【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第1四半期連結累計期間(自 2023年6月1日 至 2023年8月31日)の概況は、以下のとおりであります。
当第1四半期連結累計期間における愛知県の戸建住宅市場は、資材価格の上昇にともなう住宅への価格転嫁、物価上昇による実質賃金の低下等により、総じて消費者の購買意欲は低調に推移しました。
このような厳しい市場環境のなか、住宅事業においては用地仕入及び建物着工を制限するとともに、販売を推し進めることで完成在庫及び有利子負債の圧縮に取り組んでまいりました。
一方で、住宅事業における収益性を向上させるための活動にも注力し、具体的には用地施策の見直し及び戸建住宅の新たな商品開発に着手し、コスト競争力のある商品供給に向けた準備を進めてまいりました。
また、建設資材販売では今後の受注拡大を図るべく、販路拡大に注力しました。
住宅事業以外の状況としましては、余暇事業ではゴルフ場運営等による収益が堅調に推移、都市事業においては収益不動産1棟の売却を実現しました。
当社グループでは、非住宅事業への投資及び事業展開を進めており、「木質資源カスケード事業」実現へ向けた製材工場(岐阜県美濃加茂市及び加茂郡八百津町)の建設準備のほか、中規模木造建築事業を開始する等、適切な事業ポートフォリオの構築に着手しました。
さらに、各事業における事業構造の見直しを図り、連結子会社では徐々に独立性を高め、それぞれの独自市場で各々が発展できるような形態を段階的に進めております。
<連結業績>
当社グループの主たる事業である住宅事業での厳しい市場環境の影響を受け、分譲住宅販売戸数及び売上高
は前年同期と比較して減少しました。
当第1四半期連結累計期間においては、住宅の生産調整による工場設備の稼働率低下に加え、現況の厳しい市況を鑑み、分譲住宅販売価格の大幅な見直しによる棚卸資産評価損の計上等により営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する四半期純損失となりました。
売上高
営業損失(△)
経常損失(△)
親会社株主に
帰属する四半期
純損失(△)
当期実績
9,004百万円
△388百万円
△488百万円
△532百万円
前年同期比
16.1%減
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(注)営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する四半期純損失であるため、前年同期比は記載しておりません。
<販売実績>
戸建住宅
集合住宅
合計
当期実績
195戸
(1棟)30戸
225戸
前年同期比
17.7%減
114.2%増
10.3%減
<セグメント実績>
a 住宅事業
戸建分譲住宅の開発・販売及び住宅建設資材の製造・販売
売上高
セグメント損失(△)
主な増減要因
当期実績
7,893百万円
△393百万円
工場稼働率の減少及び棚卸資産評価損の計上等によりセグメント損失を計上
前年同期比
16.2%減
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(注)セグメント損失であるため、前年同期比は記載しておりません。
b 余暇事業
ゴルフ場及びホテル並びに公共施設の運営管理及び施設管理
売上高
セグメント利益
主な増減要因
当期実績
693百万円
158百万円
ゴルフ場運営による収益が堅調に推移し売上高及びセグメント利益が増加
前年同期比
5.7%増
2.1%増
c 都市事業
収益不動産の開発並びに施設等の維持管理等
売上高
セグメント利益
主な増減要因
当期実績
432百万円
33百万円
収益不動産(集合住宅1棟)の販売によりセグメント利益が増加
前年同期比
35.2%減
389.3%増
(2) 財政状態の分析
① 資産
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、棚卸資産の販売による減少を主な要因として、前連結会計年度末と比較して4,143百万円減少し、34,075百万円となりました。
② 負債
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、棚卸資産の販売に伴う借入金の減少を主な要因として、前連結会計年度末と比較して3,624百万円減少し、27,231百万円となりました。
③ 純資産
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により、前連結会計年度末と比較して518百万円減少し、6,844百万円となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。