【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概況
当社は、2022年9月1日付け「合弁会社の設立に関するお知らせ」にてお知らせしたとおり、ウエルシアホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松本 忠久)との合弁会社としてイオンウエルシア九州株式会社(以下、イオンウエルシア九州といいます。)を設立し子会社といたしました。当該子会社においては、2024年2月期より出店を加速していく計画であり、当社の企業価値向上において重要性が高まることが予想されるため、当該子会社を連結の範囲に含め、当第1四半期連結会計期間より連結決算に移行いたしました。そのため、前第1四半期連結累計期間に四半期連結財務諸表を作成していないことから、①経営成績の状況、②財政状態の状況において前年同四半期及び前期末との比較分析は行っておりません。
① 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2023年3月1日~2023年5月31日)における国内経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行されたことで、社会・経済活動の正常化が徐々に進みました。当社が経営基盤とする九州におきましても、雇用・所得の改善を背景に個人消費は緩やかな回復傾向となり、さらに入国規制の緩和等によりインバウンド需要の回復が顕著となりました。一方で、為替相場の変動やエネルギー価格の高騰など、景気の先行きについては不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは「九州でNo.1の信頼される企業」の実現に向け、中期経営計画に掲げた「食の強化」「非食品分野の専門化」「デジタルトランスフォーメーション(DX)推進」「環境・地域社会への貢献」の取り組みを推進しております。
当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高にその他の営業収入を加えた営業収益1,233億97百万円、営業利益19億42百万円、経常利益21億49百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益17億53百万円となりました。なお、単体における当第1四半期累計期間の業績は、いずれも過去最高を更新しております。
(参考)イオン九州株式会社単体における経営成績は、以下のとおりです。 (単位:百万円)
2023年2月期
第1四半期
2024年2月期
第1四半期
対前年同四半期
増減率
営業収益
114,839
123,292
7.4%
営業利益
566
2,069
265.3%
経常利益
806
2,276
182.2%
四半期純利益
530
1,818
243.0%
当四半期における主な取り組みは以下のとおりです。
(今後の成長に向けた取り組み)
新規出店としては、「イオンなかま店(福岡県中間市)」、「マックスバリュエクスプレス室見店(福岡県福岡市早良区)」、「マックスバリュ城野駅前店(福岡県北九州市小倉南区)」に加えて、イオンウエルシア九州の第1号店となる「ウエルシアプラス大野城若草店(福岡県大野城市)」をオープンしました。「ウエルシアプラス」は、調剤併設型ドラッグストアと生鮮食品・弁当・総菜まで揃えたスーパーマーケットを融合し、地域のお客さまのWell-beingの実現をお手伝いする地域の健康ステーションを目指した新しいスタイルの店舗で、今後出店を加速する計画です。
地域の困りごと解消のお手伝いと地域コミュニティの場づくりを担い、皆さまの暮らしがより便利になる新たな販売サービスとして「イオンの移動販売」を大分県由布市及び福岡県中間市にて開始しました。なお、同サービスにおいては、販売車に積むことのできない大型サイズの商品やまとめ買い等のご要望にもお応えできるよう、「イオンネットスーパー」との連携に取り組んでおります。
「イオンネットスーパー」では、忙しい毎日のお買い物時間を短縮し、お客さまの生活スタイルに合わせたお買い物をサポートするべく、「JR筑前前原駅(福岡県糸島市)」「JR九大学研都市駅(福岡県福岡市西区)」に「受け取り専用ロッカー」を設置、更なる利便性向上に努めました。
6月より「イオン九州アプリ」のクーポン配信機能を、イオングループの公式トータルアプリ「iAEON」に移行しました。これにより、「決済」「ポイント」「クーポン」「お得な情報」が一つのアプリで完結できるようになり、よりお得に、便利でスピーディなお買い物をお楽しみいただけます。今後も新たな機能追加を通して、お客さまにさらに便利で、お得なお買い物スタイルをご提案してまいります。
(収益力向上の取り組み)
店舗面では、総合スーパー(GMS)1店舗、スーパーマーケット(SM)2店舗を活性化し、店舗の魅力度向上に取り組みました。このうち、「イオン小郡ショッピングセンター(福岡県小郡市)」では、より地域のお客さまの暮らしに密着した店舗を目指し、地域最大級の冷凍食品の品揃えに取り組んだほか、こだわりの珈琲豆や輸入食品を品揃えした「カフェランテ」や新たな専門店を導入しました。
商品面では、外出や社会行事関連の需要の高まりに対応するべく、トラベル関連商品や化粧品、ウェルネスフーズ、総菜や冷凍食品等の品揃えを拡充しました。また、九州・沖縄・山口の各県のご当地食材や加工品を取り揃えた「大九州マルシェ」の開催、九州の生産者、お取引先さまと協力し、月替わりで「素材にこだわった逸品」企画の実施等、地産地消・地産域消の取り組みを推進しました。
様々な商品の値上げが相次ぐ中で、生活応援施策として実施してきた「本気の価格」を「しあわせプラス」としてスケールアップし、引き続き企業努力により食品や日用品等の価格維持に努めました。
経費面では、セルフレジや電子棚札の導入店舗拡大、販促施策のデジタルシフト等に継続して取り組み、店舗オペレーションの効率改善及び生産性の向上に努めました。
(パーパスの制定及びマテリアリティの特定)
当社は、昨年の設立50周年を機に、100年企業を目指すために当社に求められる社会的役割について次の50年を担う若手社員が中心となり議論を重ね、今年5月に「私たちの『たからもの』 九州をもっと―」をパーパスとして制定いたしました。そしてパーパスを達成するために優先的に取り組むべきテーマとして特定した6つのマテリアリティ(重要課題)とともにWebサイト(※)にて公表しております。これまで支えていただいたすべてのステークホルダーの皆さまとの「つながり」をもっと強固なものにして、これからも九州の成長に貢献し、明るく元気な未来を創りだすために、従業員一人ひとりが変革と挑戦を続けることができる企業を目指してまいります。
※WebサイトのURL https://aeon-kyushu-sustainability.com/
(地域貢献・持続可能な社会の実現に向けた取り組み)
当社は、九州の成長と暮らしの豊かさに貢献するという経営理念のもと、事業活動を通じ、地域貢献、持続可能な社会の実現に向けた活動に取り組んでいます。当四半期における主な取り組みは次のとおりです。
CO₂排出量削減の取り組みとして、当四半期において「イオン小郡ショッピングセンター」にPPAモデル(※)を導入し、太陽光発電電力を自家消費しています。
※PPAモデルとは、「Power Purchase Agreement(電力販売契約)」の略で、PPA事業者が、電力需要家の敷地や屋根等のスペースを借り太陽光発電システムを設置し、そこで発電した電力を電力需要家に販売する事業モデルです。
2019年より実施している「フードドライブ(食品の寄附活動)」の取り組みでは、当四半期において新たに「マックスバリュエクスプレス」や「ザ・ビッグ」、「ホームワイド」等を加え、九州7県及び山口県で合計279店舗に規模を拡大し、取り組みを推進しています。
当社が運営する自転車専門店「イオンバイク」で展開しているオリジナルブランドサイクル「hygge(ヒュッゲ)」の収益金の一部を、九州各県のフードバンク団体さまに寄附しました。寄附金は、困りごとを抱えているご家庭や団体への食糧支援や、未来を担う子どもたちの健やかな成長を応援するために役立てられます。
お買い物を通してできる社会貢献として、4月に「環境特別WAONボーナスポイント」を実施しました。この取り組みは、対象の環境配慮型商品をお買い上げいただくとお客さまに付与されるWAONボーナスポイントと同額が公益財団法人イオン環境財団へ寄附され、森の再生のための植樹の苗木代などの環境保全活動に役立てられる取り組みで、昨年は寄附金を利用して、宮崎県東諸県郡綾町にてソメイヨシノ・カツラ・センダンなど約30種の植樹を実施しております。
単なる不用品回収にとどまらず、お客さまご自身が環境や社会への配慮に参加し、取り組みを体感いただける機会として、4月に当社の22店舗で衣料品の回収イベントを実施しました。初めて開催した昨年4月には3日間で約7.9トンの回収実績があり、リサイクルされたポリエステル繊維を一部使用した衣料品を当社の店舗で販売しました。今回も同様に回収、リサイクル、製造、販売までの「服から服」への循環を予定しています。
万が一の災害に他企業や行政と連携して備えることで、地域の皆さまが安心して暮らせるまちづくりに貢献するべく、3月には福岡県糟屋郡志免町、4月には鹿児島県鹿屋市と「災害時における生活必需物資供給確保等についての協定」を締結しました。
当社は、保護犬猫の譲渡促進に取り組む団体の活動に賛同し、店舗駐車場において各保護団体と継続的に保護犬猫の譲渡会イベントを開催しています。5月には、イオンペット株式会社との合同での動物愛護イベントをイオンモール八幡東(福岡県北九州市八幡東区)にて開催しました。これらのイベントを通して、保護動物とご家族の新たな出会いをサポートするとともに、保護動物を取り巻く社会課題を地域のお客さまに伝え、未来を担う子ども達にも、動物と共生する未来を考えてもらう機会の創出につなげてまいります。
九州エリアにおける流通小売業のサステナビリティ推進を目的として、趣旨に賛同する11社で5月に設立した「九州流通サステナビリティサロン」における取り組みの一環として、6月の環境月間に合わせて、賛同する流通企業5社の店舗(約310店舗)で「サステナブル共同販促」を実施しました。
② 財政状態の状況
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、1,645億36百万円となりました。
流動資産合計522億70百万円の主な内訳は、現金及び預金が63億81百万円、棚卸資産が285億96百万円であります。
固定資産合計1,122億66百万円の主な内訳は、有形固定資産が887億43百万円、差入保証金が143億26百万円であります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債は、1,173億60百万円となりました。
流動負債合計854億18百万円の主な内訳は、支払手形及び買掛金が395億71百万円、1年内返済予定の長期借入金が75億円、短期借入金が52億円であります。
固定負債合計319億41百万円の主な内訳は、長期借入金が173億47百万円、資産除去債務が40億5百万円であります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は、471億75百万円となりました。
主な内訳は資本金が49億15百万円、資本剰余金が108億71百万円、利益剰余金が311億84百万円であります。
(2)資本の財源及び資金の流動性
当第1四半期連結会計期間における資金需要は、運転資金(その主なものは商品の仕入、広告宣伝費、人件費及び設備関連費用等)及び資本的支出であり、その資金源泉は営業活動によって得られた資金と借入金により賄いました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
