【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当第3四半期累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が残るものの、行動制限の緩和などwithコロナの新たな段階への移行が進み、各種政策等の効果もあり、緩やかな持ち直しに向かいました。しかしながら長期化しているウクライナ情勢や世界的なインフレの進行により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。
当業界におきましては、コロナ禍における消費者需要の変化への対応が求められる中、原材料やエネルギー価格が上昇し、更なる物価上昇の懸念などから消費者の節約志向が強まるなど、厳しい環境が続きました。
このような中、当社は、「おいしいをカタチに」をテーマに、安全で安心なおいしい商品のご提供はもとより、新商品の開発や新業態の展開にも取り組み、事業拡大の推進に努めてまいりました。
報告セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
①
テナント事業
テナント事業においては、10月に洋風惣菜店舗「eashion(イーション)」が20周年を迎え、記念商品の販売や記念セールを実施いたしました。また、さらなる新規出店を加速していくための新たなチャレンジとして、「eashion」の主軸商品である米飯に特化したコンパクトな出店スタイル「eashionBOWL(イーションボウル)」の1号店(錦糸町テルミナ2店)出店に続き、東京駅内「グランスタ丸の内」での催事出店や「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」でのキッチンカー出店を行ってまいりました。
総合惣菜店舗では、定番商品を中心にブラッシュアップの実施や販売強化に取り組み、価値ある商品の提供に努めてまいりました。
これらの結果、テナント事業の売上高は前年同期間に比べ1.7%増収の311億34百万円となり、利益面では原材料価格やエネルギー関連価格の高騰などの影響は受けたものの、商品や経費の見直しに努めるとともに売上高の増加も寄与し、セグメント利益は前年同期間に比べ3.9%増益の12億97百万円となりました。
②
外販事業
外販事業においては、引き続きファミリーマート店舗におけるチルド惣菜シリーズ「ちょいデリ」やチルド弁当企画「肉弁当 四天王」が好調であることに加え、各種カテゴリーの販促企画実施の効果もあり、納品量は底堅く推移いたしました。
また、コロナ禍において需要の高い宅配関連は安定的に推移しているほか、スーパーマーケット等へおにぎりや弁当などの納品を着実に進め、全体の納品量増加に努めてまいりました。
これらの結果、外販事業の売上高は前年同期間に比べ7.1%増収の289億54百万円となりました。利益面では売上高の増加に加え、自社及び他社工場における生産品目最適化の効果や経費の見直しなどにより、5億49百万円のセグメント利益(前年同期間は35百万円のセグメント利益)となりました。
以上の要因により、当第3四半期累計期間の売上高は前年同期間と比べ4.2%増収の600億89百万円となりました。経常利益については前年同期間と比べ39.8%増益の18億97百万円、四半期純利益については前年同期間と比べ26.1%増益の12億41百万円となりました。
(財政状態)
当第3四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ18億54百万円増加して336億15百万円となりました。
この主な要因は、現金及び預金が13億88百万円増加したことなどによります。
負債は、前事業年度末に比べ8億75百万円増加して81億87百万円となりました。
この主な要因は、買掛金が2億62百万円、未払金3億35百万円、賞与引当金が3億2百万円それぞれ増加したことなどによります。
純資産は、前事業年度末に比べ9億79百万円増加して254億28百万円となりました。
この主な要因は、利益剰余金が10億18百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金の差益が44百万円減少したことなどによります。
これらにより当第3四半期会計期間末の自己資本比率は、前事業年度末の77.0%から75.6%となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について、重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
特記すべき事項はありません。