【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルスの感染状況については一時改善傾向が見られた一方、新たな変異株の流行もあり、依然として予断を許さない状況が続きました。また、ロシア・ウクライナ情勢による資源価格の高騰や、急激な円安などにより先行き不透明な状況が続いています。当社グループの主要顧客の一つである外食産業におきましては、新型コロナ感染者数が拡大した時期においても行動規制が出されなかったこと等により客足の回復傾向が見られますが、原材料価格や光熱費の高騰、人件費の上昇などにより業界を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いています。
このような状況の中、当第3四半期連結累計期間の売上高は、433億10百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益は30億74百万円(同0.6%減)、経常利益は34億60百万円(同2.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては23億76百万円(同3.1%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
①業務用厨房部門「業務用厨房機器製造販売業」
主たる事業の業務用厨房部門では、当社グループの多岐にわたる販売先業種・業態のお客様に対し、業界随一の豊富で多種多様なオリジナル製品の中で、高品質・高機能・低価格で安全性も高い厨房機器や、省エネ、作業環境の向上などSDGsにも貢献する厨房機器の提供、またサービスメンテナンス体制の強化等に積極的に取り組んだ結果、売上は好調に推移しました。一方、ステンレスを始めとする原資材価格の急ピッチな上昇のため利益率は低下しました。これに対し、コストダウン等の企業努力を重ねておりますが、残念ながら全ての上昇を吸収することは難しいため、2023年1月から製品価格の値上げを実施することを含め、利益の確保に取り組んでまいります。
以上の結果、売上高は412億4百万円(前年同期比8.3%増)、営業利益は33億22百万円(同1.6%増)となりました。
②大型製パン機械部門「大型製パン機械製造販売業」
大型製パン機械部門では、国内製パンメーカーや異業種の各種食品工場に向けて拡販に取り組みましたが、原資材価格の急激な上昇を吸収できず、その結果、売上高は16億86百万円(前年同期比22.0%増)、営業損失は6百万円(前年同期は営業利益17百万円)となりました。
(注)当第3四半期連結会計期間より、従来「ベーカリー機器製造販売業」と表示していた報告セグメントの名称を、「大型製パン機械製造販売業」に変更しております。
なお、当該セグメントの名称変更によるセグメント業績に与える影響はありません。
③ビル賃貸部門「ビル賃貸業」
5物件を有する土地と資金の有効活用を目的としたビル賃貸部門の業績は計画通り推移し、売上高は4億42百万円(前年同期比1.3%減)、営業利益は3億8百万円(同3.4%減)となりました。
(2)財政状態の状況
資産の部は、現金及び預金および棚卸資産が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ38億71百万円増加の656億27百万円となりました。
負債の部は、売上高の増加に伴い電子記録債務が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ24億8百万円増加の226億93百万円となりました。
純資産の部は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したこと等で、前連結会計年度末に比べ14億63百万円増加し429億34百万円となりました。
(3)経営方針・経営戦略等および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は2億94百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。