【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症における行動制限の緩和等により、社会経済活動に持ち直しが見られました。一方で、変異株による感染再拡大、急激な円安による為替相場の変動やロシア・ウクライナ情勢に起因する資源・エネルギー価格の高騰など、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
沖縄県の小売業界におきましては、前年4月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言等の反動や、外出機会の増加で衣料品の販売が増加したことに加え、入域観光客数が前年を上回ったこと等により、徐々に持ち直しの動きがみられるものの、商品仕入価格や光熱費の高騰等により、不透明な経営環境が続いております。
このような環境の中、当社グループは、お客様と従業員の感染拡大防止策を講じながら営業してまいりました。また、当社の経営方針を「永続性」とし、人財力や仕組み力、商品力の向上に取り組むとともに、引き続き企業理念の浸透、七大基本の徹底、既存店の活性化、効率化を図り、お客様満足度の向上に努めてまいりました。
店舗状況につきましては、3月に「ジョイフルよなばる店」(沖縄県島尻郡)、5月に「V21カママヒルズ食品館」(沖縄県宮古島市)、「和風亭宮古店」(沖縄県宮古島市)、8月に「Ⅴ21食品館安里店」(沖縄県那覇市)、2月に「和風亭石垣店」(沖縄県石垣市)の計5店舗を閉店、6月に「宮古島シティ」(沖縄県宮古島市)を開店し、10月に大型商業施設「那覇メインプレイス」(沖縄県那覇市)を改装致しました。
その結果、当連結会計年度における営業収益(売上高及び営業収入)は2,135億22百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益は111億90百万円(同34.4%増)、経常利益は115億54百万円(同13.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は75億69百万円(同13.6%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
小売
小売におきましては、ワンランクアップ商品、沖縄県産品、PB商品(くらしモア、ローソンセレクト)の販売強化に取り組んだことや、外出機会が増加したことに伴い、衣料品や外食が前年を上回って推移したこと等により、営業収益は2,061億94百万円(前年同期比4.4%増)、セグメント利益は103億14百万円(同33.2%増)となりました。
CVS
CVSは、FC店舗を9店舗開店、10店舗閉店致しましたが、外出機会が増加したことで、既存店が前年を上回って推移したこと等により、営業収益は73億57百万円(前年同期比7.4%増)、セグメント利益は8億73百万円(同49.7%増)となりました。
当期の財政状態の概況は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して67億52百万円増加し、1,723億4百万円となりました。
主な要因は、現金及び預金が77億9百万円増加したことや、有形固定資産が27億72百万円減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比較して10億61百万円増加し、349億円となりました。
主な要因は、買掛金が6億53百万円、契約負債が29億51百万円増加したことや、未払費用が5億15百万円、流動負債その他が14億47百万円減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末と比較して56億90百万円増加し、1,374億3百万円となりました。
主な要因は、利益剰余金が54億37百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より77億9百万円増加し、393億5百万円(前年同期比24.4%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得た資金は、147億43百万円(同260.9%増)となりました。
主な要因は、税金等調整前当期純利益113億1百万円、減価償却費73億90百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、50億72百万円(同20.1%減)となりました。
主な要因は、有形固定資産の取得による支出48億28百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は、19億62百万円(同68.7%減)となりました。
主な要因は、配当金の支払額18億48百万円及び非支配株主への配当金の支払額73百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
部門の名称
金額(百万円)
前年同期比(%)
小売
衣料品
10,888
-
住居関連用品
56,167
-
食料品
122,036
-
外食
8,048
-
小計
197,141
-
CVS
178
-
売上高合計
197,319
-
(注)「収益認識に関する会計基準」等を当連結会計年度の期首から適用しております。この結果、前連結会計年度との収益処理が異なることから、前年同期比(%)は記載しておりません。
d.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
部門の名称
金額(百万円)
前年同期比(%)
小売
衣料品
6,616
-
住居関連用品
39,707
-
食料品
88,038
-
外食
2,684
-
小計
137,046
-
CVS
130
-
仕入高合計
137,177
-
(注)「収益認識に関する会計基準」等を当連結会計年度から適用しております。この結果、前連結会計年度との仕入処理が異なることから、前年同期比(%)は記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績の分析は、概要につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
④ 経営戦略の現状と見通し
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入れのほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、人件費、地代家賃及び水道光熱費等であります。
c.財政政策
当社グループは、基本的な運転資金については、自己資金にて対応しております。
⑥ 経営方針、財政戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載しております。
なお、当連結会計年度の売上高経常利益率については、5.9%となりました。
⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。