【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことにより正常化に向けた動きが進みました。一方、ロシア・ウクライナ情勢は長期化しており、それによる資源価格の高騰や世界経済へのマイナス影響など、依然として先行き不透明な状況が続いています。
当社グループの主要顧客である外食・中食産業におきましては、消費活動や旅行など人流の回復が見られ、また外国人観光客も増加傾向で客足は戻りつつあります。一方、光熱費や原材料価格の高騰、人手不足の影響などもあり、楽観を許さない状況が続いています。
このような状況の中、当第1四半期連結累計期間の売上高は、153億10百万円(前年同期比11.2%増)、営業利益は12億61百万円(同5.8%増)、経常利益は14億3百万円(同4.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては9億77百万円(同2.8%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
①業務用厨房部門「業務用厨房機器製造販売業」
主たる事業の業務用厨房部門では、当社グループの多岐にわたる販売先業種・業態のお客様に対し、業界随一の豊富で多種多様なオリジナル製品の中で、高品質・高機能・低価格で安全性も高い厨房機器や、省エネ、作業環境の向上などSDGsにも貢献する厨房機器の提供、またサービスメンテナンス体制の強化等に積極的に取り組みました。また、ウィズコロナの動きの中で、インバウンドを含めた人流や消費活動の回復を受けた外食チェーンやホテル・旅館向け販売、一般飲食店向けなどのルート販売が好調に推移し、計画を上回る売上となりました。一方、前年度下期に高騰したステンレス価格が今期に入っても高止まりしており、原資材コストは依然高い状況が続きましたが、今年1月に行った製品値上げの効果が浸透しつつあり、営業利益ベースで増益に転換いたしました。
以上の結果、売上高は146億77百万円(前年同期比10.9%増)、営業利益は14億8百万円(同9.2%増)となりました。
②大型製パン部門「大型製パン機械製造販売業」
大型製パン機械部門では、国内外の製パンメーカーや異業種の各種食品工場に向けて拡販に取り組みました。しかし、原資材の大幅高騰の影響などにより、売上高は4億94百万円(前年同期比21.9%増)、営業損失は60百万円(前年同期は営業損失30百万円)となりました。
③ビル賃貸部門「ビル賃貸業」
5物件を有する土地と資金の有効活用を目的としたビル賃貸部門の業績は計画通り推移し、売上高は1億46百万円(前年同期比1.1%減)、営業利益は1億円(同2.4%減)となりました。
(2)財政状態の状況
資産の部は、売上債権の回収が順調に推移したことで現金及び預金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ13億67百万円増加の669億25百万円となりました。
負債の部は、売上高の増加に伴う仕入債務の増加等により、前連結会計年度末に比べ10億99百万円増加の232億66百万円となりました。
純資産の部は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したこと等で、前連結会計年度末に比べ2億68百万円増加し436億59百万円となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は1億2百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。