【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の分類見直し等、影響が縮小したことによる各種行動制限の緩和と外出需要の高まりによって、個人消費の持ち直しの動きが見られましたが、2022年2月以来の不安定な国際情勢の長期化や原材料価格・エネルギーコストの高騰、急激な為替相場の変動により、景気の先行きは不透明な状態が継続しています。
当アパレル・ファッション業界におきましては、各種イベントの再開や旅行者数の増加等、外出需要の高まりにより、購入動機が回復しつつある一方、為替相場の乱高下や国内外の急激な物価高騰の進行等が長期化していることにより、経営環境は引き続き厳しい状況で推移しました。
このような中、当社は、2024年2月期を商売の再建による黒字化達成と上場維持に向けた1年と位置づけ、2020年2月期より推進しております事業構造改革の総仕上げにより、強固な黒字体質への変革の実現に向けて取組んでおります。
営業面では、お客様に実店舗とEコマースをシームレスにご利用いただける”OMO環境“(Online Merges with Offline)に特化した店舗実験として、イオンモール橿原店を全面改装する等、Eコマースとの併売強化に注力しました。また、Eコマースで購入経験の無い会員や、撤退したセマンティック・デザイン店舗の会員へのDM発送を実施し、Eコマースの売上拡大を図りました。
店舗ではシーズン毎のおすすめ商品やコーディネートスタイル、販促内容等を盛り込んだパンフレットを作成し設置しました。
更にメール配信サービスの体制を変更し、MA(マーケティングオートメーション)メールの活用を強化して、顧客の特性に合わせた内容を配信することにより、利便性の向上を図りました。
商品面では、新常態で加速したオフィスカジュアル化等、消費者ニーズの変化に対応した品揃えの充実を図り、日常生活やビジネスシーンを快適にする高機能商品「Happy Function」のアイテム群が好調に推移しました。
本格的な人流回復の兆しが見え始めた3月以降、特にカジュアル関連商品を中心に大きく売上を伸ばしました。カジュアルパンツ、ジャケット、カジュアルシャツ、カットソーが好調に推移し、これらの商品群の既存店売上高前年同期比は8.0%増となりました。
ビジネス関連商品は、オーダーシフトへの転換を推進する中、昨年度から好調なオーダースーツが既存店売上高前年同期比12.7%増で推移しました。
また、シーズンの端境期における品揃えの鮮度アップによる売上高・粗利益率の向上を目的に、新規商品の投入時期を従来よりも一層精緻にコントロールした結果、第一四半期における新規春夏商品の既存店売上高前年同期比は18.0%増となり、売上高、粗利益率の向上に貢献しました。
一方で価格の改定や一部ブランド廃止に伴い、スーツやアクセサリー商品が苦戦し、当第1四半期累計期間の既存店売上高前年同期比は、1.0%減となりました。
店舗面では、タカキューを1店舗出店し、一方で3店舗退店した結果、当第1四半期会計期間末では前年同期比34店舗減の128店舗となりました。
以上により、当第1四半期累計期間の売上高は29億3千9百万円(前年同期比13.4%減)となりました。利益面では、コストコントロールの徹底及び店舗数の減少により、販売費及び一般管理費が前年同期に対して22.6%減少し、営業利益は1億3千9百万円、(前年同期は営業損失1億4千5百万円)、経常利益は1億5千7百万円(同経常損失1億1千9百万円)、四半期純利益は1億3千7百万円(同四半期純損失1億3千9百万円)となりました。
なお、当社は衣料品販売の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
資産の部は、前事業年度末に対して1億7千6百万円減少し、62億3千万円となりました。主な要因は、流動資産で売掛金が2千2百万円、商品が1千5百万円、貯蔵品が1千4百万円それぞれ増加し、現金及び預金が7千1百万円、固定資産で無形固定資産が1千8百万円、投資その他の資産で敷金が1億3千1百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
負債の部は、前事業年度末に対して3億3千9百万円減少し、80億1百万円となりました。主な要因は、流動負債で支払手形及び買掛金・電子記録債務が2億1千万円増加し、未払金が8千1百万円、未払法人税等が7千2百万円、事業構造改革引当金が1億5千7百万円、資産除去債務が6千1百万円、その他に含まれる未払消費税が1億4千6百万円、固定負債で長期借入金が2千4百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
純資産の部は、前事業年度末に対して1億6千2百万円増加し、△17億7千1百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が1億3千7百万円、評価・換算差額等でその他有価証券評価差額金が2千5百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)継続企業の前提に関する重要事象等について
当社は、「1 事業等のリスク」に記載の通り、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が継続して存在しているものと認識しております。
当該事象を解決するための対応として、事業構造改革の諸施策の実施により、事業面及び財務面での安定化を図り、持続的な収支の改善を図るとともに、資本増強に向けた各種施策を検討・推進し、当該状況の解消・改善に努めております。
上記の取り組みとともに、今後の資金繰りに支障が生じないよう取引金融機関と継続的かつ緊密な連携・協議を行なうことにより、総額13億5千万円の当座貸越契約締結に加えて、11億5千万円のシンジケーション形式によるコミットメントライン契約を締結しているほか、長期借入金11億4千3百万円、短期借入金3億7千3百万円の借入れを行なっており、引き続き十分な運転資金が確保できるものと認識しております。
以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
