【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当社は「時間を与えるソフトウエアを創り続ける」をミッションに掲げ、時代のニーズにあった自社プロダクト製品を用いて、時間という価値を提供しております。
当期は、中期経営計画「SDGs Mind 2021」の最終年度かつ「新2年経営計画」の1年目となります。「新2年経営計画」では「SDGs Mind 2021」で掲げた5つの重点施策を再構築し、新たに4つの重点施策を実施しております。IT業界においてはDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を背景に追い風が吹いています。このような環境において、当社は常に最新技術を採用し、お客様のニーズに合ったサービス提供することで競争力を高めてまいりました。引き続き、最新技術を活用してより多くのお客様に時間という価値を提供してまいります。
当第1四半期累計期間の業績は、売上高1,112,339千円(前年同四半期比7.5%増)、売上総利益387,007千円(前年同四半期比28.7%増)、営業利益49,089千円(前年同四半期は2,468千円の営業利益)、経常利益49,222千円(前年同四半期は3,145千円の経常利益)、四半期純利益99,152千円(前年同四半期は602千円の四半期純利益)となりました。当第1四半期累計期間は前事業年度から引き続いて受注確度の高い案件及び受注残の確保に注力した結果、売上高及び各利益が向上しました。また、投資有価証券売却益を特別利益に計上したため、四半期純利益が大きく増加しております。
事業セグメント別の業績の状況は次のとおりです。
なお、当第1四半期会計期間において、事業セグメントの利益又は損失の算定方法を変更しております。また、前年同期の数値を変更後の事業セグメントの利益又は損失の算定方法により作成した数値で比較しております。詳細は「第4 経理の状況 (2) 四半期損益計算書 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報 Ⅱ 当第1四半期累計期間(自2023年3月1日 至2023年5月31日)2.報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおりです。
(Object Browser事業)
Object Browser事業は、「Object Browser」のライセンス出荷数が前年同四半期比13%弱の増加、「OBPM Neo」の契約ユーザーライセンス数が前事業年度末比3%強の増加となった結果、当第1四半期累計期間の売上高は185,237千円(前年同四半期比12.4%増)、セグメント利益は87,092千円(前年同四半期比37.8%増)となりました。通期目標の達成のために既存のお客様の解約を減らし、新規お客様の早期獲得を目指してまいります。
(E-Commerce事業)
E-Commerce事業は、前事業年度から事業化した「Adobe Commerce」の初案件が進捗しているものの、アフターコロナでオンライン販売に向いていた投資がリアル店舗販売に分散している状況もあり、当第1四半期累計期間の売上高は202,975千円(前年同四半期比10.8%減)、セグメント利益は49,907千円(前年同四半期比30.0%減)となりました。競争力向上のため、開発手法及びテスト手法の見直し、顧客ニーズを満たすソリューションとの連携強化に取り組んでまいります。
(ERP事業)
ERP事業は、新規のお客様からの引き合いは堅調に推移しており、受注状況についても当事業年度期初に策定した受注計画に基づき推移しております。また、既存のお客様に対するインボイス制度の提案活動を進めるとともに、当社提供ソリューションに適合する業種の新規案件受注活動に注力した結果、当第1四半期累計期間の売上高は705,528千円(前年同四半期比14.7%増)、セグメント利益は137,786千円(前年同四半期比178.4%増)となりました。引き合い及び提案件数は増えていますが、今後は受注率を高め効率的な営業活動を行ってまいります。
(AI事業)
AI事業は、当第1四半期累計期間に実施予定であった検証作業が延期となった結果、当第1四半期累計期間の売上高は8,128千円(前年同四半期比49.0%減)、セグメント損失は8,212千円(前年同四半期は6,218千円のセグメント損失)となりました。外観検査のAIによる実現可能性を訴求し目標達成に必要十分な案件数を確保してまいります。
(インキュベーションその他)
インキュベーションその他には「TOPSIC」と「IDEA GARDEN」が含まれています。「TOPSIC」は、新規契約獲得数が順調に推移している一方、既存顧客の解約が数件発生いたしました。「IDEA GARDEN」は、「ChatGPT」を提供する「OpenAI社」のAI技術を積極的に採用し、イノベーション志向のお客様から引き合いをいただいております。以上の結果、当第1四半期累計期間の売上高は10,469千円(前年同四半期比5.1%減)、セグメント損失は18,489千円(前年同四半期は20,425千円のセグメント損失)となりました。引き続き、新規顧客開拓及びカスタマーサクセス体制の強化に取り組んでまいります。
②財政状態
(資産)
流動資産は、前事業年度末に比べ192,473千円増加し3,285,242千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加279,126千円、その他の流動資産の増加102,115千円、売掛金の減少196,535千円などによるものです。
固定資産は、前事業年度末に比べ90,992千円減少し596,327千円となりました。これは主に、投資その他の資産の減少90,711千円などによるものです。
この結果、総資産は、前事業年度末に比べ101,481千円増加し3,881,569千円となりました。
(負債)
負債は、前事業年度末に比べ150,913千円増加し1,061,740千円となりました。これは主に、契約負債の増加143,029千円、その他の流動負債の増加100,922千円、買掛金の減少31,269千円、賞与引当金の減少61,812千円などによるものです。
(純資産)
純資産は、前事業年度末に比べ49,432千円減少し2,819,828千円となりました。これは主に、四半期純利益の計上99,152千円、配当金の支払い87,341千円、その他有価証券評価差額金の減少61,243千円などによるものです。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3)研究開発活動
当第1四半期累計期間の研究開発費の総額は9,366千円です。
なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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