【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
また、第1四半期連結会計期間の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を適用しており、当第3四半期連結累計期間に係る各金額については、収益認識会計基準等を適用した後の金額となっております。なお、経営成績の状況については、従来の前第3四半期連結累計期間と比較した増減額及び前年同期比(%)を記載しております。詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 会計方針の変更」に記載しております。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が未だ収まらず、2022年8月をピークとした第7波に続き、年末にかけての第8波が今も拡大しております。事態の収束にはまだまだ時間を要すると思われますが、一方で「withコロナ」に向けた政策により行動制限も徐々に緩和されつつあり、経済活動は回復傾向にあります。しかしながら世界的な原材料・エネルギー価格の高騰による物価上昇により、消費マインドは鈍化し依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの属する食関連業界におきましても、原材料・エネルギー価格の高騰は大きな影響を与え、多くの食品において値上げを断行せざるを得ない状況となっており、厳しい状況は続くものと想定されます。
このような環境の中、当社グループでは、出店による売上拡大に加え、事業部連携により「精肉+惣菜」や「惣菜+和菓子」といった、より利便性の高い複合店舗を展開しました。またDXを活用した構造改革による業務の見直しや商品戦略による利益重視の経営を徹底いたしました。
出退店・改装につきましては、「名古屋栄三越精肉店」「柿安ダイニング そごう大宮店」等、8店の出店、3店の退店及び3店の改装を行いました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は26,767百万円(前年同期比1.1%減)、営業利益は1,764百万円(同12.9%増)、経常利益は1,815百万円(同9.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,158百万円(同2.9%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(a)精肉事業
精肉事業につきましては、10月29日に「名古屋栄三越精肉店」を出店するとともに、既存店舗において惣菜売場を拡充する等、利便性の高い店舗展開を図りました。また、11月29日には、年に1度の「いい肉の日」を実施し、お値打ち商品を提供する等、魅力ある商品の提供に努めました。
出退店につきましては、1店の出店、1店の退店を行いました。
この結果、当事業の売上高は10,578百万円(前年同期比4.9%減)、セグメント利益は933百万円
(同6.4%減)となりました。
(b)惣菜事業
惣菜事業につきましては、人気シリーズの大人向け新味『大海老マヨ~ゴルゴンゾーラ&はちみつ~』、『ローストビーフ ~牛肉と舞茸のグレイビーソース~』等、主菜商品の充実を図りました。また季節の副菜『ゴロゴロベーコンのおかず南瓜サラダ』を販売する等、味・見栄えともに魅力ある商品の開発に努めました。
出退店・改装につきましては、「柿安ダイニング そごう大宮店」等、3店の出店、3店の改装を行いました。
この結果、当事業の売上高は9,140百万円(前年同期比8.5%増)、セグメント利益は817百万円
(同3.0%増)となりました。
(c)和菓子事業
和菓子事業につきましては、前回ご好評いただいた一定期間何度でも商品をお値打ちに購入できる『口福パス』の第2弾を展開しました。また、秋冬限定の人気シリーズ『いちご大福』等のフルーツ大福に加え、テレビやYouTubeで国民的人気となっているキャラクターとコラボした『どら焼』を販売する等、販路拡大を図りました。
出退店につきましては、「口福堂 熊本駅店」等、4店の出店、1店の退店を行いました。
この結果、当事業の売上高は4,558百万円(前年同期比4.0%減)、セグメント利益は455百万円
(同26.5%増)となりました。
(d)レストラン事業
レストラン事業につきましては、グリル業態において、きのこ・さつまいも・南瓜等季節の食材を使った惣菜やパスタ、デザートを取り揃えた秋のサラダバーを展開しました。また、11月にはグランドメニューを刷新する等、お客様に喜んでいただける商品開発に努めました。
出退店につきましては、1店の退店を行いました。
この結果、当事業の売上高は1,156百万円(前年同期比16.8%減)、セグメント利益は1百万円
(前年同期は181百万円のセグメント損失)となりました。
(e)食品事業
食品事業につきましては、コンビニエンスストア向けに柿安監修商品として『ローストビーフ丼』や『牛すき鍋』等の具材提供を行いました。また、国民的人気アニメキャラクターとのコラボ商品として『牛鍋風 牛肉しぐれ煮』を敬老の日や孫の日に展開する等、新たな試みによる販路拡大を図りました。
この結果、当事業の売上高は1,334百万円(前年同期比3.1%減)、セグメント利益は213百万円
(同22.9%減)となりました。
②財政状態の状況
(資産、負債及び純資産の状況)
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ236百万円増加し、20,239百万円となりました。
流動資産は124百万円増加し、13,690百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加717百万円、商品及び製品の増加211百万円及び仕掛品の増加140百万円と現金及び預金の減少927百万円等であります。固定資産は111百万円増加し、6,548百万円となりました。主な要因は、工具、器具及び備品の増加76百万円、建物及び構築物の増加57百万円等であります。
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ126百万円増加し、4,294百万円となりました。
流動負債は117百万円増加し、3,829百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加588百万円、引当金の増加129百万円及び未払金の増加121百万円と未払法人税等の減少702百万円等であります。
固定負債は9百万円増加し、464百万円となりました。主な要因は、資産除去債務の増加8百万円等であります。
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ110百万円増加し、15,944百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益1,158百万円の計上による増加と剰余金の配当による減少1,046百万円等であります。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。