【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社企業グループ(当社及び連結子会社)が判断したものである。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間における百貨店業界は、大都市圏では富裕層の活発な消費やインバウンドの回復等により順調な推移となったが、地方都市においては本格的な回復には至らなかった。
この間、当社においては、物価上昇に伴う顧客の節約志向の高まりの影響が一部で見られたが、売上高については概ね堅調な推移となった。
このような状況の中、主力の百貨店業においては、新たな顧客層の拡大を図るべく、顧客要望の高い「地域オンリーワンショップ」を導入する等、引き続き「新しい商品と企画」の開発を機軸とする営業強化策を推進してきた。
香林坊店においては、本年2月の5階紳士服フロア改装に伴い新規導入した「ボス」「ブルックスブラザーズ」等が好調に推移した他、地域未展開のラグジュアリーブランド企画催事を積極的に実施する等、引き続き本物志向の顧客ニーズへの対応を強化してきた。
富山店においても、本年2月から3月にかけ、2階・3階を中心としたファッションフロアの改装に着手し、「アニエスベー」「ラコステ」等の人気ブランドを導入する等、コロナ禍で毀損した衣料品マーケットの掘り起こしを図ってきた。また4月には人気洋菓子ブランド「タルティン」のポップアップショップを北陸で初開催する等、新たな顧客層の拡大にも努めてきた。
併せて5月には、高岡市の国宝「勝興寺」において、呉服催事の「菖風会」を100周年特別企画として開催する等、地場百貨店の強みを活かした大型企画を推進してきた。
こうした取組みにより、売上高については2店舗合計で増収となり、コロナ禍以前の水準となった。
また、利益面においても、きめ細かな販売管理費の圧縮に努めてきた。
この結果、当第1四半期連結累計期間の連結業績は、売上高40億6百万円(前年同四半期比2.0%増)、営業利益1億6千7百万円(前年同四半期比47.0%増)、経常利益2億円(前年同四半期比29.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1億7千9百万円(前年同四半期比152.9%増)となった。
また、百貨店業の業績は、売上高34億6千3百万円(前年同四半期比0.8%増)、経常利益1億7千8百万円(前年同四半期比28.1%増)となった。
ホテル業の業績は、売上高2億5千1百万円(前年同四半期比38.5%増)、経常損失2千9百万円(前年同四半期は経常損失4千8百万円)となった。
出版業の業績は、売上高1億4千9百万円(前年同四半期比18.6%減)、経常利益1千2百万円(前年同四半期比51.2%減)となった。
飲食業の業績は、売上高9千2百万円(前年同四半期比19.8%増)、経常利益1千5百万円(前年同四半期比29.5%減)となった。
その他事業の業績は、売上高1億3千3百万円(前年同四半期比3.9%増)、経常利益は2千5百万円(前年同四半期比39.7%増)となった。
今後については、引き続き、「新しい商品・企画の取組み」を香林坊店・富山店一体的な運営をもって強化する等、「大和にしかない商品」「大和にしかできない企画」を推し進め、重点顧客層への更なる深耕と次世代顧客の獲得に取組んでいく。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、271億7千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ3千3百万円増加した。
負債については、234億7千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億3千4百万円減少した。
純資産については、36億9千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億6千8百万円増加した。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はない。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社企業グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はない。
(5)研究開発活動
該当事項なし