コミットメントライン契約を締結しております。
③ 重要な会計上の見積りおよび見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。 なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
