【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、一部に弱さがみられるものの各種政策の効果もあって、景気が持ち直していくことが期待されます。一方で、世界的な金融引き締め等が続く中、海外景気の下振れリスクは未だ予断を許さない状況であり、引き続き、エネルギーコストや原材料価格の高騰による物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
こうした見通しのつかない環境ではありますが、当社グループにとっては運営する事業の社会的意義を再認識する契機となりました。事業環境の変化は当社グループにとって事業成長の機会が到来しているものと理解しております。
待機児童・女性活躍・人材不足・雇用創出・介護離職等、運営する事業それぞれがこれらの社会課題と密接に関連しているからこそ、当社グループはその提供価値の質を高め事業を拡大することが、社会課題の解決ひいては持続可能な社会の実現に寄与するものと確信しております。
今後もグループ理念である「…planning the Future~人を活かし、未来を創造する~」に基づき、真に世の中から必要とされる「なくてはならない企業グループ」を目指し、子育て支援サービス事業、総合人材サービス事業、介護関連サービス事業において、高品質のサービスを提供してまいります。また同時に、多様な人々の「働く」を支援し、実現させることにより、少子高齢化社会における就業人口の増加に注力してまいります。
当第3四半期連結累計期間の経営成績の減益要因は、物価高騰による食材費・水道光熱費等の上昇のほか、第1四半期連結累計期間において子育て支援サービス事業における期ズレ補助金の計上額が前第1四半期連結累計期間と比べ178,000千円減少したこと、介護関連サービス事業において新規施設開設に伴う先行コストが発生したことが引き続き経営成績に影響を及ぼしているためです。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高43,136,346千円(前年同期比4.4%増)、営業利益1,415,520千円(同36.4%減)、経常利益1,555,621千円(同36.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益873,716千円(同42.8%減)となりました。
各セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(子育て支援サービス事業)
子育て支援サービス事業につきましては、厚生労働省による2023年2月発表の人口動態統計速報(2022年12月分)によれば、2022年の出生数は799,728人と前年の811,622人からさらに減少し、調査開始以来はじめて80万人を割り込みました。また、保育所等における待機児童数に関しても2022年4月時点の厚生労働省による待機児童数調査において2,944人(対前年2,690人減)と調査開始以来最少を記録しております。
一方で潜在的な待機児童数(入所を希望しているが待機児童として数値に現れない児童)は61,283人に及ぶこと、また放課後児童クラブにおける待機児童数は15,180人(2022年5月1日現在)と前年比で1,764人増加するなど依然として首都圏を中心に待機児童問題は深刻であること、さらに感染症の拡大によっていったん低下した女性就業率も今後、再度上昇していく見込みであることから、大都市圏における保育ニーズは引き続き高い水準で推移すると想定され、いまだ保育の受け皿確保に向けた各種施策の推進が急務となっており、政府も「異次元の少子化対策」への挑戦を表明するなど国策としての少子化対策も一層強化されることが予想されます。
そのため、連結子会社であるライクキッズ株式会社は民設の認可保育園開設だけでなく、自治体が開設した保育園の運営受託、不動産開発事業者による大規模開発案件での新規保育園開設、病院・企業・大学等が設置する企業主導型保育等の事業所内保育施設の運営受託、自治体からの学童クラブ・児童館の運営受託等、あらゆる側面から保育の受け皿整備に尽力するとともに、連結子会社であるライクスタッフィング株式会社と密に連携することで、保育の質を担保する優秀な保育士の採用にも注力いたしました。
また、2022年10月に開園した「にじいろ保育園市谷加賀町」を合わせ、当連結会計年度の認可保育園開設数は計8ヶ所となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は第1四半期連結累計期間における期ズレ補助金の計上
額が前第1四半期連結累計期間と比べ178,000千円減少した影響があり19,881,332千円(前年同期比3.2%増)、物価高騰による食材費・水道光熱費等の上昇により営業利益は458,997千円(同55.4%減)となりました。
(総合人材サービス事業)
総合人材サービス事業につきましては、日本国内において少子高齢化に伴う労働力人口の減少が深刻化する中で、社会インフラとも呼べる当社の注力業界では、人材の確保が重要な経営課題となっております。
そのため、連結子会社であるライクスタッフィング株式会社では事業領域とするモバイル、物流・製造、コールセンター、保育・介護、建設業界において、就業人口の増加に向け積極的な営業活動を展開いたしました。
モバイル業界においては、さらに通信キャリア間の顧客獲得競争が激化しております。そうした競争環境の変化は顧客争奪の場となる家電量販店における大型の人材需要へ波及し、当社に対するオーダーも増加している状況です。また、通信キャリア各社の手続きオンライン化に伴い、コールセンターの人材需要も活況でした。なお、一部通信キャリアにおいてショップの削減報道が取り沙汰されておりますが、当社におけるモバイルスタッフはおおむね家電量販店向けであることから、キャリアショップの統廃合が進んだとしても業績への影響は軽微であると考えております。物流業界は、ECマーケットの拡大に対応するため、全国で次々と大型物流施設が稼働開始しており、旺盛な人材需要に応えるかたちで売上が伸長いたしました。人材不足が深刻さを増している保育・介護業界に対しては、社内の営業体制の見直しや最適な求人媒体施策の推進及び連結子会社であるライクキッズ株式会社・ライクケア株式会社で施設運営を行っているノウハウを採用力に繋げ、人材の派遣・紹介を強化しております。
また、次の成長軸となる事業として、以前より推進しております建設業界向けサービス、外国人材就労支援サービスの拡大についても、より一層注力いたしました。
業界全体で高齢化が進んでいる建設業界向けサービスについては、施工管理者や現場監督(補助)、現場事務、BIM・CADオペレーター等の人材を採用しております。また、当社正社員で主にモバイル業界に就業している「エキスパート職」の社員に対して、施工管理者として建設業界に就業する新たなキャリアを提示し、社員のリスキリングを促すと同時にクライアントの求人ニーズとエキスパート社員を結びつけることで、新たな価値創造へ繋げております。さらに建設業界において人材の育成が十分でないBIM・CADオペレーターについては、当社で2ヶ月間の講習・実務研修を実施し一定のスキルセット獲得を目指す育成型モデルを構築したことで、より付加価値の高い人材の派遣・紹介を実現しております。また、積極的な営業活動により、新規クライアントの開拓も順調に推移し、人材を求める企業様からの問い合わせも増加しております。
外国人材就労支援サービスについては、感染症拡大の影響によって一時的に鈍化していた各業界での人材ニーズも経済の持ち直しの動きを受け、確実に回復しつつあります。また、入国制限も撤廃され、今後は国内だけでなく海外から外国人材を採用しご紹介することも可能となったことで、当初想定していた介護業界だけでなくビルクリーニング・外食・宿泊・飲食料品製造業界等へも積極的な営業活動を展開いたしました。また、より多くの企業様においてスムーズな受け入れをしていただけるよう、生活のサポートを含む働きやすい環境の整備を進めております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は17,228,281千円(前年同期比6.3%増)、営業利益1,370,169千円(同10.7%増)となりました。
(介護関連サービス事業)
介護関連サービス事業につきましては、連結子会社であるライクケア株式会社において、神奈川県・東京都・埼玉県といった65歳以上の人口が多い首都圏において、介護付き有料老人ホーム等を運営しております。医療連携を強みとし、24時間看護師が常駐し看取り介護を行っている施設も多いことから、介護度が高く、ご自宅での介護が困難である方が多く入居されており、入居率も高水準を保っております。
また、新たに2024年2月には東京都杉並区にフェリエ ドゥ 上井草(102室)を開設予定であり、運営施設数は27施設となる見込みです。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は5,836,303千円(前年同期比3.3%増)、営業利益192,504千円(同51.4%減)となりました。
(その他)
マルチメディアサービス事業におきましては、総合人材サービス事業におけるモバイル業界向けサービスのためのアンテナショップとして携帯電話ショップ1店舗を運営しております。当第3四半期連結累計期間における売上高は189,530千円(前年同期比0.6%増)、営業利益は2,505千円(同5.6%増)となりました。なお、当該マルチメディアサービス事業につきましては通信キャリアからのショップ向けインセンティブ方針の変更を受け、従来、事業継続の可否を検討しておりましたが、この度、2023年3月末日をもって携帯電話ショップを閉鎖し事業からの撤退を決定しております。
(2)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は37,146,681千円(前期末比2,234,016千円減)、純資産は13,805,373千円(同216,633千円減)、自己資本比率は37.2%(同1.6ポイント増)となりました。
(流動資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産の残高は14,528,219千円(前期末比3,220,278千円減)となりました。これは、現金及び預金の減少2,121,864千円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少1,333,146千円等があったことによります。
(固定資産)
当第3四半期連結会計期間末における固定資産の残高は22,618,462千円(前期末比986,262千円増)となりました。これは、子育て支援サービス事業における新規開園等に伴う有形固定資産の増加1,354,351千円、のれんの償却による減少333,048千円等があったことによります。
(流動負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債の残高は14,330,155千円(前期末比2,689,684千円増)となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金の増加3,166,920千円、未払金の減少231,399千円、賞与引当金の減少267,328千円等があったことによります。
(固定負債)
当第3四半期連結会計期間末における固定負債の残高は9,011,152千円(前期末比4,707,067千円減)となりました。これは、リース債務の増加1,058,755千円、長期借入金の減少5,683,603千円等があったことによります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産の残高は13,805,373千円(前期末比216,633千円減)となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上873,716千円、配当金の支払997,885千円等があったことによります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画していた重要な設備の新設について完了したものは次のとおりであります。
会社名
事業所名
(所在地)
セグメントの名称
設備の内容
金額
(千円)
完了年月
子会社
(ライクキッズ株式会社)
認可保育園
(東京都1園)
子育て支援サービス事業
保育設備
228,593
2022年10月
#C2462JP #ライク #サービス業セクター
