【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当社は首都圏でスーパーマーケット事業を展開する㈱マルエツ、㈱カスミ及びマックスバリュ関東㈱の完全親会社たる持株会社であります。文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況〔当期の経営環境〕当第1四半期連結累計期間における経営環境は、新型コロナウイルス感染症の行動制限が緩和されたことを受け、社会活動や経済活動はコロナ禍以前の状態へと急速に戻り始めたように見える一方で、エネルギーコストや商品・サービスの価格上昇などインフレへの傾斜は継続し、消費マインドに明るさが見えない状態が続きました。また、お客さまのライフスタイルや価値観の多様化が一層顕著となり、幅広い商品の品揃えや多様なサービスが求められるようになりました。こうした環境により、消費者の家計負担に十分配慮することやローコストオペレーションを継続して追求すること、多様な嗜好やライフスタイルに迅速に対応することなどがスーパーマーケットに求められております。こうした経営環境の変化を、当社グループでは新たな領域に一歩を踏み出す絶好の機会と捉え、今年度より3年間(2024年2月期~2026年2月期)を対象とした第3次中期経営計画を始動し、①商品と店舗の変革を通じて既存のスーパーマーケット事業の再定義と活性化の実現、②OMOの実現による店舗外収益の拡大、③蓄積してきたデジタル知財などを生かした新たな領域を対象とするビジネスの展開を推進して、「Beyond Supermarket(スーパーマーケットを超える事業構造)」の実現を図ってまいります。また、「新たな提供価値の創造」の具現化のため設置したオープンイノベーションプラットフォーム「AKIBA Runway」では、独自の技術や知見を持つさまざまな企業とのパートナーシップにより新しい試みの実験や検証を加速させる取り組みを継続しました。また、2022年6月に稼働させた野菜工場「THE TERRABASE 土浦」が稼働後約1年を経て運営管理のノウハウの蓄積ができたことから、これをさらに発展させる取り組みを始動させるために、『持続的な都市環境野菜サプライチェーン構築(Sustainable urban Environment vegetable supply chain Development: SEED)コンソーシアム』を設立いたしました。SEEDコンソーシアムは、当社とプランテックス社が作り上げてきた「持続的な野菜の製造小売モデル」をさらに発展させ、高品質な野菜をより多様なラインナップで、より多くのお客さまにお届けするという目標を共有した共創パートナーを募り、都市部における食の安定供給といった課題への取り組みを開始いたしました。
〔当期の経営成績〕当第1四半期連結累計期間は、様々な商品の価格上昇の影響を受けお買い上げ商品一品当たりの単価が上昇した半面、お客さま一人当たりの購入点数が減少し、一人当たりの購入単価は前年同四半期を割り込みましたが、既存店客数の回復により売上高は前年同四半期を上回ることができました。また売上総利益率も前年同四半期より0.6%の改善が図れた結果、営業総利益は前年同四半期比102.8%となりました。販管費においては、来店客数拡大に向けた販促施策の強化や人時単価の上昇、更には電気料高騰の影響により前年同四半期比102.0%と前年を上回る結果となりましたが、トップラインの改善によって営業利益は増益となりました。当第1四半期連結累計期間における連結業績は、営業収益が1,752億22百万円(前年同四半期比1.0%増)、営業利益が11億66百万円(前年同四半期比54.1%増)、経常利益が11億65百万円(前年同四半期比32.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が4億2百万円(前年同四半期比69.6%増)となりました。
〔店舗数〕当第1四半期連結累計期間において、㈱マルエツが2店舗を新設し、当社グループの当第1四半期連結累計期間の店舗数は、531店舗となりました。
〔主要子会社〕㈱マルエツでは、「真に、お客さまのために」~企業文化と収益構造の改革~を基本テーマとし、「企業文化の改革」、「商品の改革」、「店舗営業力の改革」に取り組みました。また、ブランドメッセージである「しあわせいかつ。」をもとに、お客さま、従業員、そして地域の暮らしを支える「いちばん近い存在」になりたいという想いを≪ありたい姿≫として明文化し、活動指針といたしました。当第1四半期連結累計期間では新たなコンセプトによる店舗を2店舗開店いたしました。居心地の良さと、ちょっと贅沢で美味しい価値ある商品を提供する、リンコス 白金ザ・スカイ店を、地域との繋がりやサステナブルな社会の実現に向けて、親近感やブランドメッセージを体現したマルエツ川口樹モールプラザ店をオープンいたしました。また、独自開発商品の売上高拡大に向けて、「maruetsu365」等の取扱い数を増やし、デリカ商品については、主力商品のリニューアルを毎月実施いたしました。さらに、オンラインデリバリーにおいて、お届け先が配達エリア内であれば、ご注文後最短1時間以内で商品をお届けする即時配送サービスを一部店舗で開始いたしました。
㈱カスミでは、独自性ある商品開発に注力し、商品数が1,700SKUを超えた「MiiL KASUMI」を、既存店へ拡大展開し、商品力の強化と顧客接点の提供価値向上に取り組みました。また、オンラインデリバリーでは、最短60分で商品をお届けする即時配達を新たに開始したり、無人店舗「オフィススマートショップ」を100か所に拡大するなど、お客さまのお買い物機会拡大と利便性の向上に取り組みました。さらに、お客さまの多様な生活様式へ対応するため、スマートフォンやクレジットカードをお持ちでないお客さまでもキャッシュレス決済が利用可能なU.S.M.H ignicaブランドのプリペイド機能付きポイントカード「Scan&Goカード」の導入を決定、6月から配布開始の告知を行いました。新たな地域貢献の取り組みとして、環境や社会をテーマに体験学習を行う「イオンチアーズクラブ カスミつくば」の活動を開始し、つくば市内のお子さまに、未来に向けた環境活動を通して地域社会との繋がりを深める取り組みに進化させて参ります。
マックスバリュ関東㈱では、「〝おいしい″〝ありがとう″があふれる買物体験を創出する」というビジョンの実現にむけ「商品変革」「デジタル変革」「店舗変革」を取組みの柱とし、当社独自の提供価値を追求しました。素材のおいしさを生かした生鮮惣菜の品揃えを強化した店舗を拡大するとともに、全国各地のおいしい商品をお届けする産地フェアを定期的に開催し、集客力の強化をいたしました。また、オンラインデリバリーの品揃えの見直しやサービス機能を拡張することで、お客さまの利便性向上を図りました。さらに、店舗の従業員一人一人の声を生かした店舗活性化を進め、地域にとって欠かせないスーパーマーケットとなるよう商品力・サービス力の見直しを行いました。
〔環境・社会貢献〕当社グループは、脱炭素社会の実現に向け電気使用量の削減や再エネ化の促進、フードロスの削減や資材などの廃棄物の削減、更には脱プラスチックを目指した環境配慮型資材(植物由来のバイオマス配合カトラリー・レジ袋)への転換等に取り組んでいます。更には独占販売契約をしたビヨンド・ミートの取り扱いを起点として、環境負荷低減に貢献する商品(Green Growers)の開発と販売を通じて、持続可能な社会の実現に注力しております。また、「統合報告書2022」に基づき重要課題として設定した各項目について、具体的なロードマップの策定と目標とする水準の検討に取り組み、目標達成に向けた取り組みをスタートしました。当社グループは「お客さまの豊かで健康的な食生活」や「地域の発展と繁栄」に貢献し、「時代に適応する企業」として、中長期的な企業価値の最大化と永続的な発展を目指し、環境問題への対応も含め持続可能な循環型社会の実現に貢献し、「豊かさ」「楽しさ」「健康」など新たな価値を提供し続けることのできる企業を目指してグループの総力を結集して取り組んでまいります。なお、当社グループでは、事業各社ごとに地域社会の課題解決に向けて、地域の特性やニーズに合わせた社会貢献活動、お客さまとともに取り組む食品支援活動や募金活動、あるいは地域行政との包括連携協定、買物困難地域への移動スーパーの運行などの活動を通じて、地域とのつながりの強化に努めております。
(参考情報) 主要連結子会社では、当第1四半期連結累計期間における㈱マルエツ単体の営業収益は941億60百万円(前年同四半期比2.3%増)、㈱カスミ単体の営業収益は696億11百万円(前年同四半期比0.3%減)、マックスバリュ関東㈱単体の営業収益は110億68百万円(前年同四半期比5.8%増)の結果となりました。
(2) 財政状態の状況(資産の部)当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ76億58百万円増加し、2,863億88百万円となりました。流動資産は、26億87百万円増加し、773億50百万円となりました。これは主に、現金及び預金が24億42百万円増加したことによるものであります。固定資産は、49億71百万円増加し、2,090億37百万円となりました。これは主に、有形固定資産が49億18百万円増加したことによるものであります。(負債の部)当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ83億3百万円増加し、1,370億11百万円となりました。 流動負債は、61億93百万円増加し、876億32百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金41億96百万円、賞与引当金21億26百万円がそれぞれ増加した一方で、短期借入金が45億円減少したことによるものであります。固定負債は、21億10百万円増加し、493億79百万円となりました。これは主に、長期借入金が22億75百万円増加したことによるものであります。(純資産の部)当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6億44百万円減少し、1,493億77百万円となりました。これは主に、利益剰余金が6億24百万円減少したことによるものであります。
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