【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当第1四半期累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に緩和されたことにより、社会経済活動の正常化が進み、景気の持ち直しが見られました。一方、円安やロシアによるウクライナ侵攻の長期化、原材料価格の高騰等により、依然として先行き不透明な状況が続きました。
当業界におきましては、コロナ禍を経てなお続く業態の垣根を越えた競争や、原材料やエネルギー価格の高騰等による相次いだ価格改定の中、消費者の節約志向が高まっており、依然として厳しい環境が続きました。
このような中、当社は新たな経営体制のもと、顧客需要を捉えた商品提供の推進、時代に合わせた迅速かつ柔軟な変化対応に努め、価値を創造する企業力の向上を図ってまいりました。
報告セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
①
テナント事業
テナント事業においては、人流回復を背景に春休みやゴールデンウイークなど行楽需要が増加し、特に駅立地店舗は好調に推移いたしました。
新規出店として、総合惣菜店舗「Re’z deli(リーズデリ)」を1店舗、洋風惣菜店舗「eashion(イーション)」を3店舗出店し、店舗規模の拡大及び新たな取組みの実践に努めたほか、既存店ではコア商品のブラッシュアップ及び販売強化に注力し事業全体の底上げを図ってまいりました。
これらの結果、テナント事業全体の売上高は前年同期間に比べ1.9%増収の105億74百万円となりました。一方利益面は、製造及び人員の計画精度を高めることにより収益性向上に一定の効果は得られたものの、新規出店にかかる一時費用の負担が影響し、セグメント利益は前年同期間に比べ3.6%減益の4億60百万円となりました。
②
外販事業
外販事業においては、テナント事業同様、人流回復が全体を押し上げる要因となったことに加え、ファミリーマート店舗においては各種販促企画の実施や好調なチルド惣菜シリーズ「ちょいデリ」が下支えとなり、納品量が増加いたしました。
また、ユニー店舗やドン・キホーテ店舗などスーパーマーケット等の納品店舗数の拡大及び納品アイテム数の拡充を図り、コンビニエンスストア以外の販路拡大に努めてまいりました。
これらの結果、外販事業の売上高は前年同期間に比べ9.3%増収の103億16百万円となり、利益面では売上高の増加に加え、コスト構造の適正化への継続的な取組みが寄与し、セグメント利益は前年同期間に比べ130.3%増益の3億85百万円となりました。
以上の要因により、当第1四半期累計期間の経営成績は、売上高は前年同期間に比べ5.4%増収の208億90百万円となりました。利益面については、経常利益は前年同期間に比べ32.6%増益の8億63百万円、四半期純利益は前年同期間に比べ33.9%増益の5億75百万円となりました。
(財政状態)
当第1四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ13億10百万円増加して347億16百万円となりました。
この主な要因は、現金及び預金が2億59百万円、売掛金が8億33百万円それぞれ増加したことなどによります。
負債は、前事業年度末に比べ9億66百万円増加して84億60百万円となりました。
この主な要因は、買掛金が4億39百万円、賞与引当金が3億8百万円それぞれ増加したことなどによります。
純資産は、前事業年度末に比べ3億43百万円増加して262億55百万円となりました。
この主な要因は、利益剰余金が3億62百万円増加したことなどによります。
これらにより、当第1四半期会計期間末の自己資本比率は、前事業年度末の77.6%から75.6%となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について、重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
特記すべき事項はありません。