【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
(単位:百万円、%)
2024年2月期
第2四半期連結累計期間(3−8月)
実績
対前年
対4月公表数値
増減高
増減率
増減高
総額売上高
540,132
76,002
16.4
6,632
売上収益
191,634
22,505
13.3
△3,866
売上総利益
93,382
10,521
12.7
382
販売費及び一般管理費
73,185
3,953
5.7
△815
事業利益
20,197
6,568
48.2
1,197
その他の営業収益
1,817
△503
△21.7
817
その他の営業費用
2,329
△383
△14.1
829
営業利益
19,684
6,447
48.7
1,184
親会社の所有者に
帰属する四半期利益
12,900
2,745
27.0
400
当第2四半期連結累計期間(2023年3月1日から2023年8月31日)の連結業績は、売上収益が前年同期比13.3%増の191,634百万円、営業利益は前年同期比48.7%増の19,684百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比27.0%増の12,900百万円となりました。
4月公表数値に対しては、売上収益は減少したものの、主に百貨店事業やショッピングセンター事業(以下、SC事業)、デベロッパー事業等において事業利益が増加したことなどから、営業利益、親会社の所有者に帰属する四半期利益は増加しました。
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の位置づけが「5類感染症」となるなど、社会・経済活動の正常化に伴い、個人消費の持ち直しの動きや訪日外国人観光客数が増加するなど、引き続き緩やかな回復を見せました。
一方で、資源価格の高騰や物価上昇等による消費者心理の冷え込みなど、個人消費の下押しリスクについて、引き続き注視していく必要があると認識しています。
こうしたなか、中期経営計画の最終年度となる2023年度は、回復基調にある国内消費やインバウンド需要を着実に捉え、「早期の収益力回復」を図るため、各事業において重点戦略・施策の推進にスピードを上げて取り組んでいます。
具体的には、「リアル×デジタル戦略」に基づき、百貨店事業やSC事業において基幹店舗を中心に、リアル店舗の魅力化に向けた戦略投資を推進したほか、オンラインビジネス強化の取り組みとして、ファッションサブスクリプション「アナザーアドレス」でのサービス拡充に加え、冷凍グルメ宅配のサブスクリプションサービス「ラクリッチ」をスタートさせました。
「プライムライフ戦略」では、顧客支持の高い商品カテゴリーのさらなる強化とともに、百貨店の品揃えを越えた新たなコンテンツの開発、また次世代顧客の育成など顧客基盤の拡大に取り組みました。
「デベロッパー戦略」では、本年3月から始動した新たな事業推進体制の下、グループ全体最適、保有資産の有効活用の観点から、当社が基盤を有する7都市の重点エリアを中心に中長期の開発計画を策定、推進しました。
また、2030年を見据えた事業ポートフォリオ変革や新規事業の創出に向け、CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)ファンドにおいて6社に出資したほか、クオン株式会社に出資し、同社との協業により、コミュニティを通じた顧客との新たな関係構築等の検討をスタートさせました。
当社のサステナビリティの取り組みが評価され、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がESG(環境、社会、ガバナンス)投資のために採用する株価指数「MSCI ジャパン ESG セレクト・リーダーズ指数」、「MSCI 日本株女性活躍指数(WIN)」及び「FTSE Blossom Japan Index」の構成銘柄に選定されました。これにより、GPIFがESG投資のために採用する国内株価指数の全ての構成銘柄に選定されました。
セグメントの業績は、以下のとおりであります。
なお、2023年3月1日付の組織再編に伴い、株式会社パルコからJ.フロント都市開発株式会社へ不動産が移管されております。これに伴い、前連結会計年度の期首(2022年3月1日)より移管されたものとみなし遡及修正しております。
<百貨店事業>
(単位:百万円、%)
2024年2月期
第2四半期連結累計期間(3−8月)
実績
対前年
対4月公表数値
増減高
増減率
増減高
売上収益
112,386
10,776
10.6
△3,814
事業利益
11,677
5,946
103.8
477
営業利益
10,106
6,293
165.0
△94
当第2四半期連結累計期間の百貨店事業の業績は、売上収益が前年同期比10.6%増の112,386百万円、営業利益は前年同期比165.0%増の10,106百万円となりました。
売上収益は、国内消費の需要回復や堅調な富裕層マーケットへの対応をはじめとする戦略・施策の効果に加え、訪日外国人観光客による売上が大きく伸長したことなどから増収となりました。
店舗別ではターミナル立地の大丸東京店や大丸梅田店、大丸札幌店、また訪日外国人売上が好調であった大丸心斎橋店において入店客数、売上が大きく改善しました。営業利益は、売上収益の改善に伴う変動費の増加をはじめ経費増があったものの増益となりました。
なお、4月公表数値に対しては、売上収益は商品売上の構成変化などにより減少したものの、販売費及び一般管理費の効果的支出により事業利益は増加、営業利益は概ね計画どおりの推移となりました。
重点戦略に基づき、店舗の魅力化に向け、基幹店を中心にラグジュアリーブランドや高級時計など主力カテゴリーのリニューアルを着実に推進したほか、お客様との強固な関係性を構築すべく、大丸・松坂屋アプリを通じたタッチポイントのデジタル化を推進しました。また、富裕層マーケットへの対応強化に向け、松坂屋名古屋店では最上位の顧客層を対象とした特別ラウンジを導入しました。
また、オンラインビジネスの強化への取り組みとして、ファッションサブスクリプションサービスの「アナザーアドレス」に次ぐ第二弾として、「食事宅配」への消費者ニーズの高まりに応えるべく、当社の強みを活かした冷凍グルメ宅配のサブスクリプションサービス「ラクリッチ」をスタートさせました。
<SC事業>
(単位:百万円、%)
2024年2月期
第2四半期連結累計期間(3−8月)
実績
対前年
対4月公表数値
増減高
増減率
増減高
売上収益
28,002
1,634
6.2
△1,594
事業利益
4,860
715
17.2
155
営業利益
5,772
761
15.2
1,105
当第2四半期連結累計期間のSC事業の業績は、売上収益が前年同期比6.2%増の28,002百万円、営業利益が前年同期比15.2%増の5,772百万円となりました。
売上収益は、これまで推進してきた基幹店を中心とする戦略改装や全店統一企画等のプロモーションの効果、また渋谷PARCO、心斎橋PARCOをはじめとする訪日外国人観光客の来店増などにより、入店客数、テナント取扱高ともに増加したことなどから増収となりました。営業利益は売上収益の改善に加え、保有資産の売却益などにより増益となりました。
4月公表数値に対しては、売上収益は減少となりましたものの、売上原価や販売費及び一般管理費の効果的支出、また保有資産の売却益などにより、事業利益、営業利益ともに増加となりました。
重点戦略に基づき、店舗の魅力化に向け、池袋PARCOではマーケット特性と店舗の強みのさらなる進化を図るため、ユニセックスフロアの強化や話題性の高いエンタテインメントショップを集積したゾーンを構築しました。名古屋PARCOでは従来のファッションに加え、カルチャーや飲食などの強化、またメンズフロアにおいてユニセックス・レディス要素を拡張し、共用環境を刷新するなど戦略改装を推進しました。また、来店価値向上に向け、人気TVアニメの大型動員催事を各店で展開するなど、PARCO独自のプロモーション強化に取り組みました。
<デベロッパー事業>
(単位:百万円、%)
2024年2月期
第2四半期連結累計期間(3−8月)
実績
対前年
対4月公表数値
増減高
増減率
増減高
売上収益
33,766
7,659
29.3
3,566
事業利益
1,988
576
40.8
688
営業利益
2,228
592
36.1
518
当第2四半期連結累計期間のデベロッパー事業の業績は、売上収益が前年同期比29.3%増の33,766百万円、営業利益は前年同期比36.1%増の2,228百万円となりました。
売上収益は、株式会社J.フロント建装での大型工事、株式会社パルコスペースシステムズの工事受注増、またJ.フロント都市開発株式会社のGINZA SIXのアセットマネジメント業務の受託等により増収となりました。営業利益は、これらに加え「(仮称)心斎橋プロジェクト」において、共同出資する特定目的会社へ不動産所有持分を売却したことなどにより増益となりました。
4月公表数値に対しては、主に株式会社J.フロント建装での工事受注増が寄与し、売上収益、営業利益ともに増加となりました。
本年3月から始動した新たな事業推進体制の下、グループ全体最適、保有資産の有効活用の観点から、当社が基盤を有する7都市の重点エリアを中心に中長期の開発計画を策定、推進しています。当第2四半期では、2026年の竣工・開業を目指す名古屋栄地区「(仮称)錦三丁目25番街区計画」、大阪心斎橋地区「(仮称)心斎橋プロジェクト」、福岡天神地区における再開発計画の推進に加え、名古屋市で開発を進めてきました賃貸レジデンス「ラフィシア上前津」が竣工しました。
<決済・金融事業>
(単位:百万円、%)
2024年2月期
第2四半期連結累計期間(3−8月)
実績
対前年
対4月公表数値
増減高
増減率
増減高
売上収益
6,733
419
6.6
△316
事業利益
1,564
△267
△14.6
△311
営業利益
1,502
△351
△18.9
△363
当第2四半期連結累計期間の決済・金融事業の業績は、売上収益は前年同期比6.6%増の6,733百万円、営業利益は同18.9%減の1,502百万円となりました。
売上収益は、百貨店及び外部加盟店での取扱高改善による加盟店手数料やアクワイアリング拡大に伴う加盟店事業手数料の増加等により増収となりました。営業利益は、事業基盤の拡大に向けた投資費用や人件費等の増加に加え、カード不正利用増に伴い、その他の営業費用が増加したことから減益となりました。4月公表数値に対しては売上収益、営業利益ともに減少しました。
当第2四半期では、事業基盤の拡大に向けた中長期戦略の検討とともに、主に百貨店事業との協業によるカード会員の拡大及び利用促進に加え、独自のポイントサービス「QIRAポイント」の認知度向上を目的に、会員向けの特別イベントなどを実施しました。加盟店事業では株式会社大丸松坂屋百貨店での加盟店契約の集約に加え、グループ商業施設でのアクワイアリングの拡大に取り組みました。また、当社グループの店舗に隣接する他社施設との連携強化に向け、各エリアでの加盟店化を推進しました。
(2)財政状態の分析
(単位:百万円、%)
2023年2月期
2024年2月期
第2四半期
増減高
流動資産
201,860
239,484
37,624
非流動資産
919,092
882,460
△36,632
資産合計
1,120,953
1,121,945
992
流動負債
317,953
338,402
20,449
非流動負債
431,589
401,409
△30,180
負債合計
749,542
739,811
△9,731
親会社の所有者に帰属する持分
359,385
370,049
10,664
親会社所有者帰属持分比率
32.1
33.0
0.9
資本合計
371,410
382,133
10,723
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は1,121,945百万円となり、前連結会計年度末に比べ992百万円増加しました。なお、持分法で会計処理されている投資の売却目的で保有する資産への分類が生じております。一方、負債合計は739,811百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,731百万円減少しました。資本合計は382,133百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,723百万円増加しました。
(3)キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
2023年2月期
第2四半期
2024年2月期
第2四半期
増減高
営業活動によるキャッシュ・フロー
24,991
37,065
12,074
投資活動によるキャッシュ・フロー
△6,321
△671
5,650
フリーキャッシュ・フロー
18,669
36,393
17,724
財務活動によるキャッシュ・フロー
△47,260
△28,544
18,716
現金及び現金同等物の増減額
△28,590
7,849
36,439
現金及び現金同等物の期首残高
93,278
39,874
△53,404
現金及び現金同等物の為替変動による影響
241
100
△141
現金及び現金同等物の四半期末残高
64,929
47,824
△17,105
当第2四半期連結会計期間末における「現金及び現金同等物」の残高は、前連結会計年度末に比べ7,950百万円増の47,824百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
①
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは37,065百万円の収入となりました。前第2四半期連結累計期間との比較では、税引前四半期利益の増加などにより12,074百万円の収入増となりました。
②
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは671百万円の支出となりました。前第2四半期連結累計期間との比較では、投資不動産の売却による収入の増加などにより5,650百万円の支出減となりました。
③
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは28,544百万円の支出となりました。前第2四半期連結累計期間との比較では、前年に実施した社債の償還による支出の反動などにより18,716百万円の支出減となりました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
特記事項はありません。
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