【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(業績等の概要)
(1) 経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大において行動制限緩和などの政府の各種政策の効果もあり、緩やかながらも景気回復の動きが見られました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化や日米金利差拡大等による急激な円安の進行に伴い、仕入価格の上昇により物価が高騰する等先行き不透明な状態が続きました。このような経済環境下、当社の戦略地域である静岡県においては、個人消費回復の動きを受け、卸小売業や飲食業、宿泊業等の新規求人は前年同期比増と回復の動きが見られるものの、製造業や運輸業等では前年同期比は減少しております。2023年2月の静岡県有効求人倍率が前年同月比0.05ポイント上昇の1.27倍となり、雇用環境は横ばいの状況が継続しています。このような状況において当社グループでは、採用管理システムを顧客に提供する『ワガシャ de DOMO』の拡販施策やオプション商品の開発を継続いたしました。また、静岡県内東部地域、中部地域、西部地域の各所において新型コロナウイルス感染症対策を施し、リアルイベントである合同企業面談会『シゴトフェア』を5月、6月、11月に継続開催いたしました。コストにつきましては、求人紙媒体に係る直接コストの印刷費(前連結会計年度比3.3%減)や流通費(同1.1%減)の最適化を図る一方で、販売拡大、商品価値向上のための成長コストとして人件費(同11.6%増)、広告販促費(同21.7%増)を投入いたしました。以上の結果、当連結会計年度における当社グループの連結業績は、売上高は4,044百万円(同11.6%増)となりました。売上原価は1,192百万円(同4.5%増)、販売費及び一般管理費は2,796百万円(同12.7%増)となりました。売上高の回復により営業利益は54百万円(前連結会計年度は営業利益0百万円)となりました。経常利益は67百万円(同444.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は44百万円(同10.5%増)となりました。
セグメント別の業績(セグメント間の内部取引消去前)を示すと、次のとおりであります。
(情報提供事業)情報提供事業では、雇用環境が完全に回復しきれていない影響や様々なマッチング手法の登場により求人広告メディアの売上は下げ止まりとなっているものの、採用管理システムを顧客に提供する『ワガシャ de DOMO』(サブスクリプション型課金モデル)の販売は販売網の拡大等により着実に増加しており、売上高は3,443百万円(前連結会計年度比12.7%増)、セグメント利益は690百万円(同14.3%増)となりました。
(販促支援事業)販促支援事業では、主たる売上であるフリーペーパーの取次において、顧客の販売促進費圧縮やフリーペーパーの廃刊、休刊等による取次量の減少傾向は下げ止まりの状況にあります。また、イベント・レジャー関連企業の集客活動も徐々に回復しつつあり、販促支援事業における売上高は621百万円(前連結会計年度比5.9%増)、セグメント利益は53百万円(同30.6%減)となりました。
(2) 財政状態の状況当連結会計年度末の財政状態は、総資産が4,809百万円(前連結会計年度末比3.9%減)、負債が596百万円(同6.6%減)、純資産が4,212百万円(同3.5%減)となりました。また、自己資本比率は87.6%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、3,034百万円(前連結会計年度末比362百万円減)となりました。営業活動の結果得られた資金は、23百万円(前連結会計年度は123百万円の収入)となりました。投資活動の結果使用した資金は、206百万円(同209百万円の支出)となりました。財務活動の結果使用した資金は、185百万円(同4百万円の支出)となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績当社グループの主体である求人情報誌の発行等は、提供するサービスの性格上、生産実績を把握することが困難であるため、生産実績の記載を省略しております。なお、当社グループは、業務上、求人情報誌等の印刷は、印刷会社に外注しており、印刷費用は次のとおりであります。
当連結会計年度(自 2022年3月1日至 2023年2月28日)
金額(千円)
前年同期比(%)
情報誌の印刷費相当額
258,856
96.7
(注)
1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。2 上記のうち、最近2連結会計年度における主な相手先別の取扱額及び総取扱額に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度(自 2021年3月1日至 2022年2月28日)
当連結会計年度(自 2022年3月1日至 2023年2月28日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
大日本印刷株式会社
267,737
100.0
258,856
100.0
(2) 受注実績当社グループの主体である求人情報誌の発行等は、提供するサービスの性格上、受注実績を把握することが困難であるため、受注実績の記載を省略しております。
(3)
販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度(自 2022年3月1日至 2023年2月28日)
前年同期比(%)
金額(千円)
割合(%)
情報提供事業
3,442,768
85.1
112.7
販促支援事業
601,621
14.9
106.0
合計
4,044,389
100.0
111.6
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。重要な会計方針及び重要な会計上の見積もりにつきましては、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたり、貸倒引当金、賞与引当金等の各引当金の計上、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)経営成績の分析
(a) 売上高 当連結会計年度における売上高は4,044百万円(前連結会計年度比11.6%増)となりました。内訳として、情報提供事業においては、雇用環境が完全に回復しきれていない影響や様々なマッチング手法の登場により求人広告メディアの売上は下げ止まりとなっているものの、採用管理システムを顧客に提供する『ワガシャ de DOMO』(サブスクリプション型課金モデル)の販売は販売網の拡大等により着実に増加しており、売上高は3,443百万円(前連結会計年度比12.7%増)となりました。販促支援事業においては、主たる売上であるフリーペーパーの取次において、顧客の販売促進費圧縮やフリーペーパーの廃刊、休刊等による取次量の減少傾向は下げ止まりの状況にあります。また、イベント・レジャー関連企業の集客活動も徐々に回復しつつあり、販促支援事業における売上高は621百万円(前連結会計年度比5.9%増)となりました。
(b) 売上原価、売上総利益 売上原価は紙媒体の印刷コストの減少や労務費の減少したものの、メディア外の売上増加による支払手数料の増加により、同4.5%増の1,192百万円となりました。 以上の結果、売上総利益は2,851百万円(同14.9%増)となりました。
(c) 販売費及び一般管理費、営業利益 販売管理費は販売力・商品力強化のため人件費、広告販促費を投入したため同12.7%増の2,796百万円となりました。以上の結果、営業利益は前期と比較し、54百万円増の54百万円となりました。
(d) 営業外損益、経常利益 営業外収益は投資事業組合運用益等の計上により46百万円(同98.8%増)、営業外費用は車両リース解約金等の計上により33百万円(同192.8%増)となりました。 以上の結果、経常利益は67百万円(同444.8%増)となりました。
(e) 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては投資有価証券の計上により44百万円(同10.5%増)となりました。
(3) 財政状態の分析
当連結会計年度末の財政状態は、総資産が4,809百万円(前連結会計年度末比3.9%減)、負債が596百万円(同6.6%減)、純資産が4,212百万円(同3.5%減)となりました。また、自己資本比率は87.6%となりました。資産の部では、流動資産が3,562百万円(同8.1%減)となりました。これは、現金及び預金が3,034百万円(同10.7%減)、売掛金が439百万円(同5.1%増)等となったためです。固定資産は1,247百万円(同10.8%増)となりました。これは、有形固定資産が562百万円(同0.7%減)、無形固定資産が483百万円(同31.6%増)、投資その他の資産が200百万円(同4.8%増)となったためです。負債は596百万円(同6.6%減)となりました。これは、未払金が340百万円(同3.6%減)、賞与引当金が93百万円(同21.8%増)等となったためです。純資産は4,212百万円(同3.5%減)となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上、剰余金の配当及び自己株式の消却により利益剰余金が4,252百万円(同4.2%減)、自己株式の取得及び消却により自己株式が1,034百万円(前連結会計年度末は1,062百万円)等となったためです。
(4) キャッシュ・フローの分析当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、3,034百万円(前連結会計年度末比362百万円減)となりました。
(a) 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動の結果得られた資金は、23百万円(前連結会計年度は123百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が40百万円、減価償却費が32百万円となった一方で、未払消費税等の減少額が36百万円、売上債権の増加額が21百万円等となったためです。
(b) 投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動の結果使用した資金は、206百万円(同209百万円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出が170百万円等となったためです。
(c) 財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動の結果使用した資金は、185百万円(同4百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出が98百万円、配当金の支払額が80百万円等となったためです。
(資本の財源及び資金の流動性について)当社グループの事業活動における主要な資金需要は、印刷費、売上高に係る支払手数料、労務費等の製造原価や人件費、広告宣伝費、流通費等の運転資金であります。当社グループの事業活動に必要な資金は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金を活用しております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2[事業の状況] 2[事業等のリスク]」に記載のとおりであります。当社グループは事業環境やマーケット動向等事業に影響し得る動きを注視するとともに事業運営体制の整備を図り、リスク要因に対する対応策を検討、実施し、様々な課題に対応していくことが必要だと考えております。
(6) 経営戦略の現状と見通し
今後の見通しにつきましては、わが国経済はウクライナ情勢の長期化による資源価格や原材料の高騰により、先行き不透明な状態で推移すると予想されます。当社グループの主たる事業である人材ビジネスの市場は大きく変化しております。求人情報を提供するサービスで主流であった求人広告メディアの市場は下降トレンドであり、テクノロジーの進化で生まれた新しいリクルーティングモデルであるHRテックやアグリケーションメディアの市場が拡大しています。このような市場変化の中で、当グループが今後も持続的に成長していくためには、ビジネスモデルの変革と経営基盤の再構築が必要になります。従って成長戦略としては、今後市場成長が見込まれかつ収益性の高い事業や商品に集中投資を行い、生産年齢人口が減少していく環境では、採用だけでなく人材の定着や育成に寄与する事業や商品を顧客に提供し、シナジー効果で既存事業の成長を加速させ、同時に景気動向の影響を受けやすい人材ビジネスに対して、リスク分散を目的とした事業ポートフォリオづくりとして、人材ビジネス以外の事業創造へも挑戦していかなければならないと考えております。同時に収益性を高めていくために、RPAやSFAといったツールを導入し、これまで人が行っていた業務を自動化し、効率化したうえで、より付加価値を生む分野へのリソースの再配分をすべく、経営基盤の再構築に向けた投資を継続していきます。当連結会計年度の業績ですが、新型コロナウイルスの感染再拡大や資源高の影響から人材採用に対する顧客マインドの低下などにより、人材事業を主力としている当グループの業績にも影響がありました。持続的な成長のための投資を行いつつも、増収増益を維持できましたが、次期以降につきましても当連結会計年度と同様に、投資と期間業績のバランスをとりながら事業を推進していきたいと考えています。
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