【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、ロシアのウクライナ侵攻の影響によるモノやカネの流れの停滞を起因として各国で物価上昇が進むなか、各国政府による金融引き締め政策による景気の冷え込みが懸念されております。また、新型コロナウイルスの感染拡大は落ち着きを見せているものの、変異株への対応は常に懸念されており、当社グループの受注環境は依然として不透明感が続いております。
わが国経済におきましても、経済活動の正常化や春闘での大幅な賃上げ、緩和的な財政・金融政策などが景気を下支えし、世界経済が減速する中でも日本経済の緩やかな回復が続くとみられています。その一方で、他国と異なる金融政策を継続している日本経済においては、為替が円安基調で推移し、エネルギー価格や物価上昇に歯止めがかからない状況となっております。
当社グループの主要な取引先であります自動車産業界におきましては、半導体不足の影響は緩和されてきており、生産台数の回復が期待されます。
このような状況のもと、当社グループは受注を確保するための販売活動を強化していくとともに、小集団部門採算制による売上最大、経費最小、時間最短活動を進めております。
この結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は5,032百万円(前年同四半期比6.9%減)、営業利益は172百万円(前年同四半期比5.9%増)、経常利益は290百万円(前年同四半期比25.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は180百万円(前年同四半期比18.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①日本
当地域におきましては、顧客の設備投資が抑制されたことなどにともなう工具需要の減少により、売上高は2,072百万円(前年同四半期比10.0%減)となりました。
また、北米向けの高付加価値品の販売や経費最小活動などの成果により、セグメント利益は16百万円(前年同四半期は88百万円のセグメント損失)となりました。
②アジア
当地域におきましては、中国において、従来のガソリン車向けの需要が著しく減少したことなどにより、売上高は1,378百万円(前年同四半期比13.5%減)となりました。
また、中国以外では業績の改善が進んだものの、中国での需要減が大きく響き、セグメント損失は5百万円(前年同四半期は103百万円のセグメント利益)となりました。
③北米・中米
当地域におきましては、ハイブリッド車向けの工具需要が拡大し、売上高は801百万円(前年同四半期比17.6%増)となりました。
また、売上の増加にともない生産性が改善したことなどにより、セグメント利益は98百万円(前年同四半期比39.5%増)となりました。
④オセアニア
当地域におきましては、主力製品であります断熱材、包装資材の輸入製品との競争などにより、売上高は543百万円(前年同四半期比17.5%減)となりました。
また、売上高の減少にともない生産性が悪化したことなどにより、セグメント利益は27百万円(前年同四半期比22.7%減)となりました。
⑤欧州
当地域におきましては、既存顧客の売上が堅調に推移したことなどにより、売上高は235百万円(前年同四半期比43.9%増)となりました。
また、売上の増加にともなう利益の増加や円安の進展による為替の影響などにより、セグメント利益は26百万円(前年同四半期比78.6%増)となりました。
財政状態は、次のとおりであります。
①資産
当第1四半期連結会計期間末における総資産は28,366百万円となり、前連結会計年度末と比較して224百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が143百万円減少したものの、有価証券が213百万円、商品及び製品が116百万円、それぞれ増加したことなどによるものであります。
②負債
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は4,239百万円となり、前連結会計年度末と比較して145百万円減少いたしました。これは主に、賞与引当金が116百万円増加したものの、短期借入金が139百万円、支払手形及び買掛金が59百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
③純資産
当第1四半期連結会計期間末における純資産は24,126百万円となり、前連結会計年度末と比較して370百万円増加いたしました。これは主に、為替換算調整勘定が130百万円、利益剰余金が90百万円、それぞれ増加したことなどによるものであります。
この結果、当第1四半期連結会計期間末の自己資本比率は75.8%となりました。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は20百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。