【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績に関する説明
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策の規制緩和により、緩やかに回復の動きが見られてきました。しかしながら、原材料価格の高騰や円安の進行により物価が上昇しており、またウクライナ情勢も長期化の様相を呈するなど、依然として、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの属する不動産業界は、ここ数年で、特に新型コロナウイルス感染症の影響により、生活様式や働き方に変化が生じたことで、ニーズがさらに多様化しており、またDX化の動きも加速するなど、大きな転換期を迎えていると言っても過言ではありません。
このような状況のもと、当社グループは、開発・販売事業として宅地及び建売物件、ならびに中古戸建のリフォームの販売活動を行うとともに、賃貸・管理事業として商業施設5物件の事業活動を展開しながら、新たなビジネスモデル構築の一環として、不動産コンサルティング事業への取り組みを強化してまいりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高521,954千円(前年同期比64.5%増)、営業利益240,115千円(前年同四半期は、営業利益22,504千円)、経常利益232,545千円(前年同四半期は、経常利益8,093千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益485,177千円(前年同四半期は、親会社株主に帰属する四半期純利益6,599千円)となりました。
セグメント別経営成績は、次のとおりとなります。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメント区分の変更を行っております。変更の詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報」の「2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
a.開発・販売事業
開発・販売事業は、当社において潜在価値を引き出すことが可能な用地を取得し、物件毎に地域特性や立地環境に最適な企画を付加し、分譲マンションや商業施設の開発または宅地開発を行う「デベロップメント事業」と他のデベロッパーが開発した物件を1棟または区分所有で購入し、これを効率的・効果的な販売手法をもって再販する「リセール事業」があります。
「デベロップメント事業」については、引き続き神奈川県横須賀市(1物件)の宅地及び建売販売を行いましたが、契約・引き渡しには至らず、当第1四半期連結累計期間において売上高は計上できませんでした。
「リセール事業」については、引き続き長野県伊那市(1物件)及び長野県駒ヶ根市(1物件)の建売販売を行いましたが、契約・引き渡しには至らず、当第1四半期連結累計期間において売上高は計上できませんでした。
この結果、セグメント損失は824千円(前年同期はセグメント損失890千円)となりました。
b.賃貸・管理事業
賃貸・管理事業は、当社が所有する土地や建物等を第三者に貸し付ける賃貸事業であります。
現在当社は、北海道北斗市(1物件)、北海道札幌市厚別区(1物件)、北海道苫小牧市(1物件)、神奈川県横浜市中区(1物件)、石川県河北郡(1物件)の5物件の商業施設を所有しており、当該施設の賃貸及び運営管理を行っております。
当第1四半期連結累計期間においては、高騰するエネルギー価格について、契約の見直し等を図った結果、一定の落ち着きを取り戻すことができたことや、前年度の積極的なリーシング活動が功を奏し、売上高、セグメント利益ともに前年度を上回る結果となりました。
この結果、売上高は324,821千円(前年同期比3.2%増)となり、セグメント利益は94,431千円(前年同期比46.0%増)となりました。
c.不動産コンサルティング事業
当第1四半期累計期間より開始した不動産コンサルティング事業は、デベロップメント事業やリセール事業を
長年にわたり展開してきたノウハウを活かし、旧来の相場を基準とした売り手と買い手を繋ぐだけの仲介ではな
く、それぞれの不動産が持つエリアや立地特性などを多様な視点で分析し、また専門的な知見・技術や独自のネ
ットワークを有すパートナーとの提携により、それぞれの不動産が有す潜在的な価値を最大限まで引き出し、最
良な価格で取引を実現することをコンセプトとしております。
当第1四半期連結累計期間においては、コンサルティング業務委託契約を締結しているアークホールディング
ス株式会社との間で、計3件のコンサルティング業務を完結いたしました。
この結果、売上高は193,152千円となり、セグメント利益は193,152千円となりました。
なお、不動産コンサルティング事業における原価及び販管費について、現時点では人件費のみを想定しており
ましたが、当第1四半期連結累計期間においては、開発・販売事業及び賃貸・管理事業と兼務であり、不動産コ
ンサルティング事業単独で人件費を計上しなかったため、売上高とセグメント利益は同額となっております。
また、不動産コンサルティング事業については、前第1四半期連結累計期間の実績がないため、比較情報を記
載しておりません。
d.その他
「その他」区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、主として店舗運営事業であります。
現在、当社の所有する、神奈川県横浜市中区(1物件)、石川県河北郡(1物件)、北海道苫小牧市(1物件)の3物件において、連結子会社の株式会社リユニオンが店舗運営事業を行っております。
この結果、売上高は5,372千円(前年同期比32.2%増)となり、セグメント利益は2,320千円(前年同期比223.1%増)となりました。
(2)財政状態に関する説明
当第1四半期連結会計期間末における総資産につきましては、前連結会計年度末に対して429,587千円増加の6,703,960千円となりました。これは、主に現金及び預金の増加130,978千円及び繰延税金資産の増加370,862千円によるものであります。
負債合計は前連結会計年度末に対して55,590千円減少の7,579,747千円となりました。これは主に長期借入金の返済による減少49,479千円及び工事未払金の減少18,877千円によるものであります。
純資産合計は前連結会計年度末に対して485,177千円増加の△875,786千円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上によるものであります。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。