【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績の分析
当社は連結子会社の解散・休眠化により重要な連結子会社がなくなりましたので、第1四半期会計期間より非連結決算へ移行いたしました。そのため、以下の経営成績に関する説明において、増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。なお、ご参考までに括弧内に前年同期の連結業績数値を記載しております。
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行により経済活動の正常化が進み、インバウンド需要の回復などから緩やかな回復傾向にあります。一方で、エネルギー資源の高騰や為替相場の円安進行による物価上昇などにより、消費者の生活防衛意識が高まることが想定されるなど、依然として先行きは不透明な状況にあります。
このような経営環境の中、売上高につきましては、巣ごもり需要の反動減に加え、電気代や物価上昇による生活防衛意識の高まりから、消費マインドの低下や買い替えサイクルが長期化したことなどの影響を受けたものの、前年下期から投入した2ドア冷凍冷蔵庫(定格内容量121L)や4ドア冷凍冷蔵庫(「中身が見える冷蔵庫」「背伸びせず使える冷蔵庫」 定格内容量354L)などの新製品が当第2四半期累計期間の売上に寄与した結果、前年同期並みに推移いたしました。利益面につきましては、前年下期に実行した価格改定、新製品の導入、原価低減効果により売上総利益率が前年同期比3.7pt改善(前年同期の単体数値との比較)、また販売費及び一般管理費率を前年同期比1.1pt削減(前年同期の単体数値との比較)し、前年同期より営業損失を半減・圧縮いたしました。
この結果、当社の当第2四半期累計期間における売上高は4,786百万円(前年同期の連結売上高4,805百万円)となりました。利益面につきましては、営業損失は228百万円(前年同期の連結営業損失480百万円)、経常損失は193百万円(前年同期の連結経常損失400百万円)、四半期純損失は143百万円(前年同期の親会社株主に帰属する連結四半期純損失299百万円)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
①家電製品事業
家電製品事業におきましては、消費マインドの低下や買い替えサイクルが長期化したことなどの影響を受けたものの、前年下期から投入した新製品が当第2四半期累計期間の売上に寄与した結果、売上高は前年同期並みに推移いたしました。一方、前年下期に実行した価格改定、新製品導入、原価低減効果により売上総利益率が改善したことに加え、販売費及び一般管理費を圧縮いたしました。
この結果、家電製品事業の当第2四半期累計期間における売上高は4,462百万円(前年同期の連結売上高4,418百万円)、セグメント利益は157百万円(前年同期の連結セグメント損失79百万円)と黒字転換を実現いたしました。
※家電製品事業に関する四半期業績の特性について
家電製品事業につきましては、年末年始商戦や新生活商戦における販売需要が最も多くなるため業績に季節的変動があり、売上高及び利益は第4四半期会計期間に集中する傾向があります。
②FPSC(フリー・ピストン・スターリング・クーラー)事業
FPSC事業につきましては、米国向けワクチン用運搬庫がコロナ禍収束に伴い販売一巡したため、前年同期より減収減益となりました。
この結果、FPSC事業の当第2四半期累計期間における売上高は323百万円(前年同期の連結売上高387百万円)、セグメント利益は78百万円(前年同期の連結セグメント利益106百万円)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期会計期間末の総資産は10,806百万円となり、前期末比323百万円減少いたしました。新生活商戦の売上債権の回収が進み、受取手形、売掛金及び契約資産が289百万円減少しております。一方、商品及び製品が184百万円増加しております。
負債は2,794百万円となり、前期末比197百万円減少いたしました。主な内訳は、支払手形及び買掛金が89百万円の減少、短期借入金が200百万円の増加、流動負債のその他が135百万円の減少、長期借入金が115百万円の減少であります。
純資産は8,012百万円となり、前期末比125百万円減少いたしました。利益剰余金は前期末配当と四半期純損失の計上により252百万円減少しております。一方、為替相場の円安進行に伴い繰延ヘッジ損益が152百万円増加しております。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは125百万円の収入となりました。主な内訳は税引前四半期純損失△193百万円、減価償却費201百万円、売上債権及び契約資産の減少による収入289百万円、棚卸資産の増加による支出157百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは153百万円の支出となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出62百万円、無形固定資産の取得による支出103百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは66百万円の支出となりました。主な内訳は、短期借入金の純増による収入200百万円、長期借入れの返済による支出115百万円、配当金の支払額108百万円であります。
これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は393百万円となり、前期末から91百万円の減少となりました。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期累計期間における当社の研究開発活動の金額は、283百万円であります。
なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。