【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年3月1日~2023年8月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に見直され、経済活動の正常化に向けた緩やかな回復が続くことが期待された一方で、エネルギー価格、原材料価格の高騰による物価高、世界的な金融引き締めの影響などにより景気の先行きは依然として不透明な状況が続いておりました。
このような経営環境の中、当社グループは経営理念である「しあわせ社会学の確立と実践」のもと、長期的視点から「顧客基盤の拡大」、「顧客との継続的な関係育成」、「第2の収益の柱の育成」の3点に注力し持続的な成長基盤を確立することを目指した経営活動に取り組んでおります。
そのような視座で取り組んでおります長期経営活動下における当第2四半期連結累計期間の概況といたしましては、中核事業である定期便事業は、平均購入単価は前年同期と同程度の水準で推移したものの、消費者の外出機会の増加、物価高による可処分所得の減少といった外部環境の変化がある中で、当社グループが企画する商品の圧倒的な差別化が不十分であったことや、商品が有する価値を魅力的かつ効果的に表現することが出来なかったことにより、のべ顧客数が減少いたしました。一方、雑貨ブランド「 YOU+MORE! (ユーモア)」が東京・上野駅構内にリニューアルオープンした常設店舗や、福岡・天神地下街に新規出店した店舗、また東京・渋谷で開催した「大偏愛展」などのオンサイトでのマーケティング活動は順調に推移し「顧客基盤の拡大」、「顧客との継続的関係の構築」に貢献いたしました。それらの活動から得られた知見を2024年4月より15年間に渡って当社がプロデュースする神戸ポートタワー事業に活かすべくその準備を積極的に進めてまいりました。
新規事業分野におきましては、当社の定期便プラットフォームに取引先事業者が出品・出稿できる「FELISSIMO PARTNERS(フェリシモパートナーズ)」事業において、「産地直送マルシェ」や全農との共同事業「純農」の受注が好調に推移したことにより、前年同期に比べて売上高が増加いたしました。
これらの活動の結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループの売上高は15,056百万円(前年同期比 6.3%減)となり、売上総利益は8,054百万円(前年同期比 6.6%減)となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、出荷数の減少に伴う商品送料や業務手数料などが減少したものの、新たな人材の確保と育成、次世代のWebシステム基盤整備などの戦略的費用投入を積極的に行ったことにより、8,171百万円(前年同期比 0.2%減)となりました。これらの結果、営業損失は116百万円(前年同期は営業利益439百万円)となりました。
営業外損益では、為替差益などによる営業外収益を151百万円計上したことにより、経常利益は35百万円(前年同期比 95.2%減)となりました。税金等調整前四半期純利益は35百万円(前年同期比 95.2%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は46百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益622百万円)となりました。
② 財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ847百万円減少し、30,696百万円となりました。これは主に社債の新規購入等により投資有価証券が517百万円増加した一方で、現金及び預金が1,019百万円及び売掛金が330百万円それぞれ減少したことによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末と比べ760百万円減少し、10,901百万円となりました。これは主に電子記録債務が225百万円及び支払信託が624百万円それぞれ減少したことによるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末と比べ86百万円減少し、19,795百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純損失を46百万円計上したこと及び利益剰余金の配当106百万円を行ったことにより利益剰余金が153百万円減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて320百万円減少し、9,823百万円となりました。
営業活動の結果減少した資金は148百万円(前年同期は340百万円の増加)となりました。これは主に減価償却費の計上394百万円及び売上債権の減少330百万円に対し、仕入債務の減少808百万円となったことによるものであります。
投資活動の結果減少した資金は63百万円(前年同期は2百万円の減少)となりました。これは主に定期預金の払戻が預入を上回ったことによる収入969百万円に対し、投資有価証券の取得による支出500百万円、有形固定資産の取得による支出127百万円及び無形固定資産の取得による支出392百万円となったことによるものであります。
財務活動の結果減少した資金は109百万円(前年同期比 0.4%減)となりました。これは主に配当の支払いによるものであります。
(2)経営方針、経営戦略並びに事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針、経営戦略並びに事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。