【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期累計期間(2023年3月1日~2023年8月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による影響を受けながらも徐々に経済社会活動の制限が緩和され、景気は持ち直しの動きがみられました。しかしながら、国内における新型コロナウイルス感染症第9波による感染者数の急増、世界的な金融引締めが続く中で海外景気の下振れが国内景気の下押しリスクとなっております。加えて、物価の上昇や金融資本市場の変動等も注視する必要があり、先行きは不透明な状況が続いています。
情報サービス産業においては、昨年からのテレワーク環境の整備・強化に向けた需要が一巡した一方、業績悪化を理由に抑制が続いていた企業のICT投資が再開され、特に事業の強化や変革を推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の需要が増加しております。
このような状況下、当社では「デジタルトランスフォーメーション」及び「マルチクラウド」という2つの領域を軸にクラウドソリューション事業を展開しており、SAP社が提供する基幹システムを中心に、顧客企業毎に使用している基幹システムに最適なパブリッククラウドの選定、基幹システムをパブリッククラウド上で最適な状態で利用するためのコンサルティング、クラウド環境の設計・構築、クラウド環境への移行、及びクラウド環境での運用業務の提供を行ってまいりました。
以上の結果、当第2四半期累計期間における経営成績は、売上高3,586,775千円(前年同四半期比36.2%増)、営業利益319,631千円(前年同四半期比37.3%増)、経常利益330,433千円(前年同四半期比43.9%増)、四半期純利益227,267千円(前年同四半期比44.1%増)となりました。
当第2四半期連結累計期間における経営成績の詳細は次のとおりであります。
なお、当社の事業はクラウドソリューション事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。
(売上高)
当第2四半期累計期間におけるクラウドインテグレーション売上高は1,084,817千円(前年同四半期比43.7%増)、MSP売上高は368,301千円(前年同四半期比14.6%増)、クラウドライセンスリセール売上高は2,133,655千円(前年同四半期比37.0%増)となりました。
これは、クラウドインテグレーションにおいては、既存顧客からの追加案件の受注及び新規顧客の獲得もあってプロジェクト数が順調に積み上がったことによるものであり、MSP及びクラウドライセンスリセールにおいては、新規顧客の獲得もあって取引社数が堅調に推移したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当第2四半期累計期間における売上原価は、2,847,856千円(前年同四半期比35.3%増)となりました。
主な内容としては、クラウドインテグレーション売上に係る社内リソースでカバーできない工数を外部の開発リソースで補完したことにより業務委託費を計上し、クラウドライセンスリセール売上に伴うAWS及びAzure等のライセンスの仕入高を計上しております。また、製造部門の採用が順調に進捗したこともあり労務費を計上しております。自社開発資産「BeeX Service Console」(ソフトウエア)の減価償却費を計上しております。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当第2四半期累計期間における販売費及び一般管理費は、419,286千円(前年同四半期比42.0%増)となりました。
主な内容としては、給料手当等の人件費を計上し、マーケティング施策による広告宣伝費を計上した他、採用費、地代家賃、業務委託費等を計上しております。
(営業外損益、経常利益)
当第2四半期累計期間における営業外収益は11,185千円(前年同四半期比429.2%増)となりました。主な内容としては、受取手数料を計上したこと等によるものであります。
また、営業外費用は384千円(前年同四半期比92.6%減)となりました。内容としては、支払利息、為替差損を計上したことによるものであります。
(特別損益、四半期純利益)
当第2四半期累計期間における特別利益及び特別損失の計上はありませんでした。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第2四半期会計期間末における資産合計は、3,565,214千円となり、前事業年度末から235,789千円の増加となりました。
当第2四半期会計期間末における流動資産は、3,267,340千円となり、前事業年度末から227,940千円の増加となりました。これは主に、売掛金の回収により現金及び預金が148,113千円、クラウドインテグレーション案件の増加により売掛金が177,071千円、契約資産が27,050千円増加した一方で、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の消費に伴い前払費用が124,343千円減少したこと等によるものであります。
当第2四半期会計期間末における固定資産は、297,874千円となり、前事業年度末から7,849千円の増加となりました。これは主に、業務用PCの購入等により有形固定資産が7,812千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当第2四半期会計期間末における負債合計は、1,688,847千円となり、前事業年度末から8,522千円の増加となりました。
当第2四半期会計期間末における流動負債は、1,688,847千円となり、前事業年度末から8,522千円の増加となりました。これは主に、ライセンス仕入高が増加したことにより買掛金が105,148千円、賞与引当金が32,093千円、未払法人税等が6,480千円増加した一方で、契約負債が88,202千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産は、1,876,367千円となり、前事業年度末から227,267千円の増加となりました。これは、四半期純利益の計上により利益剰余金が227,267千円増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ148,113千円増加し、1,311,255千円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は183,908千円(前年同期は318,835千円の獲得)となりました。これは主に、増加要因として、税引前四半期純利益の計上330,433千円、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の利用等に伴う前払費用の減少額125,123千円、クラウドライセンスリセールに係る仕入高が増加したことによる仕入債務の増加額103,085千円等があった一方で、減少要因として、クラウドソリューション事業の売上高が増加したことによる売上債権及び契約資産の増加額204,121千円、契約負債の減少額88,202千円、未払金の減少額68,600千円、法人税等の支払95,088千円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は35,794千円(前年同期は27,211千円の支出)となりました。これは主に、業務用PCの購入等により有形固定資産の取得による支出17,860千円、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」の追加機能開発等により無形固定資産の取得による支出17,933千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金の増減額はありません(前年同期は136,605千円の支出)。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・中長期的な成長戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
該当事項はありません。
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