【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況① 財政状態当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億8百万円増加し、230億67百万円となりました。増減の主な要因は、現金及び預金が6億75百万円減少したものの、仕掛品が6億22百万円、電子記録債権が1億57百万円、ソフトウェア仮勘定が1億96百万円増加したことによるものであります。また、当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2億12百万円増加し、88億54百万円となりました。増減の主な要因は、支払手形及び買掛金が3億6百万円、短期借入金が1億45百万円減少したものの、契約負債が6億38百万円、リース債務が18百万円増加したことによるものであります。当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ96百万円増加し、142億13百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が2億85百万円減少したものの、為替換算調整勘定が2億91百万円増加、自己株式が73百万円減少したことによるものであります。
② 経営成績当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、5月に新型コロナウイルスの感染法上の位置付けが5類に移行されたことを受け、経済活動の正常化が更に進展、雇用や所得環境の改善もあり、緩やかな回復傾向が見受けられました。一方、ウクライナ情勢長期化等に伴うインフレの進行や急激な為替変動による影響に加え、世界的な金融引き締めや中国経済の減速の兆候が見られる中、景気への下振れリスクが懸念されるなど、依然として先行きは不透明な状況が続いております。当社グループではこの6月に中国での拠点活動を新たに開始し、日本、アメリカ、インド、イタリアを含めたグローバル5極体制がスタートしました。国内においては、機械事業での大手ジェネリックメーカーを中心とした工場新増設等の旺盛な需要が継続し、また化成品事業も堅調に推移する中、日本国内のみならず海外市場でのプレゼンス向上を目指し、グループ各社とのシナジーをより追求、加速化に注力しております。このような環境下において、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高は95億83百万円(前年同期比12.3%増)、営業利益は1億77百万円(前年同期は67百万円の営業損失)、経常利益は1億95百万円(前年同期比499.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億15百万円(前年同期は17百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。・機械部門ジェネリックメーカーの生産設備増強を中心に国内受注は引続き好調に推移する中、受注残高については161億79百万円と過去最高を更新しました。しかしながら、一部部品の調達や出荷までのリードタイムの長期化は、未だ改善されていない状況も続いております。また、前第2四半期連結累計期間においては、米国子会社では米国における労働需給の逼迫やサプライチェーンの混乱による部材調達の長期化の影響を受け、出荷が大幅に遅延し、業績は苦戦を強いられましたが、当第2四半期連結累計期間では着実に出荷を実現し、大きく回復いたしました。この結果、売上高は62億46百万円(同15.2%増)、セグメント利益は45百万円(前年同期は2億68百万円のセグメント損失)となりました。
・化成品部門医薬品添加剤は、国内向けが順調に推移し、過去最高の売上高となった前連結会計年度を上回るペースで進捗しており、売上高、利益とも増加となりました。食品品質保持剤は、ネット通販のパンの販売が好調であったことによる需要増が続き、全体を牽引、同様に前連結会計年度を上回るペースで進捗しております。この結果、売上高は33億37百万円(同7.2%増)、セグメント利益は4億79百万円(同0.2%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比べ6億75百万円減少(前年同期は5億6百万円の減少)し、32億41百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。① 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動の結果、増加した資金は2億25百万円(前年同期は9億46百万円の減少)となりました。これは、仕入債務の減少3億79百万円、棚卸資産の増加3億48百万円、法人税等の支払額1億12百万円等の減少要因があったものの、契約負債の増加5億9百万円、売上債権の減少1億31百万円等の増加要因によるものであります。② 投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動の結果、減少した資金は3億64百万円(前年同期は2億70百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1億80百万円、無形固定資産の取得による支出1億79百万円等の減少要因によるものであります。③ 財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動の結果、減少した資金は5億75百万円(前年同期は5億41百万円の増加)となりました。これは主に、配当金の支払3億32百万円、短期借入金の純増減額1億99百万円等の減少要因によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、3億25百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。