【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第2四半期連結累計期間(2023年3月1日~8月31日)の連結業績は、営業収益が4兆7,113億35百万円(対前年同期比5.0%増)、営業利益は1,176億23百万円(前年同期より217億46百万円の増益)、経常利益は1,119億6百万円(前年同期より165億85百万円の増益)となり、いずれも過去最高を更新しました。親会社株主に帰属する四半期純利益は233億18百万円(前年同期より52億79百万円の増益)となりました。当第2四半期連結累計期間は、原材料価格の高騰やロシアによるウクライナ侵攻、円安等を原因とする物価の上昇が続き、高付加価値商品と値ごろ感のある商品への消費の二極化が顕著となる中で、全報告セグメントが増収となりました。営業利益については、主力の小売事業であるGMS(総合スーパー)事業、SM(スーパーマーケット)事業、DS(ディスカウントストア)事業、ヘルス&ウエルネス事業では、収益性の高いプライベートブランド(以下、PB)の拡販、デジタルを活用した生産性の向上や使用電力の削減等のコストコントロールにより、また、ディベロッパー事業、サービス・専門店事業では、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)下対比で客足の回復が進んだことから、増益となりました。一方で、営業債権残高に合わせて貸倒引当金繰入額が増加した総合金融事業が減益となりました。
<グループ共通戦略>・ 当社はイオングループ中期経営計画(2021~2025年度)で掲げた5つの変革「デジタルシフトの加速と進化」「サプライチェーン発想での独自価値の創造」「新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化」「イオン生活圏の創造」「アジアシフトの更なる加速」を着実に推進しています。・ GMS事業やSM事業では、セルフスキャン、セルフチェックアウトシステムの導入を進めた結果、レジ待ち時間短縮によりお客さまの利便性が高まり、店舗オペレーションの効率化により人時生産性が向上しました。適切な割引価格を提示して廃棄による食品ロスを削減する「AIカカク」、需要を予測して商品発注を最適化する「AIオーダー」、勤務計画を自動起案する「AIワーク」等AIを活用した効率化が進み荒利益率や生産性が改善しています。さらに、イオンフィナンシャルサービス㈱(以下、イオンフィナンシャルサービス)の海外子会社では「AIクレジットスコアリング」や「AI回収スコアリング」を積極的に導入し、外部信用情報のないお客さまが一定数を占める市場においても、「AIスコアリング」による審査の精緻化によるお客さまの資金ニーズへお応えすると同時に、クレジット審査及び回収業務の効率化を目指します。オンラインでは、店舗から出荷するネットスーパーの売上が継続拡大しているほか、7月にはイオンネクスト㈱が顧客フルフィルメントセンター(以下、CFC)から出荷するオンラインマーケット「Green Beans(グリーンビーンズ)」をグランドオープンし、東京都の7特別区、千葉県の4市に加え、9月より神奈川県川崎市内2区でもサービスを展開しています。朝7時から夜23時まで1時間単位で配送時間を設定でき、品質の高い生鮮商品やCFC出荷ならではの大容量商品等最大50,000品目で構成するサービスは、共働きや子育て世帯等、買物時間短縮の必要性が高く、来店機会も限られるお客さまのニーズに応えるものです。第2号CFCは、東京都八王子市にイオンモール㈱(以下、イオンモール)が2025年に開業予定の複合型商業施設に併設する形で、2026年に稼働開始予定です。・
発売からまもなく50年を迎える当社のPBは、ナショナルブランド同等品質のお値打ち価格でのご提供から、企業理念を具現化した差別化や競争優位性の源泉へとポジションが変化してきました。生活必需品の値上げで家計の負担が増していく中、毎日のくらしに新しいアイデアとワクワクをお届けするトップバリュ、「これが私の定番」と自信を持って選んでいただける商品をお届けするトップバリュ ベストプライス、自然と体にやさしく持続可能な未来につながる商品づくりを目指す「オーガニック&ナチュラルブランド」のトップバリュ グリーンアイにて取り組む独自価値の開発・提案に、お客さまの支持をいただいています。今年度はPB全体では1.5兆円、うちトップバリュの3ブランドで1兆円の売上を達成すべく、生鮮品やデリカを除く約5,000品目のうちの半数を新商品やリニューアル商品へ転換します。麦芽100%の飲みごたえはそのままにドイツ産の希少ホップを100%使用した「トップバリュ プレミアム生ビール」や、世界中の人気屋台ごはんをアレンジしたチルドレディミール「トップバリュ おうちで楽しむCaféごはん」等の商品を続々と投入し、お客さまの毎日のくらしをもっと楽しくします。さらに、2025年までにトップバリュのすべての商品をReduce(リデュース=削減化)、Reuse(リユース=再使用化)、Recycle(リサイクル=再資源化)のいずれか、あるいは複数に対応して開発された環境配慮3R商品に切り替え、お客さまの日常の消費活動を社会課題の解決につなげます。・ 当社は、未病領域を含む新たな健康ニーズに対し、商品・サービス・場の提供を進めます。具体的には、イオンモール等の複合型商業施設や、イオンウエルシア九州㈱が展開する調剤併設型ドラッグストアとSMが融合した新業態店舗を訪れるお客さまに対して、グループの力を活かし、医薬品のみならず、健康を支える食材、運動、旅行等をワンストップでご提案します。7月には、主要な栄養素がバランス良く適切に調整された食品を誰もが手軽に摂取できる新たなフードシステムを構築する「一般社団法人日本最適化栄養食協会」の設立に参画し、食によるウェルビーイングの実現を目指して活動を進めています。・ 当社が掲げる「イオン生活圏の創造」は独自価値の高い商品、デジタルの活用、健康で心豊かに生きるために必要なヘルス&ウエルネス、グリーン戦略等の、中期経営計画で掲げている「5つの変革」が層をなすことで実現されます。各地域のニーズに応じてこれらの要素が重なり合い、複層的に地域を包むことで豊かな生活圏になることを目指しています。グループ内外における販売データと購買履歴情報を組み合わせてニーズを可視化した個別のマーケティングに活用し、お客さま満足の向上に取り組みます。ヘルス&ウエルネス事業のウエルシアホールディングス㈱(以下、ウエルシアホールディングス)のグループ店舗で今年度に導入が完了した「WAON POINT」の新規会員数は500万人を突破し、イオンフィナンシャルサービスではイオンカードをお持ちでなくてもグループ外の銀行口座と紐づけてAEON Payをご利用いただける仕組みを導入する等、イオン生活圏に関わるお客さまが着実に増加しています。・ アセアンにおいては、人口ボーナス期で消費性向の高いベトナムを最重要国として位置づけ、電子商取引(以下、EC)を含めたマルチフォーマットでのドミナント出店を進めています。地域のくらしを支えるべく、さらなるローカライズを進め、イオン生活圏構築を目指しています。これまで日本の国際競争力の向上を目的とした融資を行ってきた国際協力銀行より小売業に対する初の融資を受けることとなり、2030年までに30店舗のGMSの出店を目指すほか、SM等のベトナムでの展開を強化していきます。7月には、2022年の北部ハノイに続き、南部主要経済圏の中心に位置するビンズン新都市にもSSM(大型スーパーマーケット)を出店し、トップバリュや住居余暇部門のPBであるHOME COORDY(ホームコーディ)等の確かな品質を現地にお届けしています。・ 当社は8月、企業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献することを目的に、CO2排出量、使い捨てプラスチック使用量、食品廃棄物発生量の削減目標を掲げ、未達の場合は脱炭素に資する活動をする団体に寄付をするサステナビリティ・リンク・ボンドにて資金を調達しました。同種の債券において、CO2排出量のほか資源循環促進の目標を伴う発行は国内初です。また、容器包装リサイクル法改正前にグループ全社で無料配布を終了していたプラスチック製レジ袋を、イオン、イオンスタイル全523店舗の衣料・くらしの品、日用品等の売場において、環境に配慮したFSC認証紙や植物性インキを使用した有料の紙製に10月以降順次切り替えます。当社はこれからもお客さまとともに資源の無駄使いや使い捨てを見直し、脱炭素社会の実現に向けての取り組みを進めます。
セグメントの経営成績は次のとおりです。なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第2四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
①
GMS事業GMS事業は、営業収益1兆6,710億74百万円(対前年同期比104.5%)、営業利益36億15百万円(前年同期より73億69百万円の増益)となりました。イオンリテール㈱は、「荒利益額の最大化」「ショッピングセンター収益改善」「デジタル売上拡大」を実行しながら、様々なコスト上昇に耐えうる経営基盤を構築すべく「収益構造改革」を加速しています。荒利益額の拡大に向けて、成長カテゴリーの売場拡大や品揃え拡充を推進しました。商品カテゴリー別には、衣料では、夏休みのレジャーや旅行需要に応え、浴衣や水着等を売り込み、さらには、販売時期と価格を個別に見極めた在庫コントロールによる商品回転率の改善を進めています。大型店では、売場の改善に加え、生産性向上による接客へのシフト等働き方も含めた新しいモデルを導入し、荒利益率の改善を進めています。食品では、トップバリュやデリカで付加価値を高める商品リニューアルを実施、また、成長領域である冷凍食品は、専門店「@FROZEN」の出店と既存売場拡大を行ったことにより、食品全体で既存店売上高は対前年同期比で103.4%と伸長しました。H&BC(ヘルス&ビューティーケア)では、脱マスク・外出需要の増加により化粧品が売上を牽引し、既存店売上高は対前年同期比104.0%と伸長しました。ショッピングセンターにおいては、集客策、空床の削減、テナントの一時利用の拡大等に注力してコロナ下で減少した客数を回復させ、テナントからの家賃収入を改善させました。デジタル売上拡大においては、ネットスーパーの規模拡大に向けての新規展開、ピックアップ拠点の拡大や、GMSの強みを活かした品揃えの拡充に取り組みました。また、イオンスタイルオンラインの規模拡大、広告収入ビジネスの強化に加え、ウエルネス関連のグループ各社や取引先とのネットワークを活かしたシニアケア事業「MySCUE(マイスキュー)」を開始しました。収益構造改革においては、戦略的な人件費の増加と、商品原価やエネルギー価格の高騰に対して、店舗・本社の経費削減とデジタルを活用した生産性改善の両輪で推進しています。イオン北海道㈱では、「商品と店舗の付加価値向上」「収益構造の改革」「地域との連携」等に取り組む中で、1店舗の新規出店と7店舗の大型活性化を行いました。デリカとフローズンの売場を拡大し、地域商品の取り扱いを増やしたほか、冷蔵・冷凍ケースの入れ替えやセルフレジ・電子棚札の導入により、お買い回り環境の改善に加えて電気使用量の削減や業務の効率化をはかりました。商品では、オリジナル商品約360品目の開発・リニューアルを実施し、トップバリュの売上高は対前年同期比113.1%となりました。食品のほか、衣料、住居余暇でも観測史上最高の猛暑や社会・季節行事の再開に対応し、トラベルや化粧品の売上も好調に推移しました。デジタルの活用については、AEON Pay機能の充実やクーポン企画の強化によりiAEONの会員数は上期で約1.4倍、ネットスーパーの売上高は拠点新設により対前年同期比105.9%と伸長しました。さらに、「フードドライブ」の取り組みを27店舗に導入、子ども食堂等へ社会貢献に関連する商品企画や寄付を実施する等により地域との連携を進めました。イオン九州㈱では、5月に「私たちの『たからもの』 九州をもっと―」をパーパスとして制定し、特定した6つのマテリアリティ(重要課題)とともに同社のWebサイトにて公表しました。中期経営計画に掲げた「食の強化」「非食品分野の専門化」「DX推進」「環境・地域社会への貢献」の取り組みを推進し、単体における当第2四半期累計期間の業績は営業収益、各段階利益とも過去最高を更新しました。6月より「イオン九州アプリ」をiAEONに移行し、8月末の会員数は約43万人と5月末対比で約27万人増加、8月にネットショッピング限定セール「ビッグバザール」を初実施した効果もあり、当第2四半期累計期間における「イオン九州オンライン」売上高は対前年同期比151%と伸長しました。
② SM事業・DS事業SM事業は、営業収益1兆3,538億24百万円(対前年同期比103.4%)、営業利益164億84百万円(前年同期より79億39百万円の増益)となりました。DS事業は、営業収益2,004億94百万円(対前年同期比104.8%)、営業利益42億49百万円(前年同期より33億69百万円の増益)となりました。ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス㈱は、商品と店舗変革による店舗収益の拡大、OMO(Online Merges with Offline)による店舗外収益の拡大、保有する知的財産を活用したビジネス領域の拡大を柱とする、3カ年の中期経営計画に今年度から着手しました。9月からは、同社グループの共同物流センター「U.S.M.H 八千代グロサリーセンター(千葉県八千代市)」より商品供給を開始し、店舗運営を最適化する持続的な物流体制を目指します。お客さまの利便性を向上すべく、EC決済機能やフルセルフレジ等への投資や省力化につながる設備投資にも注力しています。同社連結子会社の㈱マルエツでは「オンラインデリバリー」の取り扱いを41店舗、「Uber Eats」を利用したサービスを108店舗に拡大しました。同じく㈱カスミでは7月にお客さまの個別の志向やニーズに合わせて特典を提供するプリペイド機能付きポイントカード「Scan&Go カード」を導入しました。同じくマックスバリュ関東㈱では行政と協業して買物困難地域にて移動スーパーを開始する等、事業各社ごとに地域の特性やニーズに合わせた取り組みを進めています。㈱フジでは、「お客さまと従業員の『圧倒的な安心とワクワク』を実現する」を経営ビジョンに掲げ、常にお客さま視点で最新ニーズへの対応に注力するとともに、廃棄ロスやコストの削減による各段階利益の最大化を目指しています。同社連結子会社の㈱フジ・リテイリングでは、愛媛県と広島県を重点エリアとして出店計画を進め、大型店を中心にコロナ下で中止していたイベントを再開する等、店頭の活性化にも取り組んでいます。食品では、9月の本格導入に先駆け、6月に一部商品の販売を開始したトップバリュを価格と付加価値の双方の訴求をはかり、衣料品及び住居関連品は旅行・外出や季節需要をとらえて堅調に推移しました。さらなる事業の拡大に取り組む移動スーパーは、合計46店舗を拠点に81台243ルートでサービスを提供しています。また、同じくマックスバリュ西日本㈱は、「地域密着」「生鮮強化」を軸にサプライチェーン改革を行い、兵庫県西部、岡山市、広島市、山口県、香川県及び山陰エリアを中心とする出店と既存店の活性化に加え、移動スーパーやECをはじめとするノンストア事業の確立に向けた取り組みを進めています。商品では、調理済み食品のニーズが高まる中で、地元素材を使用して開発した弁当や加工品を「バイヤー三ツ星」として全店に展開し、夕刻以降の出来立て惣菜の拡充に注力しました。3月の兵庫プロセスセンターの稼働のほか、専用端末でスキャンしながらお買い回りができる「マイピレジ」導入店舗の拡大やiAEONの活用等、デジタルによる生産性向上もはかっています。マックスバリュ東海㈱では、ブランドメッセージである「想いを形に、『おいしい』でつながる。」を具現化すべく、地域に根差した店舗づくりや商品・サービスの提供に取り組んでいます。商品においては、生産者を応援し地域に親しまれる「じもの」商品の品揃えの拡充や、食事バランスを考慮した商品の共同開発を通じて健康的な食生活の提案に努めるほか、フランスの冷凍食品専門店「Picard(ピカール)」の商品を名古屋市内の2店舗に導入する等、成長カテゴリー商品の販売を強化しました。節約志向の高まりに対しては、得意日の販促やトップバリュの展開強化に加え、食べきり・使いきりに適した小分け商品の品揃え強化に取り組みました。また、累計201店舗にキャッシュレスセルフレジを導入し、レジ精算の利便性向上やレジ関連業務の削減に努め、顧客接点の創出として「Uber Eats」を利用した商品配達サービスの拠点を合計43拠点まで拡大しました。
③ ヘルス&ウエルネス事業ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益6,137億95百万円(対前年同期比108.6%)、営業利益242億60百万円(前年同期より6億84百万円の増益)となりました。ウエルシアホールディングス及び同社連結子会社では、当第2四半期連結累計期間において、マスクや抗原検査キット等のコロナ対策関連商品やPCR等検査事業に対する需要は、感染縮小とともに減少しましたが、各国の行動規制緩和を受けたインバウンド需要には回復の兆しも見られます。物販部門においては外出需要の増加を背景にボディケアや化粧品の需要が増加し、既存店売上高は堅調に推移しました。調剤部門においては、調剤併設店舗数の増加(当第2四半期連結会計期間末現在で国内2,070店舗)や医療機関受診頻度の回復により、処方箋受付枚数が増加しました。また、2023年3月にWAON POINTサービスを全国の店舗に導入開始し、集客施策を強化しました。販売費及び一般管理費については、燃料価格の高騰を受けて水道光熱費が大幅に増加しましたが、店舗のエネルギー消費低減に向けた取り組みや、自動発注の推進による店舗業務の効率化により、経費適正化に努めました。地域のお客さまの生活に寄り添うべく、熱中症対策を目的にクーリングシェルターや避難場所を「ウエルカフェ」等に設置し、「夏の涼み処」として開放しました。
④ 総合金融事業総合金融事業は、営業収益2,376億57百万円(対前年同期比106.4%)、営業利益216億22百万円(前年同期より108億2百万円の減益)となりました。イオンフィナンシャルサービスは国内及び海外において、グループ共通ポイントを活用した利便性の向上、モバイルサービスの拡充、新規事業の創出等、中長期的な成長に向けた投資及び基盤整備を進めるとともに、デジタル金融包摂の進展に取り組んでいます。国内では、お客さまの生活様式や価値観の変化を受けて、リアル店舗の強みを活かした対面でのご相談とともに、IT技術の活用による利便性の向上等に取り組んだ結果、同社連結子会社の㈱イオン銀行(以下、イオン銀行)が、経済産業省より「DX 認定取得事業者」の認定を取得しました。ウエルシアホールディングスとの新規提携カード「ウエルシアカード」の推進及び「Green Beans」でのイオンカード入会促進、AEON Payの利用促進による少額決済需要の取り込み等当社グループ内の連携強化を進め、イオン銀行の預金口座数は847万口座(期首差19万口座増)、国内カード有効会員数は3,118万名(期首差36万名増)、カードショッピング取扱高は3兆4,919億91百万円(対前年同期比109.8%)と堅調に推移しました。海外では、消費活動の回復に伴い、カードショッピング及び個品割賦の取扱高の増加が継続しています。中華圏では、景気が回復基調にある香港においてAEON CREDIT SERVICE (ASIA)CO.,LTD.(以下、ACSA)がカード利用促進企画を実施し、銀聯国際のコード決済「銀聯QR」のACSAのスマートフォンアプリへの搭載で、中国本土とシームレスなQRコード決済等を可能としました。メコン圏では、タイ政府の発行する電子決済・口座間送金アプリ「Prompt Pay(プロンプトペイ)」と連動するキャッシュバック企画等、デジタルタッチポイントの活用を進めています。マレー圏では、取扱高の増加が続く個品割賦の申込に展開していたe-KYC(オンライン本人認証)及び即時仮与信機能の導入等、利便性を向上させて利用促進に取り組んだ個人ローンの取扱高が、対前年同期比147.1%と大幅に伸長しました。
⑤ ディベロッパー事業ディベロッパー事業は、営業収益2,332億43百万円(対前年同期比107.8%)、営業利益250億87百万円(前年同期より20億64百万円の増益)となりました。イオンモールは、5月に新たに策定した2030年ビジョン「イオンモールは、地域共創業へ。」に基づき「つながる」を創造し、広げ、深め、持続可能な地域の未来につながる営みを共創する企業を目指しています。国内では、お客さまの外出意欲が改善し、猛暑におけるクールシェアスポットとしてのニーズもとらえ、当第2四半期連結累計期間の既存モール専門店売上高(対象91モール)は対前年同期比107.6%と伸長しました。イオンモールアプリやWAON POINT施策との連動等、マーケティングデータに基づくお客さまの購買意欲を喚起する取り組みを強化し、時節の集客と売上の拡大をはかります。事業創出の観点では、コーポレート・ベンチャー・キャピタル「Life Design Fund」の設立や専門店テナント企業に対する共同配送サービス等を実施し、ESG経営の実現に向けては、従来の「イオンモール まちの発電所」の拡大に加え、お客さま参加型のEV充電「V2AEON MALL」サービスやバイオガス発電の導入、営農型太陽光発電の新たな取り組みを進めています。海外においては、最重点出店エリアであるベトナムでは、ホーチミン市を中心とした南部、ハノイ市を中心とした北部の両エリアに加えて、中部エリアの周辺都市においてもドミナント出店を推進します。中国では、成長性の高い内陸部の湖北省・湖南省を重点出店エリアと位置づけ、2025年度末時点での海外50モール体制実現を目指し、新規出店を加速していきます。さらに、モール単一フォーマットによる事業展開から、各国及び各地域が抱える課題を深掘りし、商業施設の枠組みにとらわれない新たな事業機会を探索していくことで、地域ごとの特性に合わせた新たな価値創造モデルで事業展開をはかっていきます。カンボジアでは、シハヌークビル港に隣接する経済特区に、通関及び倉庫業務すべてを自社運営する新たな物流事業の拠点となるロジスティクスセンターを6月に開設し、7月にフル稼働を開始しました。
⑥ サービス・専門店事業サービス・専門店事業は、営業収益4,018億78百万円(対前年同期比106.6%)、営業利益116億円(前年同期より56億63百万円の増益)となりました。イオンディライト㈱の当第2四半期連結累計期間は全7事業で増収となり、売上高・営業利益ともに前年同期を上回りました。アカウント営業の強化を通じた提供サービスの拡大や同一顧客における他拠点物件の受託等により顧客内シェアを拡大しました。加えて、省エネや防疫対策を含め、これまで蓄積してきた実績やノウハウを活かしたお客さま起点の提案活動を継続することで、新たに多種多様な施設でサービスの提供を開始しました。同時に、持続可能な事業モデル構築に向けて、複数の施設を効率的に管理する新たな施設管理モデル「エリア管理」の展開や、デジタルデバイスを活用した定型業務の自動化等のDXを推進しました。㈱イオンファンタジーは、当第2四半期連結会計期間末の店舗数は国内678店舗、海外440店舗、合計1,118店舗となりました。国内事業では、戦略的小型店「TOYS SPOT PALO(カプセルトイ専門店)」と「PRIZE SPOT PALO(プライズ専門店)」の積極的な出店を続けるカプセルトイ部門とプライズ部門に加え、メダル部門も好調に推移しました。7月にはエンターテインメント型グランピング施設「ミューの森」をオープンし、長年培ったファミリー向けイベントのノウハウを結集させたアクティビティが好評を得ています。海外においても、中国事業は当第2四半期連結累計期間の売上高対前年同期比が145.7%となり、マレーシア、フィリピンが牽引したアセアン事業は第2四半期連結累計期間としては売上高、営業利益ともに過去最高となりました。㈱キャンドゥは、当社グループとの協業によるシナジーを最大限に発揮するため、「販路の拡大」「商品・ブランドの差別化」「企業価値の向上」を掲げ、お客さま満足の向上をはかる取り組みを強化しています。販路の拡大では、当社グループを中心に出店を加速させた結果、当第2四半期連結会計期間末における店舗数は1,260店舗となりました。商品・ブランドの差別化では、お客さまから支持される商品を追求し、生活防衛意識にフィットした100円商品と、付加価値を提供する他価格商品のMD(マーチャンダイジング)を構築し、環境に配慮した商品開発を進めています。また、企業価値の向上では、WAON導入による「イオン生活圏における“つながり”の創出」を進め、什器・備品等を当社グループと共同仕入れすることにより出店コストや設備管理コストを抑制し、IT・デジタル化による収益性向上をはかっています。㈱コックスは、「ブランド力強化・MD改革による荒利率の改善」「EC運営改善・D to C(Direct to Consumer)強化によるEC売上の拡大」「売り方改革・売場改革による店舗売上の回復」を重点施策に掲げています。当第2四半期連結累計期間においては、ikkaのアパレル・服飾雑貨とLBCの生活雑貨が融合したファミリー向けファッション・ライフスタイルセレクトショップ「ikka THE BEAUTIFUL LIFE GREEN STORE」へのブランドリニューアルを推進、雑誌タイアップ企画による正価販売の強化や再来店を促すクーポンの有効期限延長等の結果、既存店売上高の対前年同期比が106.4%へ伸長しました。ECでは、ikkaブランドのページを購入者属性に合わせて改修して売上の拡大に取り組み、他社ECサイトではチャネルごとに販促方針を見直し、利益の改善をはかりました。
⑦ 国際事業(連結対象期間は主として1月から6月)国際事業は、営業収益2,547億29百万円(対前年同期比103.8%)、営業利益58億18百万円(前年同期より15億17百万円の減益)となりました。アセアン諸国においては、ウクライナ・ロシア情勢による各種資源価格の高騰等国際情勢の影響で、マクロ経済環境は厳しい状況です。その中で、イオンマレーシア(AEON CO.(M) BHD.)では、ラマダン明けの祝祭に対応した集客施策に注力し、必需品を中心に価格訴求してお客さまの生活視点に合わせた対応を進めています。1月以降は改正雇用法に伴う人件費の増加が不可避であることを受けて、セルフチェックアウト端末の稼働率向上や売上上位店舗での追加設置等、デジタルを活用した生産性の向上に注力しています。ECでは、品揃えと指定時間内の配送率を常に改善し、ポストコロナの消費者行動に対応した結果、ネットスーパー「myAEON2go」の売上高は対前年同期比で約3割増加にて推移しています。イオンベトナム(AEON VIETNAM CO.,LTD.)では、市場の不況により消費者が労働時間の短縮や雇用調整の影響を直接受けている中、上期の売上は増収を確保できました。食品やH&BCの生活必需品の好調は変わらず、下期は7月からの付加価値税率引き下げの景気浮揚策の効果が見込まれます。中国においては、不動産不況や輸出入低調といった困難な環境にあるものの、ゼロコロナ政策の解除により客数が回復し、衣料品の売上が増加傾向にあるほか、イオン湖北(AEON (HUBEI) CO.,LTD.)は売上高、営業利益ともに好調を維持しています。ECでは、実店舗への人流の回復とコロナ規制下のまとめ買い需要の減退による一時的な市場縮小の中で、自社が運営する永旺APP(イオンアプリ)を強化しており、当年度は前年度と同水準の売上確保を目指します。
(2) 財政状態の分析当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から4,143億3百万円増加し、12兆7,558億27百万円(前期末比103.4%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、受取手形及び売掛金が1,721億47百万円、有価証券が1,212億80百万円、銀行業における貸出金が864億20百万円、営業貸付金が477億2百万円それぞれ増加したこと等によるものです。負債は、前連結会計年度末から3,240億77百万円増加し、10兆6,953億67百万円(同103.1%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、銀行業における預金が1,089億43百万円、支払手形及び買掛金が593億78百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が564億41百万円、社債(1年内償還予定の社債を含む)が262億83百万円増加したこと等によるものです。純資産は、前連結会計年度末から902億26百万円増加し、2兆604億59百万円(同104.6%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の四半期末残高は、前連結会計年度末から1,304億78百万円減少し、1兆839億84百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による結果、増加した資金は1,651億64百万円(前年同期比70.6%)となりました。前第2四半期連結累計期間に比べ687億56百万円収入が減少した主な要因は、その他の資産・負債の増減額が341億83百万円増加することにより資金が増加した一方で、銀行業における預金の増減額が452億64百万円減少するとともに、銀行業における貸出金の増減額が425億44百万円増加したことにより資金が減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による結果、減少した資金は2,781億19百万円(前年同期比109.6%)となりました。前第2四半期連結累計期間に比べ243億68百万円支出が増加した主な要因は、銀行業における有価証券の売却及び償還による収入が1,868億8百万円減少するとともに、固定資産の取得による支出が318億92百万円増加した一方で、銀行業における有価証券の取得による支出が1,856億39百万円減少したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による結果、減少した資金は264億15百万円となりました。前第2四半期連結累計期間に比べ530億94百万円収入が減少した主な要因は、長期借入金の返済による支出が601億81百万円増加するとともに、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの増減額が548億6百万円減少し資金が減少した一方で、長期借入れによる収入が579億65百万円増加したこと等によるものです。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動該当事項はありません。
