【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症予防に関する行動制限が解除され、経済活動に緩やかな持ち直しの動きがみられました。しかしながら、不安定な国際情勢の中、原材料価格やエネルギー価格の高騰、物価の上昇など、依然として先行き不透明な状況が継続しております。このような経営環境のもと、当第1四半期連結累計期間の売上高は、新品・中古トレーディングカード(以下「トレカ」という。)の売上が近年のトレカ市場拡大の影響により好調に推移したことや、新品ゲームについては、人気タイトルの新作発売の影響等により売上が伸長し、前年同期を上回る結果となりました。以上の結果により、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高83億6千1百万円(前年同期比29.6%増)、営業利益4億6千9百万円(前年同期比27.2%増)、経常利益5億2千万円(前年同期比34.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億7千1百万円(前年同期比18.3%増)となりました。
(事業の概況)当社グループは、グループ経営理念「満足を創る」に基づき、「リユースで地域と世界をつなぐ」をグループビジョンとして掲げ、様々な施策に着手しております。グループビジョン実現に向けて、2023年4月14日に公表した「2023年度テイツーグループ成長戦略」の方針に基づき、「リユースを拡大する、EC領域に注力する、経営基盤を強化する」の3点を経営方針とし、以下のような取り組みを実行しました。①リユース店舗領域新規出店につきましては、テイツーグループ成長戦略に沿って、当第1四半期連結会計期間において「ふるいち」店舗を5店舗オープンいたしました。(4月 イオンモール豊川店・イオンモール高崎店・イオンモール浜松志都呂店・イオンモール羽生店、5月 ららぽーと富士見店)また、関連会社の株式会社トップブックスを通じたフランチャイズ店舗につきましては、「ふるいちトップブックス」の屋号にて、当第1四半期連結会計期間において7店舗をオープンしました。(3月 横越バイパス店・青葉奈良店・新潟中央インター店、4月 長岡花園店・小出店、5月 高田西店・大町店)今後も新規出店を通じて、戦略的な多店舗展開の検討及び小型店舗のバリエーション開発に加えて、業務提携先との契約に基づいた継続的な支援を基に、引き続き取扱商材を多様化する取り組みを推進します。
②リユースEC領域2022年9月にリリースした自社ECサイト「ふるいちオンライン」につきまして、2023年4月より、従来の取り扱い商品であった新品ゲーム、中古ゲーム、中古トレカに加え、新たにコミック全巻セットとホビー関連商品の取り扱いを開始いたしました。これにより、より多くのお客様のニーズにお応えできるECサイトとなりました。「ふるいちオンライン」での年度を通じた黒字化の達成を目指し、サイトの操作性の改善及び広告効果を高めるための機能搭載、宅配買取機能の追加実装に向けた検討を進め、さらなる収益力向上を図ってまいります。
③リユースBtoB領域独自のトレカ査定システム「TAYS(テイズ)」につきまして、2022年2月の外販提供開始以降、順調に拡販を進めております。また、トレーディングカード在庫検索機「T-Search(ティーサーチ)」(仮称)を直営店舗にて運用確立後、TAYS同様にBtoB領域での商材として外販にも取り組んでいく予定です。さらに、株式会社アドインテと共同開発した大型デジタルサイネージを搭載した高機能トレカ自販機「AIICOⅡ(アイコツー)」の開発を進め、実験機として一号機を直営店舗に設置いたしました。営業店舗にて検証を重ね、ハード面及びソフト面の問題点を解決したうえで、本格的な調達を進めてまいります。本機種は直営店舗以外への設置を基本として、TAYSに続くリユースBtoB領域の主要な商材として拡販を進める方針で、組織と人員配置の整備も進めてまいります。
④その他の主要な取組事項小売店舗での課題である、窃盗(万引き)に対する防犯活動負担の軽減のため、2022年12月に業務提携した株式会社システム・ケイと、当社店舗を用いた新たな防犯カメラシステムのための実証実験を進めております。実証実験のための防犯カメラの設置が2023年3月に完了し、実用に耐えうる状態になった段階で直営店舗にも順次導入する予定です。その他、グループビジョン「リユースで地域と世界をつなぐ」実現に向けた取り組みの一環として、「地方創生」をテーマにしたCSV(Creating Shared Value=共通価値の創造)活動を推進し、地域の魅力の発信や町への集客を実現するために必要とされる「場」(店舗・マンガ館、仮想空間など)の創造を探求しております。2023年4月に公表した「テイツーグループSDGs宣言」に基づき、本業であるリユース事業を成長させることを通じて、持続可能な社会の実現へ向けて、社会貢献を果たしてまいります。
(2) 財政状態の分析当第1四半期連結会計期間末の総資産は120億5千8百万円となり、前連結会計年度末と比較して11億1千7百万円増加いたしました。これは主に商品の増加及びその他流動資産の増加によるものです。負債合計は63億7千2百万円となり、前連結会計年度末と比較して10億3千2百万円増加いたしました。これは、長期借入金を減少させた一方で短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金を増加させたことによるものです。純資産は56億8千5百万円となり、前連結会計年度末と比べて8千4百万円増加いたしました。これは主に四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したためです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。