【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の状況
①連結経営成績に関する説明
当社は、「お客さま第一」を基本理念として、『イオンモールは、地域とともに「暮らしの未来」をつくる
Life Design Developer(注)です。』を経営理念としています。この経営理念の下、持続可能な社会の実現に向けて、企業市民として地域・社会の発展と活性化に貢献する当社の企業活動を「ハートフル・サステナブル」と定め、様々な取り組みを推し進めています。
ローカライゼーションの視点に基づいたエリアごとに個性あるモールづくりを国内外で推し進めることにより、人々のライフスタイルの向上と地域社会の発展に貢献するとともに、地域・社会の課題に対してソリューションを提供し続けることで、地域コミュニティにおける中核施設としての社会インフラ機能のポジション確立をめざしてきました。本年5月には、不確実性が高まる時代において、持続可能(サステナブル)な社会をつくる、また強靭(レジリエント)な組織をつくりあげていくことを目的として、2030年ビジョン「イオンモールは、地域共創業へ」を新たに策定しました。お客さま、地域社会、パートナー企業さま、株主・投資家さま等の同じ志を持つステークホルダーの皆さまとともに、「つながる」を創造し、広げ、深め、持続可能な地域の未来につながる営みを共創する企業をめざしていきます。
(注)Life Designとは、商業施設の枠組みを越えて、一人ひとりのライフステージを見据えたさまざまな機能拡充を行い、ショッピングだけでなく、人との出逢いや文化育成なども含めた「暮らしの未来」をデザインすることと定義しています。
当第1四半期連結累計期間の経営成績は、営業収益は1,055億2千9百万円(対前年同期比109.7%)と増収で過去最高を達成、営業利益は138億8千3百万円(同106.0%)、経常利益は114億7千1百万円(同105.8%)といずれも増益となりました。カテプリ(北海道)の管理・運営業務終了を決定したことによる店舗閉鎖損失引当金繰入額6億5千万円等、特別損失に10億9百万円を計上しましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益は63億7千2百万円(同102.3%)となり増益を確保しました。
◆連結経営成績 (単位:百万円)
前第1四半期
連結累計期間
当第1四半期
連結累計期間
増減
(対前年同期比)
営業収益
96,167
105,529
+9,362
(109.7%)
営業利益
13,092
13,883
+791
(106.0%)
経常利益
10,845
11,471
+625
(105.8%)
親会社株主に帰属する四半期純利益
6,226
6,372
+146
(102.3%)
②セグメント別事業概況に関する説明
◆セグメント別経営成績 (単位:百万円)
営業収益
セグメント利益又は損失(△)
前第1四半期
連結累計期間
当第1四半期
連結累計期間
増減
(対前年同期比)
前第1四半期
連結累計期間
当第1四半期
連結累計期間
増減
(対前年同期比)
中国
12,820
14,391
+1,571
(112.3%)
2,426
2,501
+74
(103.1%)
ベトナム
2,680
3,528
+848
(131.6%)
765
1,093
+328
(142.9%)
カンボジア
1,104
1,899
+794
(171.9%)
250
97
△153
(38.8%)
インドネシア
1,242
1,559
+316
(125.5%)
△263
△105
+157
(-)
その他
-
-
-
(-)
△3
△3
△0
(-)
海外
17,847
21,378
+3,531
(119.8%)
3,175
3,582
+406
(112.8%)
日本
78,319
84,150
+5,831
(107.4%)
9,909
10,294
+384
(103.9%)
調整額
-
-
-
(-)
6
6
-
(100.0%)
合計
96,167
105,529
+9,362
(109.7%)
13,092
13,883
+791
(106.0%)
a.海外
〔当第1四半期連結累計期間(1月~3月)〕
営業収益は213億7千8百万円(対前年同期比119.8%)、営業利益は35億8千2百万円(同112.8%)と増収増益となりました。各国における営業概況は以下に記載のとおりです。なお、海外現地法人の決算期は12月末のため、当第1四半期連結累計期間の業績は1月~3月となります。
(中国)
営業収益は143億9千1百万円(対前年同期比112.3%)、営業利益は25億1百万円(同103.1%)と増収増益となりました。
前第1四半期連結累計期間においては、昨年3月中旬以降新型コロナウイルス感染症(以下、「新型コロナ」という。)拡大により当社モールをエリア単位で臨時休業しましたが、当第1四半期連結累計期間においては、昨年12月にゼロコロナ政策が緩和されて以降、中国における経済活動および消費は活発化しています。1月には、4年ぶりに行動制限のない春節を迎えたことで、春節期間に向けた帰省や旅行等の購買需要が高まりました。3月には、気温の上昇に伴い外出機会が増えたことで、衣料品、スポーツ衣料、靴・鞄等の業種が好調に推移しました。その結果、当第1四半期連結累計期間の既存モール専門店売上は前期比121.8%(対象22モール)と伸長しました。
(ベトナム)
営業収益は35億2千8百万円(対前年同期比131.6%)、営業利益は10億9千3百万円(同142.9%)と増収増益となりました。
当第1四半期連結累計期間においては、1月にベトナムの旧正月にあたるテトを迎え、テト前には各モールで衣料品を中心に購買需要が高まり売上を牽引しました。3月には、女性に感謝の気持ちを伝える記念日である「国際女性デー」、省エネ実現を目的としたイベントである「アースアワー」等、積極的なプロモーションを展開し集客拡大につなげました。その結果、当第1四半期連結累計期間の既存モール専門店売上は前期比125.4%(対象6モール)と伸長しました。
(カンボジア)
営業収益は18億9千9百万円(対前年同期比171.9%)と増収を確保しましたが、営業利益は9千7百万円(同38.8%)と減益となりました。
当第1四半期連結累計期間においては、新型コロナに伴う行動制限は大幅に緩和され、当社モールは通常営業し消費トレンドは改善基調にありますが、昨年12月に開業したカンボジア3号店イオンモールミエンチェイ(プノンペン都)の前面道路となるフンセン道路の陸橋工事による慢性的な渋滞の発生により、集客数に影響が出ております。工事は来年6月まで続く予定であり、現在政府による渋滞対策などを講じています。結果として前連結会計年度に新規モールをオープンしたことで営業収益は増収となったものの、想定客数の未達やコロナ下でのオープンによる空床の影響等もあり、営業利益は減益となりました。
(インドネシア)
営業収益は15億5千9百万円(対前年同期比125.5%)と増収、営業損益は1億5百万円の損失(前第1四半期連結累計期間は2億6千3百万円の損失)となり前期比1億5千7百万円の損益改善となりました。
前第1四半期連結累計期間においては、政府により活動制限レベルが引き上げられ、当社モールでは営業時間短縮や入場制限等が実施されましたが、当第1四半期連結累計期間はウィズコロナへの移行に伴い、行動制限が緩和され人流が正常化したことで、当社モールへの集客改善につながりました。その結果、当第1四半期連結累計期間の既存モール来店客数は前期比120.7%(対象4モール)と伸長しました。
〔第2四半期連結会計期間以降(4月~)〕
中国では前第2四半期連結累計期間において、政府による厳格な行動規制のもと、一部の当社モールを断続的に臨時休業した反動から、当第2四半期連結累計期間の既存モール専門店売上は4月度が前期比182.6%、5月度が前期比133.5%と好調に推移しております。
ベトナムでは前第2四半期連結会計期間(3ヶ月)において、政府のウィズコロナ政策への転換により、既存モール専門店売上(対象4モール)が新型コロナの影響を受けていない2019年度対比で149.8%と伸長しており、これに対し当第2四半期連結累計期間の既存モール専門店売上は4月度が前期比94.5%、5月度が前期比98.2%となりました。経済成長鈍化の影響が一部ありますが、新型コロナ影響を受けていない2019年度対比では4月度が149.8%、5月度が155.8%と引き続き高い成長となっています。
カンボジアでは、4月は前期比で来店客数が改善しているものの、3号店となるイオンモールミエンチェイの前面道路の工事渋滞による影響により想定客数から乖離する状況が続いております。陸橋工事の続くフンセン道路については政府主導で迂回道路の整備が進められ、6月には一部道路が開通しておりますので、積極的な迂回路への誘導などを進めていきます。
インドネシアでは、レバラン(断食明け大祭)期間の来店客数が好調に推移したことで、既存モールの来店客数は4月度が前期比147.7%、5月度が前期比102.7%となりました。
当連結会計年度においては、中国で1モール、カンボジアでロジスティクスセンター1施設の新規オープンを計画しており、6月26日にシハヌークビルFTZロジスティクスセンター(シハヌーク州)の第1期倉庫を開設しました。
<第2四半期連結会計期間以降の海外新規物件>
国名
名称
所在
オープン
(注1)
専門店数
総賃貸面積
(㎡)
カンボジア
シハヌークビルFTZロジスティクスセンター
シハヌーク州
2023年6月26日
―
19,400
(注2)
中国
(仮称)イオンモール武漢江夏
湖北省武漢市
2023年度
250
95,000
(注)1.オープン年度は日本の会計年度で記載。海外現地法人の決算期は12月末。
2.シハヌークビルFTZロジスティクスセンターは総賃貸面積ではなく建築面積を表記。
b.日本
〔当第1四半期連結累計期間(3月~5月)〕
営業収益は841億5千万円(対前年同期比107.4%)、営業利益は102億9千4百万円(同103.9%)と増収増益となりました。
3月13日より新型コロナ感染対策としてのマスク着用が自己判断となり、また5月8日より新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に引き下げられたことで、お客さまの外出意欲は一気に改善し、消費トレンドも急速に回復しています。ゴールデンウィークには、コロナ下で多くの我慢をしてきた子どもたちにワクワク、ドキドキする体験を届けたいとの想いから人気アニメとのコラボイベントやプログラミングを学べるワークショップなど、全国のイオンモールで1,000以上のイベントを実施し、ファミリー層の集客強化を図りました。
イオンモール幕張新都心(千葉県)では、本年3月にJR京葉線の新駅として幕張豊砂駅が開業し、行政とも連携した様々なイベントを開催したほか、4月にはリニューアルを実施した効果もあり、売上、集客とも好調で、当社モール全体の平均を上回って推移しています。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間の既存モール専門店売上は前期比108.0%(対象91モール)と伸長しました。
当連結会計年度においては、4施設のオープンを計画しており、4月にイオンモール豊川(愛知県)、THE OUTLETS SHONAN HIRATSUKA(神奈川県)をオープンしました。既存モールでは7モールでリニューアルを実施しました。
<当第1四半期連結累計期間における国内新規物件>
名称
所在
オープン
専門店数
総賃貸面積(㎡)
特徴
イオンモール豊川
愛知県
2023年4月4日
190
63,000
地域の方々が集い、交わる緑豊かなガーデンスペースをはじめ、スポーツを体験できる屋外広場を配置することで、ゆったりと過ごせる空間を提供しています。また、発電容量1,300kWを誇る「ソーラーカーポート」や施設内で発生する食品生ごみを利用して「バイオガス」発電、AIカメラを活用した空調制御設備等を完備した環境配慮型施設として、地域とともに環境課題解決に向けた取り組みを進めていきます。
THE OUTLETS SHONAN HIRATSUKA
神奈川県
2023年4月28日
150
33,000
地域創生型商業施設「THE OUTLETS(ジ アウトレット)」業態3号店として、アウトレットショッピング体験だけでなく、スポーツや健康、アウトドアを切り口にしたリアル店舗ならではの五感で楽しめる体験型アクティビティのほか、心と体を癒やし、ゆったりとした時間を過ごせる緑豊かな施設環境を提供しています。平塚市や湘南ベルマーレ等と協働し、当施設ならではの地域との出会いを創出していきます。
〔第2四半期連結会計期間以降(6月~)〕
第2四半期連結会計期間以降における国内新規物件は、本年秋に(仮称)イオンモール横浜西口(神奈川県)、
JIYUGAOKA de aone(東京都)のオープンを予定しています。引き続き、既存モールの増床およびリニューアルを積極的に推進するとともに、出店立地の特性を活かした新規出店により、収益拡大を図っていきます。また、インフレに伴う客単価アップを機会と捉え、夏休み時期に集客を最大化させる施策を打ち出すことで、さらなる売上拡大をめざしていきます。
<第2四半期連結会計期間以降の国内新規物件>
名称
所在
オープン
専門店数
総賃貸面積(㎡)
(仮称)イオンモール横浜西口
神奈川県
2023年秋
未公表
20,000
JIYUGAOKA de aone
東京都
2023年秋
27
4,900
③成長施策および新たな取り組み
当社は、経営理念の実現とさらなる事業成長を遂げるため、長期ビジョンである2026年2月期(2025年度)にめざす姿を定めています。
2025年にめざす姿
①国内モール単一の利益創出でなく、複数の事業からなるポートフォリオの構築をめざす。
②連結営業利益850億円超、グローバル商業ディベロッパートップクラスの水準をめざす。
③国内モールは増床・リニューアルを積極的に行い、各エリアで圧倒的な地域№1モールへの進化を図る。
④海外の成長マーケットを獲得し、海外事業は50モール体制、営業利益270億円(利益率20%)をめざす。
上記の長期ビジョンの下、2024年2月期(2023年度)を初年度とする中期経営計画(2023~2025年度)を策定し、これまで成長施策として推進してきたESG経営のさらなる進化を図るべく、「国内外におけるリージョナルシフトの推進」「ヘルス&ウエルネスプラットフォームの創造」を取組方針とし、ステークホルダーに対して経済価値、社会価値、環境価値を創出する「真の統合型ESG経営」の実現により持続的な成長をめざしていきます。具体的には、「海外成長マーケットにおける事業機会の発掘と事業化」「国内におけるビジネスモデル改革の推進」「既存事業の枠組みにとらわれない新たなビジネスモデルの創出」を成長施策として展開し、成長を支える基盤構築として「サステナブル視点での財務基盤強化と組織体制構築」を推進していきます。
■取組方針
(国内外におけるリージョナルシフトの推進)
人口動態の変化等により国・地域ごとに抱える課題が多様化・複雑化している社会において、全国一律ではなく、地域の生活圏に着目し徹底したマーケット分析・調査を行うことで、各地域が抱える課題やニーズに対し地域のステークホルダーの皆さまとの共創を通じた事業展開を進めていきます。また、イオン生活圏(注)における中核施設として、イオングループ各社との連携強化を図り、地域の生活者を起点とした商品・サービス・生活基盤をシームレスに提供していきます。
(注)イオングループ各社の総合力を組み合わせて地域に根差した商品・サービス・生活基盤をシームレスに提供することでお客さまの生活を豊かにしていく、イオングループにおける成長戦略の1つ。
(ヘルス&ウエルネスプラットフォームの創造)
お客さまの体や精神の健康のみならず、地域社会の健康、環境の健康をサポートする地域のヘルス&ウエルネスプラットフォームを創造していきます。その実現に向けては、快適で心地よい施設空間でのウエルネス関連テナントの発掘や新たな編集ゾーンの形成、あるいはウエルネス関連の新たな事業創造への取り組み等、地域で暮らす皆さまへの提供価値をさらに深めていくことで、地域におけるウエルビーイングな暮らしづくりを継続的にサポートしていきます。
■成長施策
(海外成長マーケットにおける事業機会の発掘と事業化)
成長性の高いエリアにおける物件の探索・確保を進め、2025年度末時点での50モール体制実現をめざし新規出店を加速していきます。最重点出店エリアであるベトナムでは、ホーチミン市を中心とした南部、ハノイ市を中心とした北部の両エリアに加えて、中部エリアの周辺都市においてもドミナント出店を推進していきます。中国では、成長性の高い内陸部の湖北省・湖南省を重点出店エリアと位置づけ、新規出店を加速していきます。
また、モール単一フォーマットによる事業展開から、各国および各地域が抱える課題を深掘りし、商業施設の枠組みにとらわれない新たな事業機会を探索していくことで、地域ごとの特性に合わせた新たな価値創造モデルで事業展開を図っていきます。
・中国 湖南省2号店の出店決定
中国では重点出店エリアである湖南省において、2024年に開業予定の1号店イオンモール長沙星沙(湖南省長沙市)に加えて、2025年に2号店イオンモール長沙湘江新区(湖南省長沙市)の出店を新たに決定しました。湖南省は中国華中エリアに位置し、その省都である長沙市は直近10年間の人口増加が300万人を超える等、近年高い経済成長を継続しています。当社は長沙市政府と2021年5月に包括的連携契約(5年間で5ヶ所のモール出店)を締結しており、今後も地域に新たな価値を提供し、持続的な成長をめざしていきます。
・カンボジアにおける物流ソリューションの提案
カンボジアでは、新たに取り組む物流事業の拠点となるシハヌークビルFTZロジスティクスセンターの第1期倉庫を本年6月26日に開設しました。当センターは、非居住者でも在庫保有が可能なことから、国際輸送における安定的な商品供給が可能となり、また通関および倉庫業務すべてを自社運営することでシームレスな対応を実現します。国内最大の貨物取引量を有するシハヌークビル港に隣接する経済特区に位置しており、今後カンボジアの経済発展に伴う貨物量増加が期待でき、東南アジアエリアにおける新たなハブ拠点へと成長していきます。
(国内におけるビジネスモデル改革の推進)
国内においては、外部環境では人口減少、少子高齢化に伴う人手不足や資材高騰による建設単価の高止まり、アパレル業種を中心とした専門店企業の出店意欲低下等が顕在化し、また内部環境ではアパレル業種を中心とする専門店売上の低迷、建築コスト高騰による投資効率の低下等が大きな課題となっています。このように日々大きく変化する事業環境を機会とし、変わりゆく地域の課題やお客さまの価値観、潜在的なニーズに対応すべく、「マーケットに合わせた提供価値の多様化」、「既存アセットの有効活用による収益性改善」、「デジタル技術を駆使した業務効率性・利便性の向上」、「抜本的な事業構造改革の実行」等を通じて、既存のビジネスモデル改革を推進していくことで、国内事業における集客力強化および収益性向上を図っていきます。
・お客さまの五感を満たす快適な空間の提供
お客さまの消費行動や購買習慣の変容が加速する中、当社ではカスタマー・エクスペリエンス(顧客体験価値)を創造し、リアルモールの魅力を最大化していくことで、継続的に集客力向上を図っています。開放的で居心地の良い外部ゾーンに対するお客さまのニーズが高まる中、「安らぎ」や「心地よさ」といった五感に訴えかける仕掛けを取り入れる等、お客さまにとって憩いの場となる施設環境づくりを推進しています。
THE OUTLETS SHONAN HIRATSUKAでは、オープンエアな環境を最大限活かし、館内各所に植栽景観を構築、施設中央には緑溢れるテラス席を設けた開放的な空間を配置することで、公園を散歩しながらショッピングを楽しめるような、居心地の良さを感じられる環境空間としました。また、イベントコートには、約300インチの大型LEDビジョンを設置、一面に敷き詰められた人工芝でくつろぎながら、スポーツ・エンターテインメントイベントの観戦や、観覧しながらの飲食もお楽しみいただける空間を創出しました。
・アセット活用による収益機会の獲得
本年7月に、イオン京橋店跡地における再開発までの暫定利用施設としてFULALI KYOBASHI(大阪府)をオープンします。多種多様な形態の飲食ゾーンや最大約8,500㎡の駅前イベント広場を配置することで、京橋エリアにおける新たな憩いの場や情報発信拠点として、将来の再開発事業に対するお客さまへの期待感を醸成していきます。また当施設内では、ショッピングモールとは異なる新たな店舗形態として、当社が移動販売車と出店場所の貸出サービスを提供する移動販売事業「PARADE MARKET」の実証実験を開始します。
・マーケットに合わせた出店モデルの展開
今後のモール開発の方向性は、様々な視点でのマーケット分析に基づき、出店エリアの立地特性に応じた多様な開発パターンによる出店モデルの構築を推し進めることで、新たな価値提案を図っていきます。
本年秋に開業予定のJIYUGAOKA de aoneは、多くの個性的な専門店や飲食店、施設が立ち並び利便性の高い目黒区最大の商業エリアである自由が丘駅至近に立地しています。約1,000㎡からなる緑豊かなテラスを配置し、ヨガや食物販マルシェなど1年を通じて様々な体験型交流イベントを開催する等、地域の人々が憩い集う場を創出します。
・抜本的な事業構造改革の実行
外部環境およびお客さまの価値観が加速度的に変化する中、既存事業における深化を進めてきましたが、一部の当社施設においてはこの変化への対応が十分ではなく、集客力および収益性の低迷によりキャッシュ・フロー創出力が低下しています。活性化投資を含めた商圏内の競争力アップと運営効率の改善を進めるほか、不動産・財務的なアプローチからの抜本的な構造改革を視野に入れた取り組みを進めています。本年6月にはカテプリの管理・運営業務終了を決定いたしました。将来的な営業利益の最大化に向けて、引き続き抜本的な事業構造改革を確実に実行していきます。
(既存事業の枠組みにとらわれない新たなビジネスモデルの創出)
変化のスピードが速い不確実性の時代において、当社は既存事業の発展のみならず、新たな価値創造に向けた事業創出に注力し、事業領域の拡大に向けた取り組みを推進していきます。
複合開発機能の拡充に向けては、社会課題解決を目的としたソーシャルビジネスへの事業拡大を目的として、本年3月に分譲マンションおよび収益不動産事業を柱とする株式会社マリモとの資本業務提携を行いました。株式会社マリモとは地域共創という共有の理念のもと、市街地における再開発・複合開発事業を推進していきます。
新たな事業創出に向けては、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)「Life Design Fund」を設立し、スタートアップ企業への出資等を通じて、スタートアップ企業が持つ最先端の技術やノウハウを結集することで、新たな価値提供等を行い、地域課題の解決、店舗運営の高度化を通じた事業価値創造に挑戦していきます。
・持続可能な物流網の構築
ドライバー不足や燃料価格の高騰に加え、2024年にはドライバーの時間外労働の上限規制が適用される等、物流課題の深刻化が進む中、当社は近畿・東海から名古屋エリアへの共同配送サービスの取り組みを開始しました。パートナーである出店企業のコスト削減と物流サービスの品質維持を実現するとともに、梱包資材やハンガーの共通化等も進めることで、持続可能な物流網の構築に寄与していきます。
■基盤構築
(サステナブル視点での財務基盤の強化と組織体制の構築)
急速かつ急激に事業環境が変化する中、当社がめざす「真の統合型ESG経営」の実現に向けた取組方針である「国内外におけるリージョナルシフトの推進」「ヘルス&ウエルネスプラットフォームの創造」を推進すべく、「ファイナンスミックスの推進と資産ポートフォリオの最適化」、「経営監督機能の強化と迅速な業務執行体制の構築」、「最も重要な経営資源としての人的資本活用」を通じて、サステナブル視点での財務基盤の強化および組織体制の構築に取り組むことで、持続的な成長を可能とする経営基盤強化を図っていきます。
・サーキュラーエコノミーに貢献するバイオガス発電の導入
当社はサーキュラーエコノミー(注)の概念を採り入れたモールづくりとして、脱プラスチック、食品リサイクル、衣料品回収等、モール内で発生する資源を循環させる取り組みを推進しています。
本年4月に開業したイオンモール豊川では、施設内で発生する食品生ごみを利用して「バイオガス」エネルギーとして活用しており、発電した電力は全てモールで消費しています。生ごみを大幅に抑制することで地域の環境負荷低減、ごみ処理負荷低減を実現していきます。
(注)従来の3R(リデュース・リユース・リサイクル)の取り組みに加え、資源投入量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活用しながら、サービス化等を通じて付加価値を生み出す経済活動であり、資源・製品の価値の最大化、資源消費の最小化、廃棄物の発生抑止等をめざすもの。
・お客さま参加型のEV充電「V2AEON MALL」サービス開始
当社は、地域のお客さまとともに地産地消の再生可能エネルギー(以下、「再エネ」という。)を創出し、施設内で“地域の脱炭素社会実現”をめざすべく、本年5月より、関西エリア3店舗において、「V2AEON MALL」サービスを開始しました。
本サービスは、家庭で発電した電力(余剰電力)をEVを介してモールに放電いただくと、脱炭素社会実現に向けた取り組み協力の御礼としてポイントを進呈します。お客さま参加型の再エネ循環プラットフォームを整えることで、家庭での再生可能エネルギー活用を選択するきっかけづくりに寄与します。
・プラチナえるぼし認定の取得
当社は、本年3月に女性活躍推進法に基づく優良企業として「プラチナえるぼし」認定を取得しました。同認定は、女性活躍の推進に積極的に取り組む企業を認定する制度「えるぼし」企業のうち、行動計画の目標達成や女性の活躍推進に関する取り組みの実施状況について、特に優良な企業に対し厚生労働大臣より認定を受けるものです。今回の認定では、女性管理職候補者の育成研修の実施や、ライフステージにより制約がある社員も昇進・登用にあたって評価することにより、誰もが公平にチャンスを与えられ挑戦できる環境を整備したこと、また子育てしながら働く従業員の活動支援を目的とした事業所内保育施設「イオンゆめみらい保育園」を全国22園導入しているほか、2019年には、男性の育児休業取得促進を目的に、独自の「育児休業扶助金(イクボス応援金制度)」など、働き方の選択の幅を広げる様々な取り組みが評価されました。
(2)財政状態の状況
(資産)
総資産は、前連結会計年度末と比較して478億9千1百万円増加し、1兆6,074億8千4百万円となりました。これは、関係会社預け金(流動資産「その他」に含む。)が150億円減少した一方で、減価償却費180億3千9百万円を上回る新店の開業や既存店の活性化、将来開発用地の先行取得等463億2千2百万円により有形固定資産が368億2千9百万円、現金及び預金が74億2千9百万円増加したこと等によるものです。
(負債)
負債は、前連結会計年度末と比較して385億9千万円増加し、1兆1,464億7千2百万円となりました。これは、設備に関する未払金等(流動負債「その他」に含む。)が104億6千1百万円減少した一方で、リース債務(流動負債の「リース債務」を含む。)が253億5千2百万円、専門店預り金が140億4千6百万円、社債(「1年内償還予定の社債」を含む。)が100億円増加したこと等によるものです。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比較して93億円増加し、4,610億1千1百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益63億7千2百万円の計上、配当金56億8千8百万円の支払により、利益剰余金が6億8千3百万円増加したこと、及び為替換算調整勘定が81億2千9百万円増加したこと等によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して47億4千2百万円減少し、963億5千8百万円となりました。
キャッシュ・フローの状況については次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、334億6千2百万円(前第1四半期連結累計期間は294億4千2百万円)となりました。主な要因は、税金等調整前四半期純利益が104億6千2百万円(同100億2千9百万円)、減価償却費が180億3千9百万円(同167億9千4百万円)、専門店預り金の増加額が139億7千9百万円(同180億4千5百万円)となる一方で、法人税等の支払額が54億3千5百万円(同60億8千万円)となったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、387億1千3百万円(同193億7千5百万円)となりました。主な要因は、前連結会計年度にオープンしたTHE OUTLETS KITAKYUSHU(福岡県)や、イオンモール土岐(岐阜県)の設備代金支払、将来開発用地の先行取得等により有形固定資産の取得による支出が324億3千1百万円(同162億1千万円)生じたこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、22億1千9百万円(同286億4千万円の増加)となりました。主な要因は、社債の発行による収入が400億円(同400億円)、長期借入れによる収入が144億8千3百万円(同230億2千6百万円)となる一方で、社債の償還による支出が300億円(同償還による支出なし)、長期借入金の返済による支出が152億3千6百万円(同236億3千8百万円)、配当金の支払額が56億8千8百万円(同56億8千8百万円)、リース債務の返済による支出が55億2千万円(同47億9千6百万円)となったこと等によるものです。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
