【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社企業グループ(当社及び連結子会社)が判断したものである。
なお、第1四半期連結会計期間の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用している。
これに伴い、前第3四半期連結累計期間と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明において、増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明している。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間の百貨店業界は、4月以降、売上高は次第に回復傾向となり、10月には入国制限が撤廃されインバウンド需要の回復も見られたが、物価高騰に伴う顧客の節約志向の高まり等もあり本格的な回復には至らなかった。
この期間、主力の百貨店業においては、引き続き「新しい商品と企画」の開発強化に取り組んできた。
香林坊店では、9月に2Fフロアに高感度セレクトショップ「ガリャルダガランテ」やスペインの人気シューズブランド「カンペール」を、北陸地区初出店ショップとして導入する等、新たな顧客層の拡大を図るとともに、11月に1Fフロアに「クロエブティック」を開設し、ラグジュアリーブランドの品揃え拡充に取り組んだ。
富山店においては、9月に富山地区初となる、ラグジュアリーブランド特別販売会を開催し本物志向の顧客ニーズに対応するとともに、11月には北陸初登場となる人気洋菓子ブランド「グラマシーニューヨーク」「ファウンドリー」の期間限定店を開設し、地域のお客様から高い評価を頂いた。
売上高については、11月からの新型コロナ感染再拡大や物価高騰により厳しい消費環境となったが、香林坊店、富山店とも増収となり、香林坊店については、ほぼコロナ禍以前の水準となった。
利益面においては、販売管理費の削減に努めたものの、光熱費等のコスト上昇に加え、ホテル業の回復が遅れたことから厳しい状況となった。
この結果、当第3四半期連結累計期間の連結業績は、売上高113億2百万円(前年同四半期は売上高268億9千1百万円)、営業利益2千2百万円(前年同四半期は営業損失3億7千万円)、経常利益7千万円(前年同四半期は経常損失2億3千9百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失1千6百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失2億3千4百万円)となった。
なお、収益認識会計基準を適用しない従来の計上方法による売上高は、284億3千6百万円(前年同四半期は売上高268億9千1百万円)となった。
また、百貨店業の業績は売上高98億9千2百万円(前年同四半期は売上高258億5千万円)、経常利益1億2千5百万円(前年同四半期は経常損失1億8千2百万円)となった。
ホテル業の業績は売上高5億9千9百万円(前年同四半期は売上高3億6千2百万円)、経常損失1億6千万円(前年同四半期は経常損失1億8千3百万円)となった。
出版業の業績は売上高4億6千4百万円(前年同四半期は売上高5億3千万円)、経常利益3千7百万円(前年同四半期は経常利益7千9百万円)となった。
その他事業の業績は売上高5億6千4百万円(前年同四半期は売上高5億4千8百万円)、経常利益は7千1百万円(前年同四半期は経常利益4千7百万円)となった。
今後については、地域では当社だけが取り組むことができる、こだわりある営業施策を更に推進し、重点顧客層の深耕と次世代顧客層の獲得に取り組むとともに、経営効率改善に努め収益力の回復を図っていく。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、279億2千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億9千4百万円増加した。
負債については、245億3千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億8千1百万円増加した。
純資産については、33億8千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億1千3百万円増加した。
なお、収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の期首残高は3億1千6百万円増加している。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定における新型コロナウイルス感染症の影響について、当第3四半期連結累計期間において仮定を変更している。
当該変更については「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載している。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社企業グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はない。
(5)研究開発活動
該当事項なし