【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の連結子会社)が判断したものであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号
2020年3月31日)等を適用しております。
詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載
のとおりであります。
(1)経営成績の分析
①経営成績に関する説明
当第3四半期連結累計期間(2022年3月1日~11月30日)の業績は、売上高が2,268億33百万円(対前年同期比105.4%)※、旧収益認識基準で、2,530億20百万円(同105.1%)、営業利益108億18百万円(同91.3%)、経常利益110億1百万円(同92.1%)、親会社株主に帰属する四半期純利益71億63百万円(同84.3%)となりました。
※対前年同期比は、前年同期実績を新収益認識基準に組替えた上で、同基準による比較により算出しています。
売上高は、営業強化による顧客内シェア拡大や新規受託物件の増加等により、全7事業で増収となり、前年同期を上回りました。とりわけ、下期以降、2022年3月に発生した福島県沖地震に伴う復旧関連工事をはじめ、各種工事の受託を拡大した建設施工事業では、前年同期比で売上高を大きく伸長しました。
営業利益は、前年度上期に上積み要因となったアルコール消毒清掃の需要が減少した清掃事業や原材料、物流費等の高騰により仕入原価が上昇した資材関連事業等で減益となった結果、前年同期を下回り、業績予想に対しても遅れが発生する結果となりました。
なお、当第3四半期連結会計期間(2022年9月1日~2022年11月30日)においては、設備管理・警備・清掃における新規受託物件の拡大や建設施工事業における各種工事の受注拡大、自動販売機事業における人流回復に伴う売上伸長や前期に実施した資産価値の適正化等により、前年同期比で大幅な増収増益となりました。
[当第3四半期連結累計期間の主な取り組み]
当社は、更なる持続的成長を目的に2018年10月に、イオンディライト ビジョン2025(以下、「ビジョン2025」)を策定し、アジアにおいて「安全・安心」、「人手不足」、「環境」の3つを成長戦略の柱に社会課題を解決する環境価値創造企業を目指すことを決めました。
また、ビジョン2025の実現に向けた成長を加速するため、2021年度を初年度とする中期3ヵ年経営計画を策定し、「お客さま起点の経営」、「DXの推進」、「グループ経営」の3つを基本方針に掲げました。当期は前期に引き続き、これら3つの実践に向けた各種取り組みを推進しました。
〈お客さま起点の経営〉
・営業体制強化によるマーケットシェアの拡大
当期は、アカウント営業や各支社・支店による地域営業を強化するとともに、省エネや防疫対策等、お客さまの課題を起点とした提案活動を継続することで、顧客内シェアの拡大や新規顧客開拓を推進しました。
・エネルギーコスト上昇への対応
エネルギーコストの上昇が企業や団体にとって課題となる中、当社では、照明のLED化や空調機の更新、ノンフロンケースの販売等を通じて、施設の省エネに貢献してまいりました。加えて、施設毎により高度なエネルギーマネジメントを実施していくことを目的に、施設における使用電力を可視化するツールを開発し、38施設へと導入しました。
〈DXの推進〉
・データ連携基盤「イオンディライトプラットフォーム」のアップデート
当社では、全てのお客さまに対して、それぞれの課題に最適なソリューションを提案し、効率的に提供していくためのデータ連携基盤「イオンディライトプラットフォーム※」を構築し、その利活用とアップデートを進めています。
当期は、顧客からのリクエスト情報や各種設備情報等のインプットを進めるとともに主要システム間の連携強化により、各種データを一元管理し、分析可能な体制を整備しました。これにより、アウトプット情報の利用を開始し、営業活動の効率化や業務品質の向上に繋げました。
※ イオンディライトプラットフォーム・・・施設内外から得られる各種情報を収集・分析、価値ある情報へと加工し、当社グループ各社やパートナー企業を含めたサービスネットワーク全体に共有する仕組み。
・新たな施設管理モデル「エリア管理」の展開
当社では、深刻化する人手不足に対応した持続可能な事業モデル構築を目的に、IoT等の技術を活用し、エリア単位で複数の施設を効率的に管理する新たな施設管理モデル「エリア管理」を展開しています。当期は、2022年4月の機構改革において、国内全8支社配下の支店エリア体制をお客さまのニーズや施設特性、地域特性等に合わせて再編しました。これにより、全国で「エリア管理」の実施体制を整備しました。
同時に、点検業務を自動化するためのカメラやセンサーの導入といった設備投資やカスタマーサポートセンター※への一部業務の集約等を進めることで、当期は計91施設(累計269施設)にて省人化・無人化を実現し、常駐設備管理員41名分(累計156名分)のポストを削減しました。また、常駐ポスト削減に伴い、施設管理の現場で培われた専門性を更なる収益機会の拡大に繋げるため、新規受託物件や営業部門、工事部門などへとこれら専門人材の再配置を実施しました。
※ カスタマーサポートセンター(CSC)・・・2021年度期初より国内全国8支社配下で稼働を開始。各種システムやセンサーの活用により、複数の施設を遠隔制御するとともに、各地域でお客さまの施設情報やリクエストを集約する機能を担う。
〈グループ経営〉
(国内グループ会社)
国内では、環境変化に伴うお客さまの設備投資計画の見送りや先送りに加え、新型コロナウイルス感染症やロシア・ウクライナ危機に伴う資機材の調達遅延等が主にビルメンテナンス事業を展開する各社の業績に影響を与えました。厳しい環境下、一部企業においては増収を果たしたものの原価上昇への対応が遅れ、国内グループ会社全体として増収減益となりました。
こうした中、2020年度以降、コロナ下で苦戦を強いられてきた旅行関連事業では、出張需要やイベントのリアル開催が回復基調に転じたことや前年度からの営業強化が奏功し業績を大幅に回復しました。
(中国事業)
アジア最大の成長エリアと位置付ける中国では、新型コロナウイルス感染症による影響に対応しながら、顧客内シェア拡大や新規顧客開拓に取り組んだことで増収増益となりました。
(アセアン事業)
アセアンでは、コロナ下で停滞していた各国の経済が回復傾向に転じたこともあり、事業を展開する各国で大幅な増収となり、アセアン事業全体としても増収増益となりました。
〈第4回 イオンディライト技術コンテストの開催〉
当社は、安全・安心で持続可能な地域社会づくりへ貢献するため、事業を展開する各エリアでファシリティマネジメント(以下、「FM」)の地域経済圏形成を目指しています。これを実現するには、共にサービスを提供するパートナー企業との絆をより一層深めるとともに、互いに「技術力」と「人間力」に磨きをかけ、施設管理の専門性を高めていくことが不可欠です。そのため、当社では、FMの専門家集団となるための取り組みの一環として、2019年度より、パートナー企業各社からもご参加いただき、事業別の技術コンテストを開催しています。
本年も、2022年11月度に「第4回イオンディライト技術コンテスト(設備の部・清掃の部・警備の部)」を開催し、各事業において、専門知識や技術、チームワークを競う競技や好事例の発表、共有を実施しました。
当社はこうした取り組みを通じて、引き続き、パートナー企業とのリレーションを強化しながら、共に専門性を高めていくことで、お客さま、地域社会の「安全・安心」に貢献してまいります。
〈自己株式の取得と従業員への株式付与〉
当社は、資本効率の向上と株主還元の強化を目的に、2022年10月5日から2023年10月4日を取得期間に、自己株式を除く発行済み株式総数の約3%にあたる150万株を上限に自己株式を取得していくことを決議し、2022年12月末日現在で349,300株取得いたしました。
また、2022年11月16日に迎えた当社創立50周年を機に、従業員一人ひとりの経営への参画意識の向上を目的に従業員持株会を通じ当社、及び国内グループ会社の従業員に当社株式を付与することを決定いたしました。重要なステークホルダーである従業員に対して当社株式を取得する機会を提供することで、今後の業績に対するコミットメントとロイヤリティの向上を図ります。
② 当第3四半期連結累計期間における主要事業の概況
[セグメント別業績]
<売上高>
セグメントの名称
売上高(百万円)※1
構成比(%)※2
前年同期比(%)※3
設備管理事業
(旧収益認識基準)
49,003
(48,731)
21.6
105.4
(104.9)
警備事業
36,909
16.3
104.2
清掃事業
51,130
22.5
101.3
建設施工事業
38,207
16.8
113.4
資材関連事業
(旧収益認識基準)
30,994
(44,268)
13.7
102.8
(103.5)
自動販売機事業
(旧収益認識基準)
7,084
(20,269)
3.1
101.9
(102.4)
サポート事業
13,503
6.0
111.7
合計
(旧収益認識基準)
226,833
(253,020)
100.0
105.4
(105.1)
※1 設備管理事業、資材関連事業、自動販売機事業において一部、収益認識基準が今期より変更されています。
※2 構成比は新収益認識基準のみを記載しています。
※3 設備管理事業、資材関連事業、自動販売機事業の前年同期比は、前年同期実績を新収益認識基準に組替えた上
で、同基準による比較により算出しております。括弧内は、旧収益認識基準での同基準比較です。
<セグメント利益>
セグメントの名称
セグメント利益(百万円)
構成比(%)
前年同期比(%)
設備管理事業
4,269
25.1
105.7
警備事業
2,307
13.6
88.9
清掃事業
5,036
29.6
81.6
建設施工事業
2,714
16.0
94.9
資材関連事業
1,455
8.6
75.3
自動販売機事業
791
4.6
191.0
サポート事業
419
2.5
126.9
合計
16,993
100.0
92.6
<設備管理事業>
設備管理事業は、売上高490億3百万円(対前年同期比105.4%)※、セグメント利益42億69百万円(同105.7%)となりました。同事業では、継続契約の新規受託や各種整備業務の受注拡大を通じた顧客内シェア拡大等により増収増益となりました。
※旧収益認識基準:売上高487億31百万円(対前年同期比104.9%)
<警備事業>
警備事業は、売上高369億9百万円(対前年同期比104.2%)、セグメント利益23億7百万円(同88.9%)となりました。同事業では、施設警備の新規受託を拡大した一方、上期に安全カメラの受注が減少したこと等により収益性が低下し増収減益となりました。こうした中、入退店管理や閉店業務のシステム化、価格交渉等を通じて、収益性改善に向けた取り組みを継続しました。
<清掃事業>
清掃事業は、売上高511億30百万円(対前年同期比101.3%)、セグメント利益50億36百万円(同81.6%)となりました。同事業では、商業施設や医療施設を中心に継続契約の新規受託を拡大した一方、前年度上期に上積み要因となったアルコール消毒清掃の需要減少や病院をはじめとした新規物件受託に伴う先行投資が影響し増収減益となりました。
<建設施工事業>
建設施工事業は、売上高382億7百万円(対前年同期比113.4%)、セグメント利益27億14百万円(同94.9%)となりました。同事業では、期初より工事の見送りや先送り、資機材の調達遅延等によるマイナス影響を受けていたものの第3四半期以降、各種工事の受託を拡大したことで大幅な増収となりました。
<資材関連事業>
資材関連事業は、売上高309億94百万円(対前年同期比102.8%)※、セグメント利益14億55百万円(同75.3%)となりました。同事業では、イオングループ内でのシェア拡大に注力し増収となりましたが、原油価格や原材料、物流費等の高騰に伴い仕入原価が上昇したこと等により収益性が低下し減益となりました。こうした中、物流費等の効率化に加え、上昇する原価の適正な売価への反映努力を継続しました。
※旧収益認識基準:売上高442億68百万円(対前年同期比103.5%)
<自動販売機事業>
自動販売機事業は、売上高70億84百万円(対前年同期比101.9%)※、セグメント利益7億91百万円(同191.0%)となりました。同事業では、人流回復や夏場における猛暑の影響で飲料の売上が伸長したこと等により増収となりました。また、前期に不採算機を減損処理したことで減価償却費が減少しました。
※旧収益認識基準:売上高202億69百万円(対前年同期比102.4%)
<サポート事業>
サポート事業は、売上高135億3百万円(対前年同期比111.7%)、セグメント利益4億19百万円(同126.9%)となりました。同事業では、お客さまの施設とその周辺の管理運営に関するアウトソーシングニーズに応える様々なサービスの提供拡大に取り組みました。また、旅行関連事業では、回復傾向にある出張需要への対応やイベント関連事業に注力することで、前年同期より業績を大幅に回復しました。この結果、同事業は増収増益となりました。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
特記事項はありません。
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