【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)業績の状況当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響からの正常化に向けた動きが見られる一方、ロシアのウクライナ情勢の長期化による原油・原材料価格等の高止まりや、歴史的な円安の進行により、依然として先行き不透明な状況が続いております。建設業界におきましては、公共建設投資は国土強靱化計画による政府投資をはじめ、底堅く推移する一方、建設資材価格の高騰等の影響もあり、引き続き経営環境への影響を注視する状況が続いております。このような状況のもと、当社の主要事業エリアである東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)における2022年1月から11月までのマンション着工件数は、47,580戸(前年同期3.0%増)と、2022年(暦年)の当初予想48,000戸に対し若干上振れで推移しております。一方、2022年1月から11月までのマンション供給件数は、継続するコロナ渦からの回復はあるものの、23,812戸(同11.8%減)と減少し、2022年(暦年)当初予想の34,000戸には達せず、30,800戸程度の見通しとなっております。2023年(暦年)の動向につきましては、マンション供給戸数は32,000戸程度、マンション着工戸数は徐々に回復傾向であり、販売在庫は5,000戸台と2022年(暦年)と同程度と予想されていること、引き合い案件は依然活況であること、東京圏における当社のシェアは2%程度と伸張の余地は充分にあることから、当社における当面の受注及び施工物件の確保は可能と考えております。(データはいずれも国土交通省-公表資料、「都道府県別着工戸数」及び(株)不動産経済研究所-公表資料、「首都圏マンション市場動向」、「首都圏マンション市場予測-2023年の供給予測-」より)
当社は「より良質な住宅を供給し、豊かな住環境に貢献する」という社是を制定し、より良質な住宅を供給するという社会的使命を果たすべく事業を推進しております。「安全・安心・堅実」という基本方針に関し、安全につきましては、安全パトロールの実施等により重大事故ゼロを継続しております。安心と堅実に対応する品質につきましては、独自のマニュアルの制定や、その徹底を図る目的としての研修会等を定期的に開催しております。また、建物の強度を保つ重要な躯体部分(杭、配筋、生コンクリート)の品質について、第三者機関による検査を導入し、建物の品質確保に万全を尽くしております。
当社は、2023年5月期からの新中期経営計画(3カ年計画)「Innovation2022」を策定いたしました。業容拡大と利益水準向上への継続的な取り組み及び新たな価値創出により持続的な成長を目指すこととし、その達成に向け全社一丸となり取り組んでおります。
当第2四半期累計期間におきましては、請負工事の進捗が順調に推移し、完成工事高は9,330,051千円(前年同四半期比25.5%増)と大幅に増加いたしました。また、新規受注におきましても、(仮称)千葉駅東口西銀座B地区優良建築物等整備事業施設建築物新築工事を含め、順調に成約を積み重ねました。なお、不動産につきましては、前第2四半期累計期間において2件売却しておりますが、当事業年度におきましては第3四半期以降の売却を予定していることから、当第2四半期累計期間の不動産売上高は450,719千円(前年同四半期比93.5%減)と大幅な減収となっております。
これらの結果、当第2四半期累計期間の売上高は10,177,428千円(前年同四半期比30.1%減)、営業利益652,230千円(同19.1%減)、経常利益641,342千円(同20.1%減)、四半期純利益445,226千円(同20.5%減)となりました。
なお、当社は「分譲マンション建設事業」の単一セグメントであるため、セグメントの業績については記載を省略しております。
(2)財政状態の分析(資産)当第2四半期会計期間末における資産合計は、前事業年度末に比べ2,656,116千円増加し、20,467,465千円となりました。これは、現金及び預金が2,306,399千円減少した一方で、受取手形・完成工事未収入金等が2,372,209千円、販売用不動産が1,614,254千円、仕掛販売用不動産が697,229千円それぞれ増加したことが主な要因であります。
(負債)当第2四半期会計期間末における負債合計は、前事業年度末に比べ2,544,721千円増加し、13,426,114千円となりました。これは、未払法人税等が205,776千円減少した一方で、短期借入金が2,100,000千円、支払手形・工事未払金が803,306千円それぞれ増加したことが主な要因であります。
(純資産)当第2四半期会計期間末における純資産合計は、前事業年度末に比べ111,394千円増加し、7,041,351千円となりました。これは、配当金の支払により利益剰余金が388,112千円減少した一方、四半期純利益の計上により利益剰余金が445,226千円増加したことが主な要因であります。
(3)キャッシュ・フローの状況当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比べ2,306,399千円減少し、2,616,020千円となりました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は、3,937,468千円(前年同四半期は1,173,279千円の獲得)となりました。これは主に、税引前四半期純利益641,342千円、売上債権の増加2,372,209千円、棚卸資産の増加2,327,307千円、仕入債務の増加803,306千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、123,208千円(前年同四半期は66,395千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出76,233千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果獲得した資金は、1,754,277千円(前年同四半期は67,053千円の支出)となりました。これは主に、短期借入れによる収入5,900,000千円、短期借入金の返済による支出3,800,000千円、配当金の支払額386,441千円によるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期累計期間において、当社の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動当第2四半期累計期間において、新たな免震集合住宅の工法の研究開発活動を行っておりますが、現時点では少額であり特に記載すべき事項はありません。
(7)従業員数当第2四半期累計期間において、従業員数について重要な変動はありません。
(8)生産、受注及び販売の実績① 生産実績当第2四半期累計期間における製品・サービス別の生産実績は次のとおりであります。
製品・サービスの名称
生産高(千円)
前年同四半期比(%)
分譲マンション建設工事
9,348,300
134.4
合計
9,348,300
134.4
(注)金額は、製造原価によっております。
② 販売実績当第2四半期累計期間における製品・サービス別の販売実績は次のとおりであります。
製品・サービスの名称
販売高(千円)
前年同四半期比(%)
分譲マンション建設工事
9,330,051
125.5
不動産販売
450,719
6.5
その他
396,658
249.2
合計
10,177,428
69.9
(注)1.主な販売先の販売実績及び当該販売実績に対する割合
相手先
前第2四半期累計期間
当第2四半期累計期間
販売高(千円)
割合(%)
販売高(千円)
割合(%)
株式会社中央住宅
238,470
1.6
2,267,829
22.3
東京建物株式会社
1,496,482
10.3
2,254,949
22.2
中央日本土地建物株式会社
1,479,131
10.2
1,359,048
13.4
日鉄興和不動産株式会社
1,248,162
8.6
1,052,758
10.3
株式会社日本エスコン
5,349,123
36.7
397,296
3.9
合同会社gift
1,540,278
10.6
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2.販売実績における「不動産販売」は分譲マンション建設用地等の販売であります。3.販売実績における「その他」は業務受託収益等であります。
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