【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社は、前第1四半期累計期間については四半期財務諸表を作成していないため、前年同四半期累計期間との比較分析は行っておりません。
(1)経営成績の状況
当社は、「主食をイノベーションし、健康をあたりまえに。」というミッションを掲げ、”栄養のインフラ”としてのBASE FOODを目指しております。
ミッションの実現に向け、研究開発活動を通じて完全栄養(注1)の主食を中心としたBASE FOODシリーズの開発および改善を行い、それらを主に3つのチャネル(卸などを介さず顧客に直接販売を行う「自社EC」、他社ECプラットフォームでの販売を行う「他社EC」、コンビニエンスストアやドラッグストアなどで販売を行う「卸販売」)で販売を行っており、積極的な研究開発活動を通じて美味しい商品の追求、新商品のリリースを行うことで顧客層の拡大、継続率の向上を通じ成長を遂げてまいります。
当第1四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限が徐々に緩和され、景気は回復の兆しがみられました。しかしながら、東欧情勢などの地政学的リスク、金融資本市場の変動などの影響もあり、依然として経済は先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の下、昨年度より当社も原材料高騰等の影響を受けてまいりましたが、5月に売上総利益率の改善のために商品価格の改定を実施しました。
また、当社は積極的な研究開発活動を継続しており、商品開発の速度向上と研究開発領域の深化を目的に前年度強化・増員したR&D体制により新商品の開発および商品改善を積極的に引き続き進めております。この成果として、2023年3月にBASE BREAD(プレーン、メープル)のリニューアル、2023年4月にBASE BREAD(シナモン)のリニューアルの実施、2023年5月にBASE BREAD(ミニ食パン・レーズン)の新商品発売を行いました。R&D体制の強化により、既存商品の美味しさ向上に加え新商品発売の商品ラインナップの拡充を進めております。
自社ECチャネルでは、美味しさが向上したことによる口コミの醸成、リテールチャネル(卸販売)の店舗拡大による更なる認知と体験の拡大が進み、その機会を捉え顧客獲得のためのWeb広告を実施したことにより自社ECのサブスクリプション会員獲得が進みました。また今までの「いちねんポイントパック」に加え「ライトプラン」のサービスを提供開始するなど継続率向上の施策により、サブスクリプション会員数は20.1万人(前事業年度末は、16.3万人)と拡大いたしました。
なお、サブスクリプション会員数の推移は以下の通りとなっております。
<サブスクリプション会員数の推移>
2022年2月期
2023年2月期
2024年2月期
第1四半期
サブスクリプション会員数(万人)
10.3
16.3
20.1
海外展開においては、香港でのECモール(HKTVMall)に加え、2023年5月に中国最大の越境ECプラットフォーム「Tmall Global」での販売を開始しており、国内外での販売数量は順調に推移しております。
リテールチャネル(卸販売)においては、2023年3月よりローソンでの展開店舗先を中部・中四国・九州・沖縄地区も追加いたしました。コンビニエンスストアやドラッグストアなどオフライン店舗での販売店舗は順調に推移しており、展開実店舗数は46,385店舗(前事業年度末は、34,795店舗)へと拡大いたしました。
なお、店舗数の推移は以下の通りとなっております。
<店舗数の推移>
2022年2月期
2023年2月期
2024年2月期
第1四半期
展開実店舗数(店舗)
9,143
34,795
46,385
以上の結果、当第1四半期累計期間の売上高は3,739,082千円、営業損失は380,135千円、経常損失は381,004千円、四半期純損失は382,685千円となりました。
なお、当社は、完全栄養食事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。
注1:1食(BASE PASTAは1袋、BASE BREADは2袋、BASE Cookiesは4袋、BASE FOOD Deliは1袋)で、栄養素等表示基準値に基づき、他の食事で過剰摂取が懸念される脂質・飽和脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いたすべての栄養素で、1日分の基準値の1/3以上を含む
(2)財政状態の状況
(資産)
当第1四半期会計期間末における総資産は3,725,386千円となり、前事業年度末に比べ115,609千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が170,485千円減少した一方で、事業拡大に伴う売掛金の増加247,742千円に加え、新たに倉庫を開設し設備投資を行ったことにより有形固定資産が20,015千円増加したことによるものであります。
(負債)
当第1四半期会計期間末における負債は2,463,789千円となり、前事業年度末に比べ492,834千円増加いたしました。これは主に、事業拡大に伴い買掛金が228,715千円、未払金が245,089千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当第1四半期会計期間末における純資産は1,261,597千円となり、前事業年度末に比べ377,225千円減少いたしました。これは主に、四半期純損失の計上により利益剰余金が382,685千円減少したことによるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありせん。
(5)研究開発活動
当第1四半期累計期間における研究開発活動の金額は、130,292千円であります。
なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。