【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染状況に左右されつつも、経済活動は活発化しておりましたが、不安定な円相場やインフレによる経済停滞が懸念され、原材料及びエネルギー価格の高騰やウクライナ情勢等の影響もあり、先行き不透明な状況であります。
このような経営環境の中で、当社グループは「『ボルティング・ソリューション・カンパニー』として社会の発展に貢献し、地球上になくてはならない企業をめざす。」ことを企業理念に掲げ、「ボルト締結分野」においてお客様が求める価値を的確に捉え、「スピード感と一体感のある製品開発体制」を基軸に保有技術を有効的に活用し、より多くのお客様に「ボルト締結」に最適な手段を提供するとともに、「締結」に関する課題解決を通じて「満足」「感動」「価値」を提供してまいりました。
その結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績につきましては、売上高は31億1千3百万円(前年同期比3.7%増)となりました。また、利益面では営業利益は5億7千3百万円(前年同期比37.0%増)、経常利益は6億2千3百万円(前年同期比38.6%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億2千4百万円(前年同期比51.3%増)となりました。
各セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(国内)
作業工具類の売上高に関しましては、展示会等の対面でのPR機会が回復し、新製品リリースや提案型の販売促進活動を進めるとともに、より多くの人々に工具の魅力を伝えることを目的に行っているモータースポーツの応援(レースチームサポートやレース協賛)による継続的なブランディング活動により「TONEブランド」の浸透に努めた結果、売上高は前年同期を上回りました。
機器類の売上高に関しましては、資材調達難、着工遅れや、着工見直し等新型コロナウイルス感染症による影響が継続している中、主要都市圏の再開発事業の計画等建築需要には明るい兆しが続いております。また、「シヤーレンチ」及び「建方1番」製品群に続き、「ナットランナー」製品群にもコードレスタイプの新製品が加わり、競争優位性の高い製品群の拡張に加え、変化、多様化するお客様要望に応えた特殊品対応を行うことによる市場ニーズの把握、新規市場の開拓を図り、顧客需要を満たす提案活動を行った結果、売上は前年を上回りました。
その結果、売上高は25億4千2百万円(前年同期比6.1%増)となり、セグメント利益は3億9千8百万円(前年同期比50.2%増)となりました。
(海外)
作業工具類の売上高に関しましては、設備投資の高まりにより需要が増加し、対面での営業活動を一部再開し、新製品の提案やフォローを行った結果、売上高は前年同期を上回りました。
機器類の売上高に関しましては、国内同様、主力製品「シヤーレンチ」製品群及び充実のラインアップを誇る「ナットランナー」製品群の販売促進活動を展開するとともに、ボルト締結に重要な役割を果たす「トルク管理機器」製品群等、競争優位性の高い製品群の拡張に加え、新規市場開拓を図る等、売上高の伸長に向け、懸命に顧客需要を満たす提案活動を行いましたが、欧州でのインフラ需要及び北米を中心に建築業界における需要はみられたものの、売上高は前年同期を下回りました。
その結果、売上高は5億7千1百万円(前年同期比5.6%減)となり、セグメント利益は1億7千4百万円(前年同期比14.0%増)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
資産合計は、102億8千4百万円(前連結会計年度末99億7千2百万円)となり前連結会計年度末に比べ3億1千1百万円増加しました。この主な要因は、現金及び預金の減少7千4百万円、受取手形及び売掛金の減少8千7百万円、商品及び製品の増加2億8千8百万円、建物及び構築物の増加7千3百万円、投資有価証券の増加9千8百万円によるものです。
(負債)
負債合計は、13億3千7百万円(前連結会計年度末14億5千8百万円)となり前連結会計年度末に比べ1億2千万円減少しました。この主な要因は、支払手形及び買掛金の減少5千2百万円、未払法人税等の減少8千5百万円、賞与引当金の減少1億2千6百万円、繰延税金負債の増加6千8百万円、株式給付引当金の増加3千2百万円によるものです。
(純資産)
純資産合計は、89億4千6百万円(前連結会計年度末85億1千4百万円)となり前連結会計年度末に比べ4億3千2百万円増加しました。この主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上4億2千4百万円によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、16億2千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億4千7百万円の増加となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動においては、税金等調整前四半期純利益6億2千3百万円、賞与引当金の減少1億2千6百万円、棚卸資産の増加2億8千6百万円、法人税等の支払額1億9千4百万円等により、資金はプラス1億9千6百万円(前年同期はプラス3億6千2百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動においては、有形及び無形固定資産の取得による支出1億円等により、資金はマイナス1億1百万円(前年同期はマイナス12億5千1百万円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動においては、配当金の支払額1億3千4百万円等により、資金はマイナス1億9千2百万円(前年同期はマイナス1億1千1百万円)となりました。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は32,246千円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第2四半期連結累計期間において、完了したものは次の通りです。
会社名
事業所名
(所在地)
セグメント
の名称
設備の内容
金額(千円)
完成年月
提出会社
本社
(大阪府河内長野市)
共通
統括業務施設
72,560
2022年10月