【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績 連結業績
2023年2月期第2四半期連結累計期間
2024年2月期第2四半期連結累計期間
増減
増減率
(2022年3月1日から
(2023年3月1日から
2022年8月31日まで)
2023年8月31日まで)
売上高
(百万円)
112,578
132,896
20,318
18.0%
営業利益
(百万円)
5,570
10,311
4,741
85.1%
経常利益
(百万円)
6,157
10,639
4,481
72.8%
親会社株主に帰属する四半期純利益
(百万円)
3,893
7,094
3,200
82.2%
当第2四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症の分類が5類に移行したことに伴い、行動制限や海外からの入国制限が大幅に緩和され、経済・社会活動の正常化が進みました。また、所得環境の緩やかな改善などを背景に個人消費は回復傾向が続き、ファッション関連の消費意欲も底堅さを継続しました。一方、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、資源・エネルギー価格の高騰、為替の変動、国際的なインフレなど経済の先行きは不透明な状況が続いております。
このような情勢の中、当社グループは中期経営計画において以下の成長戦略を策定し、着実に推進しております。
成長戦略Ⅰ マルチブランド、カテゴリー
ブランドの役割に応じたグルーピングによる収益改善と成長の両立
成長戦略Ⅱ デジタルの顧客接点、サービス
自社ECの成長加速と楽しいコミュニティ化
成長戦略Ⅲ グローカル
中国大陸でのモデル展開と東南アジア開拓
成長戦略Ⅳ 新規事業
飲食事業確立と新たな魅力の獲得
当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高が1,328億96百万円(前年同期比18.0%増)、営業利益が103億11百万円(前年同期比85.1%増)、経常利益が106億39百万円(前年同期比72.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が70億94百万円(前年同期比82.2%増)となりました。
アパレル・雑貨関連事業の国内売上高につきましては、第1四半期に引き続き外出機会の増加とファッションのカジュアル化の追い風に加え、季節やトレンドに対応した商品展開、ヒット商品の育成、高付加価値化による商品価格の見直しを進めた結果、前年同期比16.0%の増収となりました。デジタル戦略として、自社EC「ドットエスティ」とリアル店舗を連動させたプロモーションや、人気キャラクターや他社とのコラボ商品の販売、他社商材の取り扱いによる品揃えの拡充などを進めたことで、自社ECの会員数は前期末比100万人増の1,650万人に伸長しました。また、EC専業子会社の株式会社BUZZWITが前期第2四半期から子供服ECの株式会社オープンアンドナチュラル(現 株式会社BUZZWIT)を連結子会社化したことも寄与し、EC売上高は前年同期比14.1%増となりました。海外売上高(円換算)について、中国大陸では前年同期に新型コロナウイルス感染症の影響があったことや新規出店した店舗の寄与により、前年同期比126.5%の増収となりました。台湾でも前年同期に新型コロナウイルス感染症の影響があったことや、マルチブランド戦略に沿った新規出店により、51.2%の増収となりました。米国では、景気の先行き不安感から卸売事業がやや減速しましたが、10.0%の増収となりました。香港は前年同期に新型コロナウイルス感染症の影響があったことや、値引きの抑制などにより27.7%の増収となり、海外事業全体では37.7%の増収となりました。その他(飲食事業)の売上高に関しましては、外食産業における原材料価格や光熱費の上昇、人手不足など厳しい経営環境が続きましたが、来店客数は徐々に回復の動きが見られ、29.2%の増収となりました。収益面につきましては、円安による原価上昇の影響が続きましたが、「適時・適価・適量」の商品提供による在庫コントロールと値引き販売の抑制、商品の高付加価値化、商品価値とのバランスを考慮した商品の価格見直しにより、収益性の改善を図りました。また自社ポイントの制度変更による一過性のポイント失効などの影響や、海外事業の収益性改善により、アパレル・雑貨関連事業の売上総利益率は改善しました。その他(飲食事業)においては、原価上昇の影響などにより売上総利益率が低下しましたが、連結での売上総利益率は56.3%となり、前年同期比0.5ポイント改善しました。販売費及び一般管理費につきましては、従業員の処遇改善や売上高の伸長により、人件費、店舗家賃、カード手数料などが増加しましたが、増収効果により販管費率は48.6%と前年同期比2.2ポイント改善し、営業利益は前年同期比85.1%増と大きく伸長しました。また、為替差益2億10百万円を営業外収益に、店舗の減損損失53百万円を特別損失に計上しました。
セグメントごとの経営成績は次の通りです。
①アパレル・雑貨関連事業上記の状況の結果、売上高は1,264億78百万円、セグメント利益は105億81百万円となりました。店舗展開につきましては、61店舗の出店(内、海外16店舗)、18店舗の退店(内、海外1店舗)の結果、当第2四半期連結累計期間末における店舗数は、1,478店舗(内、海外110店舗)となりました。
②その他(飲食事業)その他(飲食事業)につきましては、売上高は64億41百万円、セグメント利益は57百万円となりました。店舗展開につきましては、4店舗の出店、4店舗の退店の結果、当第2四半期連結累計期間末における店舗数は、74店舗となりました。
(2) 財政状態当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて、101億31百万円増加して1,215億23百万円となりました。これは主に、現金及び預金が49億19百万円、受取手形及び売掛金が16億30百万円、棚卸資産が15億68百万円それぞれ増加したことによるものです。負債は、前連結会計年度末に比べて、29億38百万円増加して535億67百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が27億70百万円、未払法人税等が8億8百万円それぞれ増加したことによるものです。純資産は、前連結会計年度末に比べて、71億93百万円増加して679億56百万円となりました。これは主に、自己株式が4億91百万円減少(純資産は増加)した一方で、利益剰余金が54億96百万円、繰延ヘッジ損益が5億70百万円それぞれ増加したことによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べて、49億27百万円増加して212億70百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、117億95百万円(前年同期は53億93百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額が26億12百万円あった一方で、税金等調整前四半期純利益が105億85百万円、減価償却費が45億4百万円それぞれあったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、47億69百万円(前年同期は37億34百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が32億51百万円、無形固定資産の取得による支出が14億72百万円それぞれあったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、24億54百万円(前年同期は24億91百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が2億円、配当金の支払額が15億97百万円、リース債務の返済による支出が6億28百万円それぞれあったことによるものです。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題等当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動特記すべき事項はありません。