【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。この結果、前第3四半期連結累計期間と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明において増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況当第3四半期連結累計期間(2022年3月1日~2022年11月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策の各種政策効果もあって、景気は緩やかに持ち直してまいりました。一方で、世界的な金融引締め等が続く中、海外経済が下振れするリスクに加え、国際的緊張によるエネルギーや原材料価格の高騰、供給面での制約、金融資本市場の変動等、景気を下押しする懸念材料も多く、先行きは依然として不透明な状況が続いております。当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績につきましては、売上高は16,098百万円(前年同期は売上高38,311百万円)、営業利益は747百万円(前年同期は営業利益496百万円)、経常利益は671百万円(前年同期は経常利益550百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は819百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益564百万円)となりました。なお、収益認識会計基準等を適用した影響などにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は23,833百万円、売上原価は23,021百万円、販売費及び一般管理費は721百万円それぞれ減少し、営業利益は90百万円、経常利益及び税金等調整前四半期純利益は133百万円それぞれ減少しております。引き続き当社グループは、先行き不透明な経済情勢におきましても、これまで取り組んでまいりました事業構造改革をより一層定着・発展させ、将来にわたる安定的な収益基盤の確立と、財務体質の健全化に努めてまいります。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。①百貨店業百貨店業界におきましては、新型コロナウイルス感染症や物価上昇などによる個人消費へのマイナス影響が懸念された一方、前年の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言下での臨時休業要請の反動や、行動制限緩和などの外出機会の増加により商況は前年を大きく上回り、復調の兆しが見え始めておりますが、新型コロナウイルス感染症拡大以前の水準には至っておりません。当社グループにおきましては、従来型の規模や量を追求する事業モデルを見直す契機と捉え、量から質への新たな事業モデルへの道筋をつける「井筒屋グループ中期3ヵ年経営計画(2022 年度~2024 年度)」を策定し、推進いたしております。計画1年目となる本年は、店舗における百貨店らしさを追求するべく、好調カテゴリーの強化を図るとともに、百貨店の強みを活かした編集売場を構築することにより、店舗価値の向上および売場の活性化に努めております。本店におきましては、本年3月に、福岡県のまん延防止等重点措置が解除されて以降、徐々に消費の回復傾向がみられ、引き続き高額品などの好調カテゴリーが牽引する中、他商業施設との差別化を図るため、百貨店の強みを活かした取り組みを推し進めてまいりました。地階食品フロアでは、名古屋コーチンをはじめとした諸国名産鶏を中心に、鶏肉惣菜を提供する「鶏三和」がオープンいたしました。本館8階では、創作和食料理の店「銀茶寮」がオープンし、多くのお客様からご好評をいただいております。また、催事・イベントに関しても徐々に開催制限が緩和され、賑わいを取り戻しつつあります。10月に「井筒屋アート2022」と題し、アートをテーマに全館フェアを初開催。有名作家の現代アート作品などが全館を彩りました。11月には恒例の「北海道物産展」を開催。連日多くのお客様で賑わい、やむを得ず入場制限をさせていただくほどの盛況ぶりでした。今後もお客様に喜んでいただける百貨店ならではの取り組みを積極的に進めてまいります。山口店におきましては、山口市との包括提携契約の一環として、11月に山口市中心市街地活性化推進室とYCAM(山口情報芸術センター)が協働して進める<アートでつなぐまちの活性化事業>の実証実験として「コロガルあそびのひゃっかてんin山口井筒屋」を2階フロアに誘致いたしました。子どもたちが遊びを通じて自ら考え、創造できるようにデザインされた遊び場を提供させていただいたことで多くのファミリーが来場し、フロアの活性化に繋がっております。今後も地域連携を図りながら地元の魅力発信に努めてまいります。一方、持続可能な社会の実現に向けた取り組みといたしましては、北九州市と脱炭素社会の実現に向け『ゼロカーボンシティを目指す連携協定』を締結し、電気自動車の活用及び普及促進を目指して、10月に全国初の取り組みとなる、自治体と企業間でのEVシェアリングを開始いたしました。また、地域共創・社会貢献の観点から、本年大規模火災に見舞われた小倉北区旦過市場一帯の復興を支援するため、リリー・フランキー氏のご協力によりチャリティエコバッグを制作し、旦過市場と当社の双方で販売いたしました。収益は全額旦過市場の復興支援に寄付いたします。CSR・ESGに関する取り組みにつきましては、当社ホームページ「サステナビリティレポート」に掲載しております。当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績につきましては、売上高は16,072百万円(前年同期は売上高38,311百万円)、営業利益は826百万円(前年同期は営業利益610百万円)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は23,859百万円、営業利益は116百万円それぞれ減少しております。②友の会事業友の会事業におきましては、売上高は25百万円(前年同期は株式会社井筒屋友の会が当社グループの百貨店に対して前払式の商品販売の取次を行っており、外部顧客に対する売上高はありません。)、営業利益は14百万円(前年同期は営業利益25百万円)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高及び営業利益は25百万円それぞれ増加しております。
(2)
財政状態の分析 ①資産当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,621百万円増加し、48,922百万円となりました。これは主に受取手形及び売掛金等が増加したことによるものであります。総資産のうち流動資産は10,285百万円、固定資産は38,636百万円であります。固定資産の主な内容は、有形固定資産34,482百万円、無形固定資産156百万円、投資その他の資産3,997百万円であります。
②負債当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ731百万円増加し、39,002百万円となりました。これは主に長期借入金が減少したものの、支払手形及び買掛金等が増加したためであります。うち、流動負債は28,358百万円、固定負債は10,643百万円であります。負債の主な内容は、借入金17,343百万円、契約負債5,411百万円、支払手形及び買掛金5,326百万円、再評価に係る繰延税金負債3,278百万円であります。
③純資産当第3四半期連結会計期間末における純資産は、主に親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したこと等により前連結会計年度末に比べ890百万円増加し、9,920百万円となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の当期首残高は133百万円増加いたしております。
(3)
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)
優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありませんが、新型コロナウイルス感染症拡大により、当社グループの事業活動は影響を受けており、今後の動向を注視し、必要な対策を講じてまいります。
(6)
研究開発活動該当事項はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因「1 事業等のリスク」に記載しております。
(8) 資本の財源及び資金の流動性についての分析当第3四半期連結累計期間において、資本の財源及び資金の流動性についての分析について重要な変更はありません。
