【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者数減少に伴い、個人消費活動や訪日客増加によるインバウンド需要の回復により、景況感は持ち直しを見せ、円安や資源高によるコスト増加圧力はあるものの、企業の設備投資活動は底堅く推移いたしました。一方、海外を中心に需要減少の動きが見られ、輸出が減少するなど、依然として先行き不透明な状況が続きました。
当社グループにおきましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に起因する直接的な影響は軽微であったものの、ウクライナ情勢等を受けた資源・エネルギー価格の高騰や急速に進んだ円安の影響もあり、先行き不透明な状況が続くものと見込んでおります。
このような状況の中、当社グループは「第3次中期経営計画“Challenge”」に基づき、加工を通じてお客様のあらゆるニーズに応える企業グループを形成していくため、当第2四半期連結会計期間において、防音・消音機器製造業の株式会社ワタナベテクノス及び株式会社エヌ・テクノス並びに、タイル製造業のニッタイ工業株式会社及びタイル輸入販売業のエヌ・トレーディング株式会社をそれぞれ子会社化いたしました。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、当社グループは、新規取引先の開拓、既存取引先のリピートに積極的に取り組み、主として金属加工事業においてオーダー加工品の案件が増加したことと、建設事業における電気工事及び内装工事の伸長やM&Aによりグループ化した株式会社壹会の業績寄与等により、売上高は5,208百万円(前年同四半期比75.9%増)、営業利益は333百万円(同187.4%増)、経常利益は345百万円(同178.7%増)となりました。また、主にニッタイ工業株式会社及びエヌ・トレーディング株式会社の子会社化に伴い特別利益(負ののれん発生益)を1,535百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,708百万円(前年同四半期は42百万円)となりました。
なお、セグメント別の業績は次のとおりであります。
(金属加工事業)
金属サンドイッチパネルを中心にオーダー加工品の案件が増加したことで、売上高は2,410百万円(前年同四半期比17.3%増)、セグメント利益は219百万円(同44.6%増)となりました。なお、受注高は2,384百万円(同12.6%増)、受注残高は1,369百万円(同3.9%減)となりました。
また、2023年1月23日付けで株式会社ワタナベテクノス及び株式会社エヌ・テクノスを子会社化いたしましたが、みなし取得日を2023年2月28日としているため、当第2四半期連結会計期間においては、貸借対照表のみを連結しており、これら2社に関する業績は同セグメントに含まれておりません。
(ゴム加工事業)
既存取引先との関係強化に積極的に取り組み、一定案件の受注を確保しましたが、材料費率が若干上昇し売上高は568百万円(前年同四半期比1.8%減)、セグメント利益は115百万円(同16.4%減)となりました。なお、受注高は535百万円(同7.9%減)、受注残高は86百万円(同17.2%減)となりました。
(建設事業)
電気工事や内装工事を中心に営業活動に取り組んだことや、M&Aによりグループ化した株式会社壹会の業績寄与により、売上高は2,229百万円(前年同四半期比579.5%増)、セグメント利益は255百万円(前年同四半期は6百万円)となりました。なお、受注高は2,793百万円(同217.8%増)、受注残高は3,363百万円(同94.5%増)となりました。
(タイル事業)
2023年2月13日付けでニッタイ工業株式会社及びエヌ・トレーディング株式会社を子会社化いたしましたが、みなし取得日を2023年2月28日としているため、当第2四半期連結会計期間においては、貸借対照表のみを連結しております。なお、受注残高は1,175百万円であります。
(注)セグメント利益の合計額と営業利益との差異△257百万円は、主として、子会社株式の取得関連費用△105百万円、各報告セグメントに配分していない全社費用△159百万円であります。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は14,622百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,928百万円増加いたしました。これは主に、連結子会社の増加(4社)により、現金及び預金が1,622百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が1,848百万円、電子記録債権が320百万円、商品及び製品が963百万円それぞれ増加したことによるものであります。また、固定資産は7,472百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,684百万円増加いたしました。これは主に、連結子会社の増加(4社)により、建物及び構築物(純額)が602百万円、土地が1,689百万円それぞれ増加したことによるものであります。
この結果、資産合計は22,095百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,613百万円増加いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は5,146百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,882百万円増加いたしました。これは主に、連結子会社の増加(4社)により、支払手形及び買掛金が534百万円、短期借入金が960百万円、1年内返済予定の長期借入金が752百万円それぞれ増加したことによるものであります。また、固定負債は5,606百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,116百万円増加いたしました。これは主に、連結子会社の増加(4社)により、長期借入金2,381百万円、固定負債のその他が604百万円それぞれ増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は10,753百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,999百万円増加いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は11,341百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,613百万円増加いたしました。これは主に、特別利益(負ののれん発生益)の計上により利益剰余金が1,609百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は51.2%(前連結会計年度末は66.8%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,149百万円増加し、6,202百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は8百万円(前年同四半期は387百万円の使用)となりました。主な収入要因は、税金等調整前四半期純利益1,880百万円、減価償却費197百万円、仕入債務の増加281百万円、未払消費税等の増加215百万円、主な支出要因は、負ののれん発生益1,535百万円、売上債権の増加830百万円、棚卸資産の増加141百万円、法人税等の支払額131百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,219百万円(前年同四半期は276百万円の使用)となりました。主な支出要因は、有形固定資産の取得による支出190百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出980百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は2,361百万円(前年同四半期は1,090百万円の獲得)となりました。主な収入要因は、短期借入金の純増額960百万円、長期借入れによる収入1,800百万円であり、主な支出要因は、長期借入金の返済による支出292百万円、配当金の支払額97百万円であります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は7百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8)従業員数
当第2四半期連結累計期間末における連結会社の従業員数は、202名増加し484名となりました。これは主に、金属加工事業において、株式会社ワタナベテクノス及び株式会社エヌ・テクノス、並びにタイル事業において、ニッタイ工業株式会社及びエヌ・トレーディング株式会社を、それぞれ子会社化したことによるものであります。なお、従業員数には臨時雇用者数を含めておりません。
(9)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当第2四半期連結累計期間の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当第2四半期連結累計期間
(自 2022年9月1日
至 2023年2月28日)
金額(千円)
前年同四半期比(%)
金属加工事業
1,942,306
131.4
ゴム加工事業
297,646
110.3
合計
2,239,953
128.1
(注)1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値であります。
2.当社は、株式会社ワタナベテクノス及び株式会社エヌ・テクノスの株式を取得しましたが、みなし取得日を当第2四半期連結会計期間末(2023年2月28日)としているため、金属加工事業において、両社の生産実績は含まれておりません。また、ニッタイ工業株式会社及びエヌ・トレーディング株式会社の株式を取得しましたが、みなし取得日を当第2四半期連結会計期間末(2023年2月28日)としているため、タイル事業の生産実績はありません。
3.建設事業については、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績を記載しておりません。
②受注実績
当第2四半期連結累計期間の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当第2四半期連結累計期間
(自 2022年9月1日
至 2023年2月28日)
受注高(千円)
前年同四半期比(%)
受注残高(千円)
前年同四半期比(%)
金属加工事業
2,384,131
112.6
1,369,275
96.1
ゴム加工事業
535,013
92.1
86,322
82.8
建設事業
2,793,387
317.8
3,363,264
194.5
タイル事業
-
-
1,175,336
-
合計
5,712,532
159.7
5,994,198
184.0
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当社は、株式会社ワタナベテクノス及び株式会社エヌ・テクノスの株式を取得しましたが、みなし取得日を当第2四半期連結会計期間末(2023年2月28日)としているため、金属加工事業において、両社の受注高は含まれておりません。また、ニッタイ工業株式会社及びエヌ・トレーディング株式会社の株式を取得しましたが、みなし取得日を当第2四半期連結会計期間末(2023年2月28日)としているため、タイル事業の受注高はありません。
③販売実績
当第2四半期連結累計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当第2四半期連結累計期間
(自 2022年9月1日
至 2023年2月28日)
金額(千円)
前年同四半期比(%)
金属加工事業
2,410,403
117.3
ゴム加工事業
568,003
98.2
建設事業
2,229,744
679.5
合計
5,208,151
175.9
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前第2四半期連結累計期間
(自
2021年9月1日
至
2022年2月28日)
当第2四半期連結累計期間
(自
2022年9月1日
至
2023年2月28日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
株式会社大林組
-
-
814,346
15.6
前第2四半期連結累計期間の株式会社大林組については、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
3.当社は、株式会社ワタナベテクノス及び株式会社エヌ・テクノスの株式を取得しましたが、みなし取得日を当第2四半期連結会計期間末(2023年2月28日)としているため、金属加工事業において、両社の販売実績は含まれておりません。また、ニッタイ工業株式会社及びエヌ・トレーディング株式会社の株式を取得しましたが、みなし取得日を当第2四半期連結会計期間末(2023年2月28日)としているため、タイル事業の販売実績はありません。
(10)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、株式会社ワタナベテクノス及び株式会社エヌ・テクノス並びにニッタイ工業株式会社及びエヌ・トレーディング株式会社の4社を子会社化したことに伴う主要な設備の増加は、次のとおりであります。
2023年2月28日現在
会社名
事業所名
(所在地)
セグメントの名称
設備の内容
帳簿価額
従業
員数
(人)
建物及び構築物
(千円)
機械装置
及び運搬具
(千円)
土地
(千円)
(面積㎡)
リース
資産
(千円)
その他
(千円)
合計
(千円)
㈱ワタナベテクノス
㈱エヌ・テクノス
本社・工場
(福岡県飯塚市他)
金属加工事業
統括業務施設
製造設備
販売設備
288,170
70,972
43,042
(15,260.58)
-
3,222
405,408
47
ニッタイ工業㈱
エヌ・トレーディング㈱
本社・工場・営業所
(愛知県知多郡他)
タイル事業
統括業務施設
製造設備
販売設備
347,831
97,234
1,646,435
(89,635.38)
-
13,144
2,104,647
153
(注)帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品であります。