【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態および経営成績の状況
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による悪化影響が緩和されたものの、ウクライナ情勢などの地政学リスクに加え、急激な円安の進行など、先行き不透明な状況が続きました。
食品業界では、コロナ禍における新しい生活様式に基づく消費者需要の変化への対応が求められているなか、原材料価格やエネルギー価格の上昇により、厳しい経営環境となりました。
このような状況下、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高は、主力事業である食品関連事業で回復が進み、1,471億7千1百万円(前年同期比24億6千8百万円、1.7%増)となりました。
利益面では、各セグメントで原材料価格やエネルギー価格の上昇影響を受けたものの、食品関連事業における売上回復効果や商品規格見直しなどにより、営業利益は46億5千9百万円(前年同期比3億6千7百万円、8.6%増)となりました。一方、経常利益は、新型コロナウイルス感染症に係る助成金等の一時的収入の剥落や、持分法投資損失を計上したことなどにより、43億1千7百万円(前年同期比7億3千9百万円、14.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は23億6千5百万円(前年同期比8億6千3百万円、26.7%減)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首より適用しており、売上高が16億8千1百万円減少しております。詳細については、「第4 経理の状況
1 四半期連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照ください。
セグメントごとの事業概況は、以下のとおりです。
[食品関連事業]
売上高は、新型コロナウイルス感染症による悪化影響からの回復が進み、1,287億8千4百万円(前年同期比60億8千7百万円、5.0%増)となりました。また、利益面では、原材料価格やエネルギー価格の上昇影響を受けたものの、工場再編に係る一時費用の剥落に加え、売上の一部回復や商品規格の見直しなどにより、営業利益は46億8百万円(前年同期比4億9千4百万円、12.0%増)となりました。
[食材関連事業]
収益認識に関する会計基準等の適用に伴い売上高が14億8千1百万円減少したことなどにより、売上高は82億8千6百万円(前年同期比18億1千万円、17.9%減)となりました。利益面では、仕入価格などの上昇影響により、営業利益は6千6百万円(前年同期比1億5千1百万円、69.5%減)となりました。
[物流関連事業]
不採算事業所の閉鎖などにより、売上高は97億6千9百万円(前年同期比2億5千2百万円、2.5%減)となりました。一方、利益面では、エネルギー価格の上昇影響を受けたものの、共同配送事業の取扱高増加などにより、営業利益は5億6千7百万円(前年同期比3千9百万円、7.4%増)となりました。
[食品製造設備関連事業]
取扱高が減少し、売上高は3億3千1百万円(前年同期比15億1千7百万円、82.1%減)、利益面では6千6百万円の営業損失(前年同期は1千3百万円の営業損失)となりました。
②財政状態
当第3四半期連結会計期間末における総資産は前連結会計年度末に比べて131億5千5百万円増加し、953億4千万円となりました。これは、有形固定資産、現金及び預金および受取手形及び売掛金が増加したことによるものです。
負債は前連結会計年度末に比べて90億5千6百万円増加し、433億3千9百万円となりました。これは、長期借入金、リース債務および未払法人税等が増加したことによるものです。
純資産は前連結会計年度末に比べて40億9千9百万円増加し、520億円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上と配当金支払いの差引により利益剰余金が増加したことに加え、為替換算調整勘定および非支配株主持分が増加したことによるものです。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(4)会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当社グループは、多様化する消費者ニーズの変化にスピーディーに対応した値ごろ感のある高品質の商品を提供できるよう、原材料から最終商品までのトータル的な商品開発を積極的に行い、食品としての「美味しさ」「安全性」について、日々研究に努めております。
(6)主要な設備
当第3四半期連結累計期間において新たに確定した主要な設備の新設は、次のとおりです。
国内子会社
会社名
事業所名
(所在地)
セグメントの名称
設備の
内容
投資予定金額
資金調達
方法
着手年月
完了予定
年月
完成後の増加能力
総額
(百万円)
既支払額
(百万円)
株式会社わらべや
(注)1
(仮称)新入間工場(埼玉県入間市)
食品関連事業
生産設備
4,590
625
自己資金および借入金
2022年12月
2024年3月
(注)2
(仮称)北関東工場(群馬県太田市)
食品関連事業
工場建屋および設備の譲受
1,100
(注)3
(注)4
–
自己資金および借入金
-
2024年3月
(注)2
(注)1. 株式会社わらべやは、2022年9月に設立いたしました。
2. 生産能力および生産性の向上。
3. 当社の譲受予定資産の内訳に基づく2024年3月末日での簿価想定額。
4. 投資予定額には、のれんおよび土地取得金額を含めていません。
当第3四半期連結累計期間において重要な変更があったものは、次のとおりです。
在外子会社
会社名
事業所名
(所在地)
セグメントの名称
設備の
内容
投資予定金額
資金調達
方法
着手年月
完了予定
年月
完成後の増加能力
総額
既支払額
WARABEYA TEXAS, INC.
新工場(米国バージニア州スタフォード郡)
食品関連事業
生産設備
54百万
米ドル
11百万
米ドル
自己資金および借入金
2022年5月
2023年8月
(注)1
(注)2
(注)1. 前連結会計年度末の計画は、完了予定が2023年3月でありましたが、工期の見直し等により延期していま
す。
2. 生産能力および生産設備の増強。